いつだって、そばに。

茜琉ぴーたん

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ブルマ

6・千早と知佳の場合

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「…チカちゃん、ブルマって知ってる?」
何でもないいつもの雑談の中で、千早ちはやはつい先ほど同僚の高石たかいしから聞かされた話題を事務の知佳ちかへ繰り出した。
 彼女とはこういった話が通じる仲ではあるのだが、セクハラ扱いされるかどうかギリギリのラインである。
「写真でしか…化石ですよね、私は抵抗ありますね…お尻出したくない」
そこまで悪い体型でもないのに自信の無い知佳は、あれを穿かされた自分を想像して眉間にシワを寄せた。
 話題自体はセーフだと踏んだ千早は
「ほな、『はみパン』も知らん?」
と更に深い話を放ると、
「はみ…はみ出し、ですか?」
と、言語や文化に興味津々の彼女は短縮前の語源を推測して目を輝かせる。
「うん、当時の女子の何より恥ずいことやってんで」
「はぁ…そうすると、ハーフパンツになることで言葉と文化が一つ失われたわけですね…面白いですね」
「せやろね、」
 おぉ食い付いた、楽しいことを話す時の知佳は仕事中よりも輪をかけて明るいし可愛い。
 千早は窓枠に頬杖をついてニヤニヤと彼女を見つめていた。
「はみ…出さないためには大変だったでしょうね、小学生は下着は厚手のものを穿いてたりしますから、それを出さないようにっていうと大きめのブルマを…でも緩いと運動できませんよね…そもそもが、子供の運動に向いてないデザインですね」
「うん、(なんかちゃうな…)」



「…なんてことがありまして。松井まついさんはどうです?」
休憩室で同席した元教育係の先輩社員・松井へ、知佳はゆるゆると雑談を仕掛ける。

「何がどうなんだよ」
 知ってはいるが話せる内容のことが咄嗟に浮かばない。
 松井はパスタサラダを咀嚼しながらハラスメントにならないエピソードをサーチした。



つづく
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