72 / 137
第三話
第五十六節 指揮者の演奏
しおりを挟む
レイのいた地面が、燃え盛っている。
辺り一面を覆い尽くす、火の海。
「そんな……レイ……!」
絶望的な状況。一瞬にして、怒りが全身を満たす。レイの笑顔が、頭をよぎった。
「ヴァダースゥウアアア!!」
全身の血が沸騰するんじゃないか。それくらい強い怒りを抱く。身体の傷の痛みなんて知ったことじゃない。あの男を倒したいと。ここまで強い憤怒を感じるのは、いつ以来だろう。自制が効きそうにない。目の前で起こった事を信じたくなくて。
殺してやる。
怒りが身体を突き動かそうとする。その足を駆け出せと命令を送る。大剣の柄を壊しかねないほど力強く握った。
大剣を振りかぶる。
技を放とうとした。
その横を一直線に、強い光が走った。
その光は、自分の先にいるヴァダースを狙っていた。高みの見物をしていた彼は、突然の攻撃にダガーで弾き返そうとする。
光の炸裂の後、弾かれたのはヴァダースのダガーの方だった。
何があったのかと後ろを振り向く。
火の海の中に一箇所だけ、ぽっかりと大きく穴が開いていた。その周りの火は、凡そ通常ではあり得ないような動きをしている。ある一点を中心に、渦を巻いているように見えた。何かに吸収されていくように、それは波打っている。
いったい何が起きたのか。目を凝らして凝視していると、火の海から光が漏れ出す。光は火をかき消すように広がっていき、やがて収束する。その動きにつられ、火が掻き消されていく。光を操る人物の姿が、目に入った。
思わず笑みが零れた。何故なら、彼が無事だったと理解できたからだ。
「レイ!」
光のオーラを纏い、見据える瞳には威厳も宿っている姿。何度も見た、女神の巫女の力を解放したレイの姿だ。
レイが杖をヴァダースに向ける。いつもは淡い黄色の光を灯している杖の核の部分が、赤く煌めいている。中に封じられているエネルギーは、もしかして。
「返すぜ、これ。ケナズ!」
古代文字を唱えたのだろうか。聞き慣れない言葉を唱え、レイが力を放つ。
杖の核から放たれたのは、先程目にしていた火の海の力だ。力を増しているのか、威力が上がっているように見えた。
回避は不可能と判断したのか、ヴァダースが再び緑色のダガーを取り出す。先程と同じように旋風を巻き起こし、返された火の海を飲み込もうとはしていた。しかし徐々に受け止めきれなっているのか、後退していく。
そして勢いそのままに、火の海はダガー諸共ヴァダースを壁へと追いやった。
衝撃で壁が一部崩れ、土煙が舞う。
そこを見計らったのか、レイが自分の元まで駆け寄ってきていた。
「レイ……!」
「心配かけてごめんな。ちょっと、動かないで?」
「あ、うん。わかった」
「……"精霊よりの抱擁"」
杖を自分に向け、詠唱を唱えた。
杖の核が淡く光り、身体が包まれる。それらが受けていた傷に触れると、痛みも丸ごと吸い上げられていく。
淡雪のような光が儚く消えた時には、傷は完治していた。これも女神の巫女の力、なのだろうか。
「良かった、完治したな。……どうやら、この力を解放したらいつもより、マナが大量に巡るみたいなんだ」
「そう、なんだ?」
「いつも使う術が、いつもより力を増してるから。間違いないよ」
立てるか、と差し出された手を握り立ち上がる。
構え直し、前方へ視線を見据えた。
土煙が収まり、視界が鮮明になる。
壁に衝突したにも関わらず、ヴァダースにはまだ余力があるように見えた。口の端から血が出ていたが、相変わらずこちらを嘲笑うかのような表情。多少の怪我はしているはずなのに、何事もないように歩くその姿。
本当に奴は人間なのだろうか。
「成程……それが、巫女が使える古代魔術の一部ですか。良いですね、興味深い」
「マジかよ……あれだけの攻撃を跳ね返されたのに!?」
「ヴァダース……!!」
青いダガーを両手に持ち、自分とレイに対峙するヴァダース。雰囲気が、少し変わった。目の色が違う。纏うオーラが冷たくなったことに、いち早く気付けた。
「レイ下がって!」
「"流るる水の夢想曲"!」
放たれた青いダガーは、柄の先にマナで生み出された水のロープが付与されている。ヴァダースははマリオネットのようなったダガーを、自在に操っているらしい。
放たれたダガーは二本。これなら防げる。飛来してくるダガーを難なく躱し、反撃に出ようとした。ヴァダースが笑みを深くしたことに気付けたのは、攻撃の姿勢を取ろうとしていた時だった。
ヴァダースが指をくんっ、と曲げる。
何の障害にもならないと思った水のロープの部分から、それは飛び出してきた。
肌が切り裂かれる。一瞬感じた熱の直後、痛みが傷を中心に駆け回った。いったい何処から攻撃してきたというのか。周囲を一瞥すれば今しがた回避した水のロープが、自分とレイを挟むような形で左右に浮遊している。それもつかの間、水のロープ部分から水が滴る。まるで小さな滝のようになり、壁のようにも見えた。
それに気を取られ、背後からの攻撃に気付けなかった。再び痛みが走る。後ろを確認する。ちょうど自分の腕の位置と、同じ高さにある水の部分が波打っていた。次に反対側に視線を移す。柄の部分が、滝の中に吸収されていく様が見て取れた。
「まさか……!」
この術は予め無数のダガーを水の中に隠して、相手を挟んでから攻撃していく技なのか。だとすると、罠に嵌ってしまったということになる。。
技の正体に気付いた自分を見て、にこりと笑うヴァダース。
「どうやら気付いたようですね。そう、貴方達はすでに網に捕らえられた魚のようなものです。さて、それに気付いたのならば──」
両脇の滝から、無数のダガーが顔を出す。殺傷能力が高そうなものばかりだ。
「遊んでくださいますね?」
ヴァダースが指を動かし、ダガーを操る。厄介なことに飛び出してくるダガーの位置はランダムで、一つを躱しても別の一つが突き刺さりそうになる。
どうしたらいい。このままではヴァダースに近づくことはおろか、逃げることすらままならない。せめて大剣で、片側からの攻撃を防ぐために盾にする。
「ダエグ、エイワズ、エオロー!」
背後から聞こえたレイの声。自分とレイがそれぞれ、光のドームに包まれる。そのドームを覆うようにして、三つの古代文字が記されている帯が浮かんでいた。
いつか見た、レイが無意識に発動させた光のドームと同じ。今回はしっかりと、自分の意志でそれを使えたのか。
ダガーがそれに直撃する度、金属が弾かれる音が響く。弾かれたダガーは、再度突進することはなく、滝の中に吸収されていった。
自分と同じように所々に傷を負っていたレイが、叫ぶ。
「エイリーク!この状態ならダガーは当たらない!これならアイツに近付けなくても攻撃できるから、早く!」
「ありがとうレイ!!」
「解明されていない古代文字を、自在に操る能力……。いいですね、疑惑ではなくなりました。貴方は正真正銘、女神の巫女!その力、カーサがいただきます……!」
「させるかっ!」
大剣を地面に突き刺し、そこに土のマナを付与させる。ある程度貯まった後、大剣を地面から引き抜くように、下から上へと薙ぎ払う。
「"泣き喚き叫べよ大地"!!」
地面の中で行き場を失った、マナの拡散。それは大地を揺らし、地響きを起こす。やがて地割れを作り出し、ひび割れた地面がマナによって形状が変化する。鋭い槍の先端のようになったそれらが、ヴァダースめがけて突き出ていく。
対するヴァダースは鋭い地面を躱していく。とはいえダガーを操りながら、それらをすべて回避することは難しいようだ。致命傷には至らないものの、避けきれなかったところを岩の槍が掠めていく。
「ふふ、いいですよバルドルの者。ですがまだ及びませんね。それに先程言ったでしょう?貴方は前のめりになりすぎだと」
ピキピキ、と足元の地面が鳴く。ひび割れを起こしていた。
これは、自分の技で出来たヒビではない。これはヴァダースの技の──。
「"産声上げる大地の前奏曲"!」
黄色のダガーが、ひび割れた地面から勢いよく這い出てくる。ダガーはこちらに向かって来るや否や、次々に肌を切り裂いていく。回避できたものは刺さることはなかったが、近くで音を立てて破裂する。
破裂の衝撃波で体勢を崩し、地面に座り込む。砕けて破片となったダガーが、足に突き刺さった。破片とはいえ、元はダガーだ。突き刺さり、肉を抉るには十分な鋭利さは持ち合わせている。
「エイリーク!!」
「貴方も考えましたが、まだ甘かったようですね。足元がお留守ですよ」
「あっ……!」
自分の背後のレイが、自分が受けた同じ技をその身に浴びたらしい。
振り返った先にあった光景は、這い出てきたダガーの中でもひときわ大きなそれが、レイの後頭部付近で破裂した場面だった。当たり所が悪かったらしく、衝撃も大きかったためか、彼は意識を失う。そのまま彼は、力なく崩れてしまった。
そしてレイが倒れたことで、今まで自分と彼を守ってくれていた光のドームが崩壊する。光の粒子となってしまったそれが、未だに飛翔しているダガーに切り刻まれる。
「レイ!」
「さあ、フィナーレです」
「っ!」
一度滝の中に消えたダガーが、今度は一斉に自分に向かって飛来する。
それらを全て防ぐための手立てもマナも、自分にはもうなかった。
辺り一面を覆い尽くす、火の海。
「そんな……レイ……!」
絶望的な状況。一瞬にして、怒りが全身を満たす。レイの笑顔が、頭をよぎった。
「ヴァダースゥウアアア!!」
全身の血が沸騰するんじゃないか。それくらい強い怒りを抱く。身体の傷の痛みなんて知ったことじゃない。あの男を倒したいと。ここまで強い憤怒を感じるのは、いつ以来だろう。自制が効きそうにない。目の前で起こった事を信じたくなくて。
殺してやる。
怒りが身体を突き動かそうとする。その足を駆け出せと命令を送る。大剣の柄を壊しかねないほど力強く握った。
大剣を振りかぶる。
技を放とうとした。
その横を一直線に、強い光が走った。
その光は、自分の先にいるヴァダースを狙っていた。高みの見物をしていた彼は、突然の攻撃にダガーで弾き返そうとする。
光の炸裂の後、弾かれたのはヴァダースのダガーの方だった。
何があったのかと後ろを振り向く。
火の海の中に一箇所だけ、ぽっかりと大きく穴が開いていた。その周りの火は、凡そ通常ではあり得ないような動きをしている。ある一点を中心に、渦を巻いているように見えた。何かに吸収されていくように、それは波打っている。
いったい何が起きたのか。目を凝らして凝視していると、火の海から光が漏れ出す。光は火をかき消すように広がっていき、やがて収束する。その動きにつられ、火が掻き消されていく。光を操る人物の姿が、目に入った。
思わず笑みが零れた。何故なら、彼が無事だったと理解できたからだ。
「レイ!」
光のオーラを纏い、見据える瞳には威厳も宿っている姿。何度も見た、女神の巫女の力を解放したレイの姿だ。
レイが杖をヴァダースに向ける。いつもは淡い黄色の光を灯している杖の核の部分が、赤く煌めいている。中に封じられているエネルギーは、もしかして。
「返すぜ、これ。ケナズ!」
古代文字を唱えたのだろうか。聞き慣れない言葉を唱え、レイが力を放つ。
杖の核から放たれたのは、先程目にしていた火の海の力だ。力を増しているのか、威力が上がっているように見えた。
回避は不可能と判断したのか、ヴァダースが再び緑色のダガーを取り出す。先程と同じように旋風を巻き起こし、返された火の海を飲み込もうとはしていた。しかし徐々に受け止めきれなっているのか、後退していく。
そして勢いそのままに、火の海はダガー諸共ヴァダースを壁へと追いやった。
衝撃で壁が一部崩れ、土煙が舞う。
そこを見計らったのか、レイが自分の元まで駆け寄ってきていた。
「レイ……!」
「心配かけてごめんな。ちょっと、動かないで?」
「あ、うん。わかった」
「……"精霊よりの抱擁"」
杖を自分に向け、詠唱を唱えた。
杖の核が淡く光り、身体が包まれる。それらが受けていた傷に触れると、痛みも丸ごと吸い上げられていく。
淡雪のような光が儚く消えた時には、傷は完治していた。これも女神の巫女の力、なのだろうか。
「良かった、完治したな。……どうやら、この力を解放したらいつもより、マナが大量に巡るみたいなんだ」
「そう、なんだ?」
「いつも使う術が、いつもより力を増してるから。間違いないよ」
立てるか、と差し出された手を握り立ち上がる。
構え直し、前方へ視線を見据えた。
土煙が収まり、視界が鮮明になる。
壁に衝突したにも関わらず、ヴァダースにはまだ余力があるように見えた。口の端から血が出ていたが、相変わらずこちらを嘲笑うかのような表情。多少の怪我はしているはずなのに、何事もないように歩くその姿。
本当に奴は人間なのだろうか。
「成程……それが、巫女が使える古代魔術の一部ですか。良いですね、興味深い」
「マジかよ……あれだけの攻撃を跳ね返されたのに!?」
「ヴァダース……!!」
青いダガーを両手に持ち、自分とレイに対峙するヴァダース。雰囲気が、少し変わった。目の色が違う。纏うオーラが冷たくなったことに、いち早く気付けた。
「レイ下がって!」
「"流るる水の夢想曲"!」
放たれた青いダガーは、柄の先にマナで生み出された水のロープが付与されている。ヴァダースははマリオネットのようなったダガーを、自在に操っているらしい。
放たれたダガーは二本。これなら防げる。飛来してくるダガーを難なく躱し、反撃に出ようとした。ヴァダースが笑みを深くしたことに気付けたのは、攻撃の姿勢を取ろうとしていた時だった。
ヴァダースが指をくんっ、と曲げる。
何の障害にもならないと思った水のロープの部分から、それは飛び出してきた。
肌が切り裂かれる。一瞬感じた熱の直後、痛みが傷を中心に駆け回った。いったい何処から攻撃してきたというのか。周囲を一瞥すれば今しがた回避した水のロープが、自分とレイを挟むような形で左右に浮遊している。それもつかの間、水のロープ部分から水が滴る。まるで小さな滝のようになり、壁のようにも見えた。
それに気を取られ、背後からの攻撃に気付けなかった。再び痛みが走る。後ろを確認する。ちょうど自分の腕の位置と、同じ高さにある水の部分が波打っていた。次に反対側に視線を移す。柄の部分が、滝の中に吸収されていく様が見て取れた。
「まさか……!」
この術は予め無数のダガーを水の中に隠して、相手を挟んでから攻撃していく技なのか。だとすると、罠に嵌ってしまったということになる。。
技の正体に気付いた自分を見て、にこりと笑うヴァダース。
「どうやら気付いたようですね。そう、貴方達はすでに網に捕らえられた魚のようなものです。さて、それに気付いたのならば──」
両脇の滝から、無数のダガーが顔を出す。殺傷能力が高そうなものばかりだ。
「遊んでくださいますね?」
ヴァダースが指を動かし、ダガーを操る。厄介なことに飛び出してくるダガーの位置はランダムで、一つを躱しても別の一つが突き刺さりそうになる。
どうしたらいい。このままではヴァダースに近づくことはおろか、逃げることすらままならない。せめて大剣で、片側からの攻撃を防ぐために盾にする。
「ダエグ、エイワズ、エオロー!」
背後から聞こえたレイの声。自分とレイがそれぞれ、光のドームに包まれる。そのドームを覆うようにして、三つの古代文字が記されている帯が浮かんでいた。
いつか見た、レイが無意識に発動させた光のドームと同じ。今回はしっかりと、自分の意志でそれを使えたのか。
ダガーがそれに直撃する度、金属が弾かれる音が響く。弾かれたダガーは、再度突進することはなく、滝の中に吸収されていった。
自分と同じように所々に傷を負っていたレイが、叫ぶ。
「エイリーク!この状態ならダガーは当たらない!これならアイツに近付けなくても攻撃できるから、早く!」
「ありがとうレイ!!」
「解明されていない古代文字を、自在に操る能力……。いいですね、疑惑ではなくなりました。貴方は正真正銘、女神の巫女!その力、カーサがいただきます……!」
「させるかっ!」
大剣を地面に突き刺し、そこに土のマナを付与させる。ある程度貯まった後、大剣を地面から引き抜くように、下から上へと薙ぎ払う。
「"泣き喚き叫べよ大地"!!」
地面の中で行き場を失った、マナの拡散。それは大地を揺らし、地響きを起こす。やがて地割れを作り出し、ひび割れた地面がマナによって形状が変化する。鋭い槍の先端のようになったそれらが、ヴァダースめがけて突き出ていく。
対するヴァダースは鋭い地面を躱していく。とはいえダガーを操りながら、それらをすべて回避することは難しいようだ。致命傷には至らないものの、避けきれなかったところを岩の槍が掠めていく。
「ふふ、いいですよバルドルの者。ですがまだ及びませんね。それに先程言ったでしょう?貴方は前のめりになりすぎだと」
ピキピキ、と足元の地面が鳴く。ひび割れを起こしていた。
これは、自分の技で出来たヒビではない。これはヴァダースの技の──。
「"産声上げる大地の前奏曲"!」
黄色のダガーが、ひび割れた地面から勢いよく這い出てくる。ダガーはこちらに向かって来るや否や、次々に肌を切り裂いていく。回避できたものは刺さることはなかったが、近くで音を立てて破裂する。
破裂の衝撃波で体勢を崩し、地面に座り込む。砕けて破片となったダガーが、足に突き刺さった。破片とはいえ、元はダガーだ。突き刺さり、肉を抉るには十分な鋭利さは持ち合わせている。
「エイリーク!!」
「貴方も考えましたが、まだ甘かったようですね。足元がお留守ですよ」
「あっ……!」
自分の背後のレイが、自分が受けた同じ技をその身に浴びたらしい。
振り返った先にあった光景は、這い出てきたダガーの中でもひときわ大きなそれが、レイの後頭部付近で破裂した場面だった。当たり所が悪かったらしく、衝撃も大きかったためか、彼は意識を失う。そのまま彼は、力なく崩れてしまった。
そしてレイが倒れたことで、今まで自分と彼を守ってくれていた光のドームが崩壊する。光の粒子となってしまったそれが、未だに飛翔しているダガーに切り刻まれる。
「レイ!」
「さあ、フィナーレです」
「っ!」
一度滝の中に消えたダガーが、今度は一斉に自分に向かって飛来する。
それらを全て防ぐための手立てもマナも、自分にはもうなかった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
クロワッサン物語
コダーマ
歴史・時代
1683年、城塞都市ウィーンはオスマン帝国の大軍に包囲されていた。
第二次ウィーン包囲である。
戦況厳しいウィーンからは皇帝も逃げ出し、市壁の中には守備隊の兵士と市民軍、避難できなかった市民ら一万人弱が立て籠もった。
彼らをまとめ、指揮するウィーン防衛司令官、その名をシュターレンベルクという。
敵の数は三十万。
戦況は絶望的に想えるものの、シュターレンベルクには策があった。
ドナウ河の水運に恵まれたウィーンは、ドナウ艦隊を蔵している。
内陸に位置するオーストリア唯一の海軍だ。
彼らをウィーンの切り札とするのだ。
戦闘には参加させず、外界との唯一の道として、連絡も補給も彼等に依る。
そのうち、ウィーンには厳しい冬が訪れる。
オスマン帝国軍は野営には耐えられまい。
そんなシュターレンベルクの元に届いた報は『ドナウ艦隊の全滅』であった。
もはや、市壁の中にこもって救援を待つしかないウィーンだが、敵軍のシャーヒー砲は、連日、市に降り注いだ。
戦闘、策略、裏切り、絶望──。
シュターレンベルクはウィーンを守り抜けるのか。
第二次ウィーン包囲の二か月間を描いた歴史小説です。
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち
半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。
最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。
本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。
第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。
どうぞ、お楽しみください。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
縫剣のセネカ
藤花スイ
ファンタジー
「ぬいけんのせねか」と読みます。
--
コルドバ村のセネカは英雄に憧れるお転婆娘だ。
幼馴染のルキウスと共に穏やかな日々を過ごしていた。
ある日、セネカとルキウスの両親は村を守るために戦いに向かった。
訳も分からず見送ったその後、二人は孤児となった。
その経験から、大切なものを守るためには強さが必要だとセネカは思い知った。
二人は力をつけて英雄になるのだと誓った。
しかし、セネカが十歳の時に授かったのは【縫う】という非戦闘系のスキルだった。
一方、ルキウスは破格のスキル【神聖魔法】を得て、王都の教会へと旅立ってゆく。
二人の道は分かれてしまった。
残されたセネカは、ルキウスとの約束を胸に問い続ける。
どうやって戦っていくのか。希望はどこにあるのか⋯⋯。
セネカは剣士で、膨大な魔力を持っている。
でも【縫う】と剣をどう合わせたら良いのか分からなかった。
答えは簡単に出ないけれど、セネカは諦めなかった。
創意を続ければいつしか全ての力が繋がる時が来ると信じていた。
セネカは誰よりも早く冒険者の道を駆け上がる。
天才剣士のルキウスに置いていかれないようにとひた向きに力を磨いていく。
遠い地でルキウスもまた自分の道を歩み始めた。
セネカとの大切な約束を守るために。
そして二人は巻き込まれていく。
あの日、月が瞬いた理由を知ることもなく⋯⋯。
これは、一人の少女が針と糸を使って世界と繋がる物語
(旧題:スキル【縫う】で無双します! 〜ハズレスキルと言われたけれど、努力で当たりにしてみます〜)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる