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第四節 The Finisher Take
第137話 Whining Cheeper Ⅲ
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泣きやんだ少女の目には憎悪という決意が宿っていた。眼球は赤く血走り、目は腫れぼったい。
正月早々にキリクと再開した時と比べると、まるで別人のようだった。
マムは正直なところ、あの画像を見付けた時からこの展開が来る事が容易に想像出来ていた。だからこそ少女が乗り込んで来るまでに、少女の事を止める手段を見付けようと考えていた。
然しながら現実はマムの想定外の方向に進んでいたのだった。何故ならば少女がこんなにも早く乗り込んできてしまったからだ。
これは完全に誤算でしかなかった。
少女の瞳には憎悪に燃える決意の他に、断固たる意志が宿っている。だからこそ時間が欲しかった。
そして今となってはマムに、その両方を否定するだけの理論武装は……無い。
拠って下策と知りながらもマムは、苦し紛れとも言える「条件を付けて諦めてもらう作戦」しか思い付かなかったのである。
「相手は上位の古龍種で、あのキリクでも止められなかったんなら、アンタだって無事に討伐出来る可能性は無いかもしれないだろう?だから、パーティーを組みな!」
「パーティー?アタシが?アタシと釣り合うハンターが他にいるの?」
「言ってくれるね!アンタがこの国で1番のハンターだって言いたいのかい?」
「えぇ、そうよ。アタシが1番だもの。何か問題でも?」
「……」
「それにパーティーを募集して、相手の実力も計れないようなヤツが来たら困るのよ。そんなヤツは相手の実力も弁えないただの死にたがりでしょ?そんなのホイホイ連れてっても神奈川国のハンター減らすだけじゃない?意味ないじゃん!」
少女は自信たっぷりにマムの作戦を打ち破った。マムは正直なところ、まともな理論武装を整えていなかった事を後悔し、頭が痛くぐうの音も出なかった。だが、マムとてこの国に於ける最高戦力を簡単に手放すつもりはない。
「それだったら、アンタと同じくらいの実力を持つハンターはいるだろう?」
「そんなハンターいたかしら?この国にいる星持ちはアタシだけだし、Aランクはそこまで実力高くないし……。あっ!?」
「ふふん、気付いたようだね」
「もしかして、クリスの事?」
「そうだよ。クリスをアンタのサポートとして連れて行きな!それが条件だよッ!」
マムは少女に条件を飲ませる事には成功した。だが、条件をエサに諦めさせる事は大失敗だった。拠って、今後どうやってサポートしていくかが悩みのタネであり、今すぐにでも頭をかかえたかった。
今回の古龍種は、「風龍イルヴェントゲート」と呼ばれる個体だ。
五大属性の古龍種である五大龍が「中位」であるのに対し、「風属性」を持つ風龍イルヴェントゲートは上位である。
それは「風属性」が本来存在しないハズの属性だからである。五大属性の内、木と火という相反する2つの属性を持つ事で成立する属性が「風属性」となる。
その為、「風属性」を使う風龍イルヴェントゲートは「上位」とされている。
おさらいだが、属性は、木、火、土、金、水の5つを以って五大属性と呼ばれている。そして、その内の2つ以上の組み合わせによって、更に上位の属性を成す事が出来る。
ただし、それぞれの属性が相反するか親和するかでその上位属性の難易度は変わる。
ちなみに上位にあたる属性が、風、雷、樹、嵐、氷などである。
・風は木と火の相反する属性同士
・雷は土と金の相反する属性同士
・樹が木と水の相反する属性同士に土を親和させたもの
・嵐は木と火の相反する属性同士に金を親和させたもの
・氷は土と金の相反する属性同士に水を相反させたもの
ちなみにこの場合、樹、氷、嵐は三属性になるので上位ではなく、最上位の扱いになる場合もある。
魔術の属性も大体はこれと似たような法則である。然しながら、全体的に複数属性を使える者はレアなのだ。拠って魔術的に自分が適性を持っている属性以外の属性を使いたい場合は、魔道具と呼ばれるモノを使うか、精霊石や魔術兵器を使わなければならない。
それらを掛け合わせて上位属性は再現出来るが、その場合、魔道具や魔術兵器は壊れる可能性がある。
ただし、精霊石の「上位」とはこの法則による上位ではなく、純粋に五大属性の力を強めたモノだ。
然しながら水の上位精霊石は「氷」だったりするので、そこら辺から精霊石の強さがハンパない事は理解出来るだろう。
ここでいい機会なので古龍種の事を更に深く説明していこう。
古龍種は大きく3種類の系統に分かれている。
・五大属性に基づく炎龍や水龍、風龍といった「属性龍」が1つ目の系統
・五大属性を持たない剛龍や泡龍、斬龍といった「無属性龍」が2つ目の系統
・最後に五大属性の「金」から派生していった金龍や銀龍、黒龍といった「金属龍」が3つ目の系統
古龍種はこれら3つの大きな系統樹が存在しており、古龍種に属する龍種は下位から最上位に至るまで、そのどれかの系統樹に入っているとされている。
「そうですか、お嬢様が、風龍イルヴェントゲートに挑む事に……。わざわざご連絡有難う御座います」
つーつーつー
「さて、今回はどう致しましょうかねぇ」
クリスが少女の屋敷を訪れたのは、それから2日後の事だった。クリスは空を舞い屋敷の玄関先に降り立つと、今回は間違う事無くインターホンを押した。
がちゃ
「ぬっ?!ど、どうしたのだ、サラ殿!?その顔は一体?」
「く、クリス様、ま、マスターが、マスターがあぁぁぁぁ。うわぁぁぁぁぁん」
「サラ殿、落ち着くのだ。アルレ殿に一体何が?」
「うっ、うっ、うっ。マスターが、1人で、風龍討伐に行ってしまいましたぁ。うわぁぁぁぁん」
「執事殿は、中にいるのか?話しが聞きたい!」
「執事長もどこかに行かれてしまわれて……。ぐずっ」
「執事殿はどこへ?一体それはいつの話しだ?!」
「マスターは昨夜いなくなられてしまって書き置きが……。執事長は今朝戻ってきたシソーラスに乗ってどこかへ。ぐすっぐすっ」
サラは明らかに取り乱していた。普段から冷静なサラが、ここまで取り乱すのは珍しいと言えるだろう。
クリスは混乱していた。何故こうなったのかサッパリ分からなかった。クリスがマムから連絡を受けたのは一昨日のコト。
本来であれば昨日の内に来たかったのだが、受注していた依頼と重なっていた事から来るのが今日になってしまったのだった。
これでも急いで来たのだが、まさかこんな事になっているとは想像もしていなかった。
サラの顔は不安に押し潰されそうな表情だ。その顔は既に大粒の涙でぐしゃぐしゃになっている。
そしてクリスは決断した。
「ならば、此の身が2人を追い掛ける。アルレ殿が行ったところに執事殿も向かったのかもしれない。ところでレミは中にいるのか?」
「はい、中にいます。ぐすんっ」
「それならば、屋敷の戸締まりをちゃんとして、この屋敷で待っているんだ。知らない人が来ても中に入れては絶対にダメだぞ」
「分かりました。ぐすっ」
ぽんぽん
「いいコだ。それでは此の身も行ってくる!ちゃんと2人を連れて帰るから待っていてくれ!」
ばさっばさっばさっ
クリスはサラに優しく言の葉を紡ぎ約束した。サラは不安な表情を湛えつつも、今はクリスに縋る事しか出来なかったのである。
クリスは早々に翼をはためかせると空へと舞い上がり、東に向かって飛んでいった。
サラはその姿を見えなくなるまで見詰めていた。
「アルレ殿、何で、1人で行く事にしたのだ!くそッ」
ぎりッ
「此の身は役立たずとでも言いたいのかッ!」
クリスは空を舞いながら苦虫を噛み潰したような表情で、下唇を噛み締めていた。
だがボヤきながらもバイザーを索敵モードにすると索敵半径を最大にして、2人の事を追い掛ける事にしたのだ。
そんなクリスの下唇からは、薄っすらと血が滲んで来ていた。
直上の空は雲1つない晴天で、太陽が照り付けている。風は冷たいが、怒りで火照ったクリスの身体を冷やしてくれていた。
そしてクリスが睨む東の空には暗雲が立ち込めている。
クリスのバイザーに2人の光点は影も形も無い。こうしてクリスは2人を探して東に向かって空を飛んで行ったのである。
正月早々にキリクと再開した時と比べると、まるで別人のようだった。
マムは正直なところ、あの画像を見付けた時からこの展開が来る事が容易に想像出来ていた。だからこそ少女が乗り込んで来るまでに、少女の事を止める手段を見付けようと考えていた。
然しながら現実はマムの想定外の方向に進んでいたのだった。何故ならば少女がこんなにも早く乗り込んできてしまったからだ。
これは完全に誤算でしかなかった。
少女の瞳には憎悪に燃える決意の他に、断固たる意志が宿っている。だからこそ時間が欲しかった。
そして今となってはマムに、その両方を否定するだけの理論武装は……無い。
拠って下策と知りながらもマムは、苦し紛れとも言える「条件を付けて諦めてもらう作戦」しか思い付かなかったのである。
「相手は上位の古龍種で、あのキリクでも止められなかったんなら、アンタだって無事に討伐出来る可能性は無いかもしれないだろう?だから、パーティーを組みな!」
「パーティー?アタシが?アタシと釣り合うハンターが他にいるの?」
「言ってくれるね!アンタがこの国で1番のハンターだって言いたいのかい?」
「えぇ、そうよ。アタシが1番だもの。何か問題でも?」
「……」
「それにパーティーを募集して、相手の実力も計れないようなヤツが来たら困るのよ。そんなヤツは相手の実力も弁えないただの死にたがりでしょ?そんなのホイホイ連れてっても神奈川国のハンター減らすだけじゃない?意味ないじゃん!」
少女は自信たっぷりにマムの作戦を打ち破った。マムは正直なところ、まともな理論武装を整えていなかった事を後悔し、頭が痛くぐうの音も出なかった。だが、マムとてこの国に於ける最高戦力を簡単に手放すつもりはない。
「それだったら、アンタと同じくらいの実力を持つハンターはいるだろう?」
「そんなハンターいたかしら?この国にいる星持ちはアタシだけだし、Aランクはそこまで実力高くないし……。あっ!?」
「ふふん、気付いたようだね」
「もしかして、クリスの事?」
「そうだよ。クリスをアンタのサポートとして連れて行きな!それが条件だよッ!」
マムは少女に条件を飲ませる事には成功した。だが、条件をエサに諦めさせる事は大失敗だった。拠って、今後どうやってサポートしていくかが悩みのタネであり、今すぐにでも頭をかかえたかった。
今回の古龍種は、「風龍イルヴェントゲート」と呼ばれる個体だ。
五大属性の古龍種である五大龍が「中位」であるのに対し、「風属性」を持つ風龍イルヴェントゲートは上位である。
それは「風属性」が本来存在しないハズの属性だからである。五大属性の内、木と火という相反する2つの属性を持つ事で成立する属性が「風属性」となる。
その為、「風属性」を使う風龍イルヴェントゲートは「上位」とされている。
おさらいだが、属性は、木、火、土、金、水の5つを以って五大属性と呼ばれている。そして、その内の2つ以上の組み合わせによって、更に上位の属性を成す事が出来る。
ただし、それぞれの属性が相反するか親和するかでその上位属性の難易度は変わる。
ちなみに上位にあたる属性が、風、雷、樹、嵐、氷などである。
・風は木と火の相反する属性同士
・雷は土と金の相反する属性同士
・樹が木と水の相反する属性同士に土を親和させたもの
・嵐は木と火の相反する属性同士に金を親和させたもの
・氷は土と金の相反する属性同士に水を相反させたもの
ちなみにこの場合、樹、氷、嵐は三属性になるので上位ではなく、最上位の扱いになる場合もある。
魔術の属性も大体はこれと似たような法則である。然しながら、全体的に複数属性を使える者はレアなのだ。拠って魔術的に自分が適性を持っている属性以外の属性を使いたい場合は、魔道具と呼ばれるモノを使うか、精霊石や魔術兵器を使わなければならない。
それらを掛け合わせて上位属性は再現出来るが、その場合、魔道具や魔術兵器は壊れる可能性がある。
ただし、精霊石の「上位」とはこの法則による上位ではなく、純粋に五大属性の力を強めたモノだ。
然しながら水の上位精霊石は「氷」だったりするので、そこら辺から精霊石の強さがハンパない事は理解出来るだろう。
ここでいい機会なので古龍種の事を更に深く説明していこう。
古龍種は大きく3種類の系統に分かれている。
・五大属性に基づく炎龍や水龍、風龍といった「属性龍」が1つ目の系統
・五大属性を持たない剛龍や泡龍、斬龍といった「無属性龍」が2つ目の系統
・最後に五大属性の「金」から派生していった金龍や銀龍、黒龍といった「金属龍」が3つ目の系統
古龍種はこれら3つの大きな系統樹が存在しており、古龍種に属する龍種は下位から最上位に至るまで、そのどれかの系統樹に入っているとされている。
「そうですか、お嬢様が、風龍イルヴェントゲートに挑む事に……。わざわざご連絡有難う御座います」
つーつーつー
「さて、今回はどう致しましょうかねぇ」
クリスが少女の屋敷を訪れたのは、それから2日後の事だった。クリスは空を舞い屋敷の玄関先に降り立つと、今回は間違う事無くインターホンを押した。
がちゃ
「ぬっ?!ど、どうしたのだ、サラ殿!?その顔は一体?」
「く、クリス様、ま、マスターが、マスターがあぁぁぁぁ。うわぁぁぁぁぁん」
「サラ殿、落ち着くのだ。アルレ殿に一体何が?」
「うっ、うっ、うっ。マスターが、1人で、風龍討伐に行ってしまいましたぁ。うわぁぁぁぁん」
「執事殿は、中にいるのか?話しが聞きたい!」
「執事長もどこかに行かれてしまわれて……。ぐずっ」
「執事殿はどこへ?一体それはいつの話しだ?!」
「マスターは昨夜いなくなられてしまって書き置きが……。執事長は今朝戻ってきたシソーラスに乗ってどこかへ。ぐすっぐすっ」
サラは明らかに取り乱していた。普段から冷静なサラが、ここまで取り乱すのは珍しいと言えるだろう。
クリスは混乱していた。何故こうなったのかサッパリ分からなかった。クリスがマムから連絡を受けたのは一昨日のコト。
本来であれば昨日の内に来たかったのだが、受注していた依頼と重なっていた事から来るのが今日になってしまったのだった。
これでも急いで来たのだが、まさかこんな事になっているとは想像もしていなかった。
サラの顔は不安に押し潰されそうな表情だ。その顔は既に大粒の涙でぐしゃぐしゃになっている。
そしてクリスは決断した。
「ならば、此の身が2人を追い掛ける。アルレ殿が行ったところに執事殿も向かったのかもしれない。ところでレミは中にいるのか?」
「はい、中にいます。ぐすんっ」
「それならば、屋敷の戸締まりをちゃんとして、この屋敷で待っているんだ。知らない人が来ても中に入れては絶対にダメだぞ」
「分かりました。ぐすっ」
ぽんぽん
「いいコだ。それでは此の身も行ってくる!ちゃんと2人を連れて帰るから待っていてくれ!」
ばさっばさっばさっ
クリスはサラに優しく言の葉を紡ぎ約束した。サラは不安な表情を湛えつつも、今はクリスに縋る事しか出来なかったのである。
クリスは早々に翼をはためかせると空へと舞い上がり、東に向かって飛んでいった。
サラはその姿を見えなくなるまで見詰めていた。
「アルレ殿、何で、1人で行く事にしたのだ!くそッ」
ぎりッ
「此の身は役立たずとでも言いたいのかッ!」
クリスは空を舞いながら苦虫を噛み潰したような表情で、下唇を噛み締めていた。
だがボヤきながらもバイザーを索敵モードにすると索敵半径を最大にして、2人の事を追い掛ける事にしたのだ。
そんなクリスの下唇からは、薄っすらと血が滲んで来ていた。
直上の空は雲1つない晴天で、太陽が照り付けている。風は冷たいが、怒りで火照ったクリスの身体を冷やしてくれていた。
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