68 / 137
第三話
第五十二節 アウスガールズ
しおりを挟む
レイとエイリークは、氷の都ニールヘームでヤクやスグリと再会する。レイが無事に目を覚ましたと分かった二人は、心から安心したようだ。迷惑をかけたことを謝罪すれば、戻ってきたからいいと慰めてくれる。そのことが嬉しくて、思わず頬が緩んだ。しかしすぐに切り替える。
自分たちが遭遇した出来事と、ソワンから渡されていた親書を彼らに渡す。それを受け取り、内容について了承を得ることができた。先遣隊のうちから数名、ヘルヘームに使いに出してくれるそうだ。しかしその帰りを待つだけの、時間の余裕はないという。
これについは仕方ない。あくまで今は、世界巡礼の最中。状態を知っても、深入りできるだけの時間はないのだ。寧ろ、使いを送ってくれることだけでも有難い話である。レイもそのことを理解している。ソワンとはしばしの別れだが、きっとまた会える。本当は、しっかりとお礼とか色々言いたかった。しばらくの間はお預けだ。
軍艦に乗船したあと、スグリの執務室にエイリークと共に呼び出されるレイ。ちなみに、ヤクは自分の執務室で作戦を考案しているらしい。執務室の前で3回ノックをすれば、入ってくるように促される。部屋に入り、脇に置いてあるソファに腰を掛けるよう指示された。
スグリがわざわざ自分たちを呼んだ理由は、これから向かう土地について知ってほしかったからだと説明を受ける。
これから向かう場所は、世界の中心に位置する島国アウスガールズ。独特の文化を持ち、様々な特産物を生み出している豊かな国だ。表向きは。
アウスガールズといえば、エイリークの仲間であるケルスが治めるはずの国がある。ただし彼はカーサに誘拐されているため、現時点での国家は不在。そのため実質、敵が支配している国に突入するということだとのこと。
「アウスガールズの、ケルス国王の元居た城はカーサのアジトに成り果てている。城は国のちょうど真ん中に位置しているが、国全体をカーサが支配していないとも限らない。細心の注意を払っていてほしい」
「カーサの奴ら……!」
エイリークを横目で一瞥する。握り拳が、わずかに震えている。怒っているのは当然として、レイには彼が焦っているように思えた。実際に、最有力だったマシーネの古城にもケルスはいなかった。いったい今、何処に捕らえられているのだろう。まるで掴めないこの状況に、焦燥しているかのよう。
「エイリーク……」
「……ごめん。大丈夫だよ」
「本当か?その、無理とか……」
「してないしてない。カーサの奴らは許せないけど、今考えることじゃない」
そうでしょ、と笑うエイリークにもう一度釘を刺しておいた。
「力になってやれてなくてすまないな」
「スグリさんたちのせいじゃないです!それにこうやって俺を保護して、しかも一緒に行動するのを許してくれているだけでも、感謝してもし足りないんです」
「そうか……。ならその言葉に報いられるよう、こちらも最善の手は尽くす」
「あ、ありがとうございます……!」
エイリークの様子が戻ったことに安堵する。次にスグリに向き直った。確認したいことがあるのだ。どうしても、この話だけでは終わらないような気がして。寧ろまだ、本題に突入していないのではないか。そう尋ねれば、スグリはややあってから、そうだと答える。
「……アウスガールズは、一筋縄ではいかない。何があっても、お前たちだけは道を外すことがないように頼む」
「どういうこと?アウスガールズに、なにがあるんだ……?」
その問いにすぐ答えないスグリ。しばしの間、沈黙が自分たちを包む。
「さっきお前たちは俺とヤクに報告したな、ヘルヘームでの出来事について」
「はい」
その話の中からスグリが指摘した内容。それは世界保護施設についてのことだった。
ヘルヘームで知った、世界保護施設が行っているという人体実験、他種族の研究、殺処分。その中に含まれている、人間の能力開発。その先にある事実について、自分とエイリークには知っていてもらいたいとスグリは言葉を零す。
世界保護施設は、確かに大元はヨートゥンにある。しかしそことは別に、実験のためだけの施設があるのだという。大きさはそれ程でもないが、数が多いらしい。その施設がある場所というのが、今向かっているアウスガールズだと言うのだ。さらに施設の設備は今もなお、稼働しているとのこと。よって、犠牲となっている子供たちがいると。
「そんな、そんなの黙っていられるかよ……!」
「そうだな。だが、考えてみるんだ。何故アウスガールズの人達は、彼らを受け入れている?何故自分たちの土地を彼らに貸していることを、良しとしている?」
「あ……言われてみれば、確かに……」
「彼らが世界保護施設を攻撃すれば、少なくとも実験は止まるだろう。犠牲になる子供たちも増えない。だが俺たち軍の元には今もなお、アウスガールズでの現状や犠牲者の名前が報告としてあがってきている……」
それは何故か、と問いを投げかけられる。言われてから気付いた。自分たちとは関係のない土地で勝手に施設を作れば、確かに普通は怒るはず。
たとえマナが扱えなくても、戦い方はある。あの時の、ヘルヘームでの住人がしたように。彼らはマナを扱えなかった。その代わりに、猟銃を携えていた。猟銃といえども立派な武器だ。撃てば人を殺すことだって出来る。
そんな猟銃は何もヘルヘームにしかない、というわけではない。アウスガールズは島国である特性上、交易もそれなりにあると聞いた。猟銃なんて、簡単に手に入れることができるはず。
この仮定から推察される答えとして、アウスガールズの住人はわざと、戦う術を持たないということがあげられる。戦わないということは、降伏していることを指し示すこともできる。そして、別の言い方をするならば──。
彼らは世界保護施設をあえて受け入れている。
世界保護施設が行っていることを知っていながら、彼らを受け入れているというのだろうか。
信じたくない答えに、まさかと言葉を漏らせば、スグリが一つ頷く。それはつまり、予測した答えが正解であることを指していた。衝撃の事実に、言葉も出ないとはこのことだ。愕然とするしかできない。
「そんな人たちもいる国だ。だからこそ、冷静でいてくれ……。目の前で起きていることの、本質を見極めるようにいてくれ。これはミズガルーズ国家防衛軍の部隊長としてではなく、俺という一人の人間からの頼みだ」
そう語るスグリが、なんだかどこか痛々しく見えてしまった。エイリークと共に頷いて答えを返せば、彼はありがとうと表情を緩めたのであった。
******
それから少しして、軍艦はアウスガールズの玄関口である港町エーネアに停泊することが出来た。軍艦を隠すための術は用意していない。恐らくエーネアの近くに点在しているカーサには、自分たちがアウスガールズに降り立ったことは気付かれたことだろう。
とはいえここエーネアは港町。外からの物資が多く運ばれてくるこの土地は、カーサにとっても重要な場所のはず。すぐに襲撃してくることはないだろう、というのがヤクとスグリの見解だった。実際に緊張感は漂っているものの、特段街が襲撃を受けている様子はない。
その土地に降り立ち、辺りを見回す。人々は笑っているが、まるで張り付けたようなそれに、違和感を拭えなかった。何かに怯えているが、必死にそれを隠しているように思えてしまう。詮無いことだけれど。
そんなことを考えていたが、急にかくんと世界が反転しそうになる。
「……え?」
街を見ていたはずの景色は、一面が空に変わって。何かに足が引っ張られる感覚を感じたのは、その直後。
「レイ!!」
自分を呼んで、手を差し伸べたエイリーク。気が付けばその手を掴もうと、こちらも必死に手を伸ばしていた。
「エイリーク!」
確かに彼に手を掴めた。世界が暗転したのは、それから間もないことであった。
自分たちが遭遇した出来事と、ソワンから渡されていた親書を彼らに渡す。それを受け取り、内容について了承を得ることができた。先遣隊のうちから数名、ヘルヘームに使いに出してくれるそうだ。しかしその帰りを待つだけの、時間の余裕はないという。
これについは仕方ない。あくまで今は、世界巡礼の最中。状態を知っても、深入りできるだけの時間はないのだ。寧ろ、使いを送ってくれることだけでも有難い話である。レイもそのことを理解している。ソワンとはしばしの別れだが、きっとまた会える。本当は、しっかりとお礼とか色々言いたかった。しばらくの間はお預けだ。
軍艦に乗船したあと、スグリの執務室にエイリークと共に呼び出されるレイ。ちなみに、ヤクは自分の執務室で作戦を考案しているらしい。執務室の前で3回ノックをすれば、入ってくるように促される。部屋に入り、脇に置いてあるソファに腰を掛けるよう指示された。
スグリがわざわざ自分たちを呼んだ理由は、これから向かう土地について知ってほしかったからだと説明を受ける。
これから向かう場所は、世界の中心に位置する島国アウスガールズ。独特の文化を持ち、様々な特産物を生み出している豊かな国だ。表向きは。
アウスガールズといえば、エイリークの仲間であるケルスが治めるはずの国がある。ただし彼はカーサに誘拐されているため、現時点での国家は不在。そのため実質、敵が支配している国に突入するということだとのこと。
「アウスガールズの、ケルス国王の元居た城はカーサのアジトに成り果てている。城は国のちょうど真ん中に位置しているが、国全体をカーサが支配していないとも限らない。細心の注意を払っていてほしい」
「カーサの奴ら……!」
エイリークを横目で一瞥する。握り拳が、わずかに震えている。怒っているのは当然として、レイには彼が焦っているように思えた。実際に、最有力だったマシーネの古城にもケルスはいなかった。いったい今、何処に捕らえられているのだろう。まるで掴めないこの状況に、焦燥しているかのよう。
「エイリーク……」
「……ごめん。大丈夫だよ」
「本当か?その、無理とか……」
「してないしてない。カーサの奴らは許せないけど、今考えることじゃない」
そうでしょ、と笑うエイリークにもう一度釘を刺しておいた。
「力になってやれてなくてすまないな」
「スグリさんたちのせいじゃないです!それにこうやって俺を保護して、しかも一緒に行動するのを許してくれているだけでも、感謝してもし足りないんです」
「そうか……。ならその言葉に報いられるよう、こちらも最善の手は尽くす」
「あ、ありがとうございます……!」
エイリークの様子が戻ったことに安堵する。次にスグリに向き直った。確認したいことがあるのだ。どうしても、この話だけでは終わらないような気がして。寧ろまだ、本題に突入していないのではないか。そう尋ねれば、スグリはややあってから、そうだと答える。
「……アウスガールズは、一筋縄ではいかない。何があっても、お前たちだけは道を外すことがないように頼む」
「どういうこと?アウスガールズに、なにがあるんだ……?」
その問いにすぐ答えないスグリ。しばしの間、沈黙が自分たちを包む。
「さっきお前たちは俺とヤクに報告したな、ヘルヘームでの出来事について」
「はい」
その話の中からスグリが指摘した内容。それは世界保護施設についてのことだった。
ヘルヘームで知った、世界保護施設が行っているという人体実験、他種族の研究、殺処分。その中に含まれている、人間の能力開発。その先にある事実について、自分とエイリークには知っていてもらいたいとスグリは言葉を零す。
世界保護施設は、確かに大元はヨートゥンにある。しかしそことは別に、実験のためだけの施設があるのだという。大きさはそれ程でもないが、数が多いらしい。その施設がある場所というのが、今向かっているアウスガールズだと言うのだ。さらに施設の設備は今もなお、稼働しているとのこと。よって、犠牲となっている子供たちがいると。
「そんな、そんなの黙っていられるかよ……!」
「そうだな。だが、考えてみるんだ。何故アウスガールズの人達は、彼らを受け入れている?何故自分たちの土地を彼らに貸していることを、良しとしている?」
「あ……言われてみれば、確かに……」
「彼らが世界保護施設を攻撃すれば、少なくとも実験は止まるだろう。犠牲になる子供たちも増えない。だが俺たち軍の元には今もなお、アウスガールズでの現状や犠牲者の名前が報告としてあがってきている……」
それは何故か、と問いを投げかけられる。言われてから気付いた。自分たちとは関係のない土地で勝手に施設を作れば、確かに普通は怒るはず。
たとえマナが扱えなくても、戦い方はある。あの時の、ヘルヘームでの住人がしたように。彼らはマナを扱えなかった。その代わりに、猟銃を携えていた。猟銃といえども立派な武器だ。撃てば人を殺すことだって出来る。
そんな猟銃は何もヘルヘームにしかない、というわけではない。アウスガールズは島国である特性上、交易もそれなりにあると聞いた。猟銃なんて、簡単に手に入れることができるはず。
この仮定から推察される答えとして、アウスガールズの住人はわざと、戦う術を持たないということがあげられる。戦わないということは、降伏していることを指し示すこともできる。そして、別の言い方をするならば──。
彼らは世界保護施設をあえて受け入れている。
世界保護施設が行っていることを知っていながら、彼らを受け入れているというのだろうか。
信じたくない答えに、まさかと言葉を漏らせば、スグリが一つ頷く。それはつまり、予測した答えが正解であることを指していた。衝撃の事実に、言葉も出ないとはこのことだ。愕然とするしかできない。
「そんな人たちもいる国だ。だからこそ、冷静でいてくれ……。目の前で起きていることの、本質を見極めるようにいてくれ。これはミズガルーズ国家防衛軍の部隊長としてではなく、俺という一人の人間からの頼みだ」
そう語るスグリが、なんだかどこか痛々しく見えてしまった。エイリークと共に頷いて答えを返せば、彼はありがとうと表情を緩めたのであった。
******
それから少しして、軍艦はアウスガールズの玄関口である港町エーネアに停泊することが出来た。軍艦を隠すための術は用意していない。恐らくエーネアの近くに点在しているカーサには、自分たちがアウスガールズに降り立ったことは気付かれたことだろう。
とはいえここエーネアは港町。外からの物資が多く運ばれてくるこの土地は、カーサにとっても重要な場所のはず。すぐに襲撃してくることはないだろう、というのがヤクとスグリの見解だった。実際に緊張感は漂っているものの、特段街が襲撃を受けている様子はない。
その土地に降り立ち、辺りを見回す。人々は笑っているが、まるで張り付けたようなそれに、違和感を拭えなかった。何かに怯えているが、必死にそれを隠しているように思えてしまう。詮無いことだけれど。
そんなことを考えていたが、急にかくんと世界が反転しそうになる。
「……え?」
街を見ていたはずの景色は、一面が空に変わって。何かに足が引っ張られる感覚を感じたのは、その直後。
「レイ!!」
自分を呼んで、手を差し伸べたエイリーク。気が付けばその手を掴もうと、こちらも必死に手を伸ばしていた。
「エイリーク!」
確かに彼に手を掴めた。世界が暗転したのは、それから間もないことであった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
クロワッサン物語
コダーマ
歴史・時代
1683年、城塞都市ウィーンはオスマン帝国の大軍に包囲されていた。
第二次ウィーン包囲である。
戦況厳しいウィーンからは皇帝も逃げ出し、市壁の中には守備隊の兵士と市民軍、避難できなかった市民ら一万人弱が立て籠もった。
彼らをまとめ、指揮するウィーン防衛司令官、その名をシュターレンベルクという。
敵の数は三十万。
戦況は絶望的に想えるものの、シュターレンベルクには策があった。
ドナウ河の水運に恵まれたウィーンは、ドナウ艦隊を蔵している。
内陸に位置するオーストリア唯一の海軍だ。
彼らをウィーンの切り札とするのだ。
戦闘には参加させず、外界との唯一の道として、連絡も補給も彼等に依る。
そのうち、ウィーンには厳しい冬が訪れる。
オスマン帝国軍は野営には耐えられまい。
そんなシュターレンベルクの元に届いた報は『ドナウ艦隊の全滅』であった。
もはや、市壁の中にこもって救援を待つしかないウィーンだが、敵軍のシャーヒー砲は、連日、市に降り注いだ。
戦闘、策略、裏切り、絶望──。
シュターレンベルクはウィーンを守り抜けるのか。
第二次ウィーン包囲の二か月間を描いた歴史小説です。
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち
半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。
最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。
本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。
第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。
どうぞ、お楽しみください。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
縫剣のセネカ
藤花スイ
ファンタジー
「ぬいけんのせねか」と読みます。
--
コルドバ村のセネカは英雄に憧れるお転婆娘だ。
幼馴染のルキウスと共に穏やかな日々を過ごしていた。
ある日、セネカとルキウスの両親は村を守るために戦いに向かった。
訳も分からず見送ったその後、二人は孤児となった。
その経験から、大切なものを守るためには強さが必要だとセネカは思い知った。
二人は力をつけて英雄になるのだと誓った。
しかし、セネカが十歳の時に授かったのは【縫う】という非戦闘系のスキルだった。
一方、ルキウスは破格のスキル【神聖魔法】を得て、王都の教会へと旅立ってゆく。
二人の道は分かれてしまった。
残されたセネカは、ルキウスとの約束を胸に問い続ける。
どうやって戦っていくのか。希望はどこにあるのか⋯⋯。
セネカは剣士で、膨大な魔力を持っている。
でも【縫う】と剣をどう合わせたら良いのか分からなかった。
答えは簡単に出ないけれど、セネカは諦めなかった。
創意を続ければいつしか全ての力が繋がる時が来ると信じていた。
セネカは誰よりも早く冒険者の道を駆け上がる。
天才剣士のルキウスに置いていかれないようにとひた向きに力を磨いていく。
遠い地でルキウスもまた自分の道を歩み始めた。
セネカとの大切な約束を守るために。
そして二人は巻き込まれていく。
あの日、月が瞬いた理由を知ることもなく⋯⋯。
これは、一人の少女が針と糸を使って世界と繋がる物語
(旧題:スキル【縫う】で無双します! 〜ハズレスキルと言われたけれど、努力で当たりにしてみます〜)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる