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2022…ヒーローと奥さま(最終章)

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「…美晴、」

夜11時。

 俺は美晴の部屋の扉をノックした。

「…はい…いらっしゃい」

「……緊張するわ」

 
 親父は晩酌でえらく潰れてすぐ寝ると言っていたから都合が良い。

 抜け出してホテルでも行けば良いのに、昼間にすれば良いのに。

 対処法はいろいろあるけれど気がはやってどうしても今夜抱きたかった。

 決断してしまえば早いもんだ。

 もっとも寄り添って過ごしていたのだからこうなることは遅かれ早かれ分かっていたのだ。

 分かっていたのを認められなかっただけ、自分に正直になったら小動物のようなこの子がより愛しくて堪らない。

「うん…脱ぐね」

「良いよ、俺がする」

「ありがと…」

「美晴はさ、その…元カレしか知らねぇの?」

「うん、16から付き合ってたから」

「そう…」


 ベッドに座らせてパジャマのボタンを上から外して袖を抜く。

 白い肌が蛍光灯の下で眩しい。

 明かりを消すべきだったか、でも見たいな、消さずにいてくれたんだからこれは美晴の意向だろう。


「(おっぱい…ちょうど良いな…)」

 大き過ぎず物足りなくもなく、白いレース生地に包まれた丸はなんというか可憐でありがたみがある。

 ブラジャーをずらしてむにむにと触れば、美晴はどぎまぎと唇を噛んで目線を泳がせていた。

「俺はさ、美晴が3人目…元カレと比べると下手かもしれねぇけどよ…頑張るわ」

「んッ…上手いとか下手とか分かんないよ…」

「ん…嫌なら言ってくれな」

「うん…浩史くん、好きだよ」

「あぁ」

モノを触ろうとする手を握って止めて、口付けとハグから始める。

 詳しくは聞かないが元カレは荒々しいタイプだったのではなかろうか。

 あくまで推測だがしっとり系のセックスはしてなさそうな気がする。

「(ま、奴も19のガキだしな……ん?)」

 こちらもパジャマを脱ぎ落としてズボンもパンツごと下ろせば、美晴はソコに一点集中して釘付けになってしまった。

 そうか元カレはスリムタイプだったんだものな、比べればご立派サイズな俺は腰を下ろして胡座あぐらをかきしこしこと研いで見せつける。

「…浩史くん、大っきいんだね、すごい」

「どうも」

「……すごぉい」

「褒めすぎ…美晴、膝立ちになってよ」

ズボンを下ろせばまた白い太ももが現れて、むちむちセクシーではないが思わず触りたくなる美しさだったので断りもなしに手を出した。

「きゃ」

「すべすべだ」

「うん…浩史くん、触り方、えっち」

「普通だろ」

「んッ…手も、大っきい…」

 比べればそうだろうな、過大評価がいよいよ怖くなったのでぼちぼち始めることにする。


 上も下も脱がして、触って濡らして。

 指の感触に目をまん丸にする美晴は間抜けで可愛くて…覆い被さって口付けて。

 余裕の無い顔で「待ってな、着ける」と指を抜いた。

「んッ…あのね、こういうの、されたことなくて…指って硬いんだね」

「そう?」

「うん、タッくん…あ、元カレはね、汚れるからしたくないって言ってた」

「ふーん…どうやったって汚れるだろうにね」

美晴の愛液にまみれた中指を脱いだ肌着で拭いて、くんと嗅げば熟れた女の匂いがする。

「…い、今匂った?やだ」

「舐めるよりゃマシだろ」

「やだぁ、浩史くん…えっちぃ」

「だからエッチなことするんだろ……寝てて」

「うん…なんか、変な感じ…初めてでもないのに、恥ずかしー…」


 いつもはどんな雰囲気でしてたのかな、どれくらいのスパンで抱かれてたのかな、10代ならばエネルギーも有り余ってさぞかしお盛んだったことだろう。
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