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しおりを挟む「ふふッ…才能かな…そもそもがパパ活で稼ごうと思ってたくらいだもんね」
「あの、その話はもう」
「…どうだろう、赤坂くん」
手に取ったスキンを開けず、にじゅっと先端を突き付けると、赤坂くんの体がガチンと固まる。スキンを着ける隙や素振りが無かったことを知っているから、つまりは僕が剥き身であることを知っているから緊張したのだ。
「は、はい」
「ナマで…ゴム無しでヤらせてくれたら、お手当て増額してあげても良いよ」
「…あ、えっと」
我ながら下衆なことを言ったものだ。金のために安全を棄てるか、赤坂くんを試す。快感のためか、もしくは僕から得る愛のためか。
断られたって一向に構わないが、それでも承諾してくれたら嬉しいと思った。
「ナカで…出しちゃうけど」
さぁ想像して受け入れてくれ…キラーワードのつもりで囁くも、赤坂くんは首を横に振る。
「……先生、それは…ダメです」
「…そう?」
「起きぬけの体ですし、不潔で…あの、バイ菌とか入っちゃうと先生が危ないから」
「……ふふっ、そうか」
僕の方の心配をしてくれるのか、やはりこの子は面白い。
機嫌を損ねたかとアタフタしているのも可愛くて、つい口付けてしまう。
「あム」
「起きぬけの口の中も汚いって言うけどね」
「そ、そうなんですけど、尿道からバイ菌が」
「分かった分かった…きちんと着ける、参ったな…変に冷静で…やっぱり天性のものなのかな」
彼は腑に落ちない様子で僕の手元をチラチラ確認して、もじもじと指を動かしていた。
根元までスキンを下ろして僕の動きが止まれば、赤坂くんは自ら脚を高く上げてソコを拡げて見せる。
「お願い、します…」
「ビッチ」
「……あ、~~~!」
だいぶんスムーズに受け入れられて、僕の方が驚く。準備していたように柔らかく、狭くて深くて具合が良い。
「あー、気持ち良い…赤坂くんのお尻、」
「は、あッ…いッ…おほッ…」
「開発、されてまだ、2日、なのにねッ」
「ごめんなさッ…エッチで、ごべんなざッ♡」
ちっとも悪くない、攻める側には都合が良いだけだ。
彼は僕を求めていて、僕も彼を欲している。彼は僕に弱みを握られ、僕は彼に快楽を与えて自身も恩恵に預かり…良いこと尽くめだ。
なのに、なのに。最初から分かっていたのに。
「(僕のこと、好きに…なってくれよ)」
両想いへのプロセスなんてパターンは限られている。片方もしくは両方が恋に落ち、想いを通わせ発展していく。
だけど僕のこれはなんだ、金を理由に抱いて、嫌いじゃないのを良いことに振り向かせようとして。無様だ、金のために抱かれている赤坂くんよりも無様だ。
キッカケがどうであれ両想いになってしまえばこっちのもの、しかし赤坂くんの気持ちは…それは恋なのか。
情欲、比較的安全でジェントルな僕と楽しみたいが故の妥協。若いから興味関心は当然あって、チャレンジしてみたら案外悦くて。
借金のことがあるから僕に逆らわないが、返済が終わればきっと彼は逃げて行く。そうでなくても、進学時期になれば他県に引っ越して行くかもしれない。
それを「行くな」と止めることは出来ない。連絡を取り合うだけで関係を保てるとも思えない。
僕らは上っ面の性格と、体しか知らない。広い世界を見れば、彼は僕の異常性に気付くだろう。最悪の場合、罪を問われたりするかもしれない。
「(もっと、段階を踏んで…恋愛をしたかった)」
今さらながらそんなことを思って、されど腰は止まらない。
がつんがつんと赤坂くんを責め立てては快楽の波に溺れる。
柔和なフリをした獣同然の僕は、可愛い赤坂くんの体を貪り…
「やめッ、せんせ、もぉ、イっ、ちゃったァ、もぉれらいぃ…」
なんて悲痛な叫びもなかなか耳に入らなかった。
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