3秒の楽園

松竹梅猫

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 これは夢だ。
 そうとわかるのはこれが現実とは違うから。

 俺には強烈な思い出がある。
 人からしたらなんてことない記憶だろうが俺には違う。

 大学を卒業して社会人になって、自分の力で生きるってのがいかに難しいか自覚してきた頃のことだ。

 俺は毎日どこか焦っていた。
 一日一日が終わるのがあっという間で、だのに結果をなにも出せない現状にとにかくいらついていた。

 俺の親父は出来る奴だ。
 俺が生まれた頃から親父は責任の重い仕事を涼しい顔でこなしていた。
 でもその分家族には無関心極まりなくて、子どもの頃は本当にむかついていて反抗しまくっていたが。
 なんてことはない、親父は完璧な人間じゃなかっただけだ。
 仕事人としては完璧でも父親としてダメダメのダメ、最底辺だっただけ。

 だから俺はそんな親父を越えるべく、仕事も人間関係もうまくこなす男になりたかった。

 だってのに仕事はうまくいかないし、仕事にかまけるとそれ以外はてんでおろそかになる。

 幼馴染4人組のメッセージに返事もできない日々。

 うまくいかないことだらけだ。

 そんな折に義弟の公平が珍しく会いたい、とメッセージを送ってきたんだっけ。

 それが一年前の桜の頃。
 
 夢の中の俺はそのメッセージにもちろんオーケー、と返事をしている。

 でも本当は、現実は、俺はそれに返事出来なかった。

 自分のことに精一杯で、なんの反応も返せなかった。

 公平はそのことについてなにも言わない。
 当たり前だ。あいつは元々無口で、まして自分の気持ちを言語化するなんて滅多にない。
 
 だけど俺はずっと、忘れずにいる。
 後悔してるんだ。
 こんな、ありもしなかった選択を夢に見るくらい。

 公平と会えることになった夢の中の俺は、すっきりしたような顔をしていることだろう。
 どこで会うか、なにをするか、なにを話すか。
 それを夢見てー…

《同棲1日目》

「いて」
「さっさと起きろのろま」
 現実では頭を足で軽く蹴られていた。
 目を開けると朔が立って寝そべる俺を見下ろしている。
「普通蹴る? 優しく起こせよな~」
「起こしてくれてありがとうございますでは?」
「お前はほんと俺には鬼畜…」
 あくびをしながら体を起こす。
 ふと、ここがどこだかわからない。なんだこの汚え部屋は。ああそうだ、引っ越してきたんだっけ。
 
 朔はマグカップ片手にテレビの電源を入れた。
 キッチンのほうで律が動いているのが見える。
 寝ぼけ眼でぼーっとしていると律が俺の目の前でひらひらと手を振った。

「おはようございます、修十さん」
「おはよ~」
「コーヒーいりますか?」
「いる~」
「その前に顔を洗ってこい寝坊助男」

 優しい弟に反して兄は厳しい。
 朔は基本自分にも他人にも厳しいが、同い年の俺にはことさらそうな気がする。

 だが言っていることは正しいので俺は腹をかきながら洗面台へ向かい顔を洗った。
 髪の毛が寝癖でやべえことになっているが直す気にもなれない。朝は眠いしやる気が起きない。
 一昨日までの一人暮らしだと昼前まで寝ていることも珍しくないんだが。

「今何時?」

 居間兼キッチンに戻ると4人用のテーブルに、朔と律が向かい合わせに座っていた。
 俺は朔の隣に座す。何故嫌そうな顔をする隣の人よ。

「7時半です」
「早い。俺いつも寝てるよこんな時間」
「だらしのない奴だな、まあお前に人間の勤勉さは期待していないが」
「朝からよくまわるお口ね…。公平はー?」
「仕事に行きましたよ」
「昨日言っていただろう。今日は日曜だから動物園となると繁忙日だろう」
「そーだっけ。全然気がつかんかった」
「よく寝てましたからね」

 そんな穏やかに言われるとちょっと恥ずかしい。
 
 俺は律のいれてくれたコーヒーをすすり、朔の皿から焼いた食パンを一枚拝借した。怒声が聞こえたが無視無視。
 
 テレビは天気予報になり、今日一日は晴れになるでしょうと告げてくれる。

 窓が開いているのか鳥の鳴き声が聞こえる。
 きりっとした早朝特有の空気感もあいまって、なんだかとても健全な朝を体験している気になる。

「私と兄上は引っ越し作業の続きをしますけど、修十さんはどうするんですか?」
「ん。俺もそれかなあ」

 とぼんやり返していると、突如どこかで鳴る聞き慣れたメロディーが。

「あ、俺だ」

 寝ていた床に落ちていたスマホを拾うと、着信を知らせる画面が光っている。
 表示された名前に、一瞬ひゅっと空気が肺から抜けた。
 これはやばい奴だ。

「もしもし…」
『やあっと出たあ!!』

 耳を襲撃する甲高い声に、慌てて最大だった音量を下げる。

「あー、おはよ」
『おはよじゃないでしょ! あんたなんなのよ! こちとらちゃんと約束通り7時から待ってんだけど!? さっさと鍵開けてよ寒いんだけど!』
「ごめん。俺今そっちいなくて」
『は!? え、なに? 家にいないの?!』
「うん」
『え? あんたが今日、朝起こしてって。え? 嘘でしょ。馬鹿なの? 馬鹿だわ』
「ほんとごめんね? あー、今から準備して…8時には着くから」
『馬鹿でしょ! なんでよ、あんたが言ったんじゃない!』

 ごめんなさい本当に忘れていました。

 電話が切れて俺はせかせかと動き出す。
 そんな俺を兄弟は目で追っている。

「仕事の予定あったの忘れてた、めっちゃ怒ってた」
「こんな朝からですか」
「約束をすっぽかすとは最低だな」
「うるせー!」

 着替えて髪を直してリュックをひっつかみ走るように新居を出て行く。
 律儀な律の「行ってらっしゃい」を背中で聞いて俺は駅へと走り出した。
 まだ慣れていない最寄駅までの道のりに不安を覚えながら、自転車を近々買おうと決める。

 そうして電車に飛び乗って何駅か通って、一昨日まで住んでいたアパートの前までやってくる。
 赤い丸い車が駐車場に停まっていた、俺はそれに近づいた。
 エンジンの止まったその中で女が1人縮こまっている。

 怒っている、間違いなく怒っている。
 その怒りの気配を感じながら俺は部屋の鍵を開けた。
 
 車から降りてきたのは小柄な、ウェーブがかった髪の長い女だ。ヒールをカツンと鳴らして俺の後ろに立つ。
 無言、怖っ。

 とにかく素直に謝っておこう。

「どうもすみませんでした」
「早く入れて、寒い。あったかいもんちょうだい」
「は、ただちに」

 下げた頭を素早く上げて俺は家に入る。
 引っ越し作業中で荷物が散々に床にばらまかれた部屋では、運良く客用の飲み物とカップが残っていた。手を洗ってホットココアを淹れるため湯を沸かす。

「なにこれ、引っ越したの?」
「うん、昨日ね」
「は? 聞いてない!」
「いやまじ唐突だったもんで。俺もびっくりで。まあ連絡し忘れたのは、ほんとすまんかった」

 用意できたココアを彼女に提供する。ついでに自分にも用意する。

 彼女は慣れた様子でカウンターに椅子を引き寄せ座ってそれを一口二口運び、ほうと息をついた。カップに細い指を全部添えているあたり、本当に凍えていたのだろう。
 適当にブランケットを渡し、暖房を軽めにつけておく。

「仕事なめてんの? 普通ね、担当編集に朝起こしてご飯一緒に食べて、なんて言わないのよ、わかってんの。大御所じゃあるまいし。しかも頼んでおきながら忘れてるとか!」

 憤慨するのも無理はないので閉口するしかない。

「次はないわよ」
「はい、すみませんでした」

 彼女はふん、と鼻をついて肩にかかった髪を払った。
 
 小顔で可憐な容姿なのに口を開けば苛烈なこの女は、名を伊織いおりという。大学の同期で今やなんの因果か俺の担当編集である。

 学生時代からなにかと気が合うのをいいことにたびたび職場の域を超えた付き合いをしている自負があるが、今回はそれゆえにとんだミスをしてしまった。反省反省。

「あんたの謝罪って軽いのよね」

 えー、なんでだよ。心から謝ってるのになあ。

「それはともかくなんで急に引っ越し?」
「実家からの謎の命令で」
「出た! 変な実家案件。どこに移ったの? これからはそっち行けばいいわけでしょ、あとで教えてね」
「あ、いや。仕事は引き続きここでしよっかなって思ってるんだよな」
「なんで?」
「だってそっち男4人で住んでんだよ。いくらなんでもそこにお前呼ぶの悪いかなあって」
「あんたアホ? こうやってあんたの家に朝っぱらから呼ぶ方がやばいんですけど」
「でもお前ならいいじゃん。彼女いるし」
「そういう問題じゃないっつの! 世間的にやばいっての!」
「お前が世間体を気にするタイプだとは」

 だって伊織にはとびきり美人な彼女がいる。そう、こいつは自身もまあまあの美人だが、パートナーである女性もマジで綺麗なのだ。2人並んでるとどんな男も二度見してしまうほど。だが付け入る隙など皆無なほどに2人はなんというか、まあ、愛し合ってるのだから俺の部屋に入るなんて、犬に餌やるくらいの気持ちのようだ。

「で。なになに、4人って。どういうことなの」

 好奇心旺盛な伊織は目を輝かせてカウンターに身を乗り出した。

「幼馴染だよ、俺の弟と、実家が隣の兄弟で4人。仲良いんだぜ」

 自慢げに語る俺に伊織はきょとんと目を丸くした。

「あんたに友情とかあったのね珍しい。当たり障りない関係しか築けないから友達なんていないと思ってた」
「失礼だなおい」
「で? どんな人たちなの?」
「興味あんのかよ。いや別に、ふつーだよ」
「いいから聞かせなさいよ。あんたがそんな嬉しそうなの気になるじゃない。イケメン?」
「そりゃ、まあ……」

 なんだか釈然としないが、聞かれれば喜んで紹介しよう。
 だがあまりべらべらと話すと余計気持ち悪がられる気がする、どの程度まで話していいのかと塩梅に思案しながら俺は口を開いた。


 1人目。白井朔。隣家の兄弟の兄だ。身長は4人の中で一番低い167センチくらいだろう。俺と同い年で24歳。頭脳明晰で医大を卒業しこの春から研修医だと、思う。なんでもそつなくこなす代わりに少々言動がきつい。とくに俺には! 弟もそうだが色素が薄めで肌は白いし髪も染めないでも茶色っぽく、肩につきそうな髪型から学生の頃はあだ名が「女王様」だった。ウケる。でもたしかにあのつり目は女王様って感じだ。女顔といわれるとそうかもしれない。

 2人目はその弟、白井律。兄とはうってかわって好青年。良識をもっていて誰にでも親切で穏やかにこやかいい子の権化。身長は俺の弟と同じ175くらいかと。今度卒業するんだがまだぎり高校生。春からは大学生だな。高校でのあだ名は女子がつけて「王子」だったらしい。納得。なんかキラキラフィルターが展開できる気がする。こいつも白井家の血なのかなんでも出来る。高校では当然のように生徒会長だったらしい。鼻につかないが、でも俺の予想では多分友達いない。笑っちゃダメだって。

 3人目、俺の弟だ。志野公平。弟つっても義理のな、血はつながってない。俺の変人親父がガキの頃にどっかから拾ってきた。俺より二つ下の22歳だな。高卒から働いてて動物園の飼育員やってる、可愛いだろ。無口無表情無感動だけど、まあ長く一緒にいる俺らはさすがにあいつのこと少しはわかってると思う。ずばり、とくになにも考えてない、だ。

 とそこまで話していて伊織の顔を見やると、俺はぴたりと口を止めた。

「なんでにやにやしてんの」
「だって、あんたがにやにやしてるから。あんたよっぽど好きなのねその人たちのこと」
「……そう見える?」

 それってめちゃくちゃ、恥ずかしいのでは?

 俺はじわりじわりと頬に熱を感じてきて思わず手で両目を覆った。自覚すると余計に赤くなってしまう。

「いいじゃん。嬉しいことがあると創作意欲も湧くんじゃない、先生?」
「はい。お仕事頑張ります」
「でもやっぱその家行ってみたいかも。今度行きたい。で会ってみたいその人たち。ねえ、写真ないの」
「はいはい」

 昨日の夕飯時に撮った何気ない写真を見せる。俺がとくになにも言わずに撮ったものなので3人はカメラを見ていないでなにやら喋っている、俺だけがカメラ目線で笑っている写真だ。

「うわ、むかつく。イケメンだらけだ」
「んふふ、だろう?」
「あんたのことは言ってないわよ」
「ひどいね!?」
「で? どれがあんたの本命?」

 その質問に俺は口に運んでいたココアを吹き出すところだった。
 すんでで飲み込めたがむせた、咳が盛大に出る。

「ちょ、なに…、くるしっ」
「なによ、きったないわねえ」
「いやそっちが急に変なこと聞くから!」
「え。違うの? だってじゃなかったら普通そんな喜ぶ?! ゲイでもなけりゃその年齢で男4人の同棲生活にはしゃがないわよね!?」
「ゲ……! 違うわっ!」
「えー! うっそだあー!」

 咳をおさめながら、激しくなった動悸を鎮めようと試みる。
 びびった。いやなにをそんなにびびるのかと冷静な自分が頭のすみで呆れているが。

「ねえじゃあなんで急に4人一緒に住むのよ」
「え? いや知らんけど」
「はあー?! もうわけわかんない! 普通はね、それ気になるのよ! 気にしなさいよ!」
「まあ言われてみれば……?」
「おかしいでしょ? 急に、引っ越しよ? 4人とも生活があったわけでしょ? やだ、あたしが気になってきた。ねえちゃんと真相突き止めてよ、そんで教えて。じゃなきゃあたしが調べるわよ」
「待て待て待て、待って。わかったからやめて、お前の行動力怖いから」
「わかってるわね、じゃちゃんとやってよね」

 理由。理由か。たしかに何故かは気になる。
 いやそれ以前にこの4人の生活を長く続けるにはそれを解明したほうがいいだろう。

「そうだよな、なんか理由あってのことならそれを知らないと、もしかしてまた急に同棲生活もうやめていいよ、とか言われるかもしれん」

 俺の独り言に伊織は眉を顰めた。

「ねえ、ほんとに本命いないの? そんな……いやもういいや。仕事の話しましょ。てかお腹すいたんだけど! 朝ごはん食べてない!」
「そういやそうか。じゃどっか食いに行こうぜ。悪いけどもう調理器具も材料もそろってないからさ」
「なんなのよあんたは! 迷惑極まりない奴ね!」
「すまんて」

 そうして伊織と買い出しに出掛けて、あとは仕事の話ばかりとなる。

 昼には解散して俺も引っ越し作業にうつろうと頭の片隅では思っていた。
 そしてこの同棲生活の理由を改めて調べようとも。
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