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第五節 The Towards Shining Take
第157話 Planet Eroder Ⅰ
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「「宇宙」とは意思のない創造主であり、無生物である」
「「惑星」とは意思のない創造主であり、生物である」
そして、「惑星」は自分自身を生物とし宿主足り得る為に、その内に寄生する存在として多種多様な生物群を創り上げ内包していった。
将来の多種多様な生物群が、進化の過程で行ったコトとは逆のコトを、前もって惑星は行ったとも言える。
逆に言えば、生物は宿主が望んだコトを真似したと言い換えられるかもしれない。
しかし惑星が創り上げた生物群は「進化」という過程の中で、「感情」という概念を身に付ける事になる。
それはどちらかというと「本能」と対になるモノで「理性」に近しいモノとされる。
ただしそれが、「個体そのものの存続理由になり得る「死」を、忌避的に回避する為に身に付けられたものである」とするならば、本能に近しいモノと呼べるかもしれない。
感情を得た多種多様な生物群は進化の過程で様々なモノを発明していった。それは呼吸方式の変化ですら発明であり、体色や体毛ですら発明と言える。
そう言った原始的な世界から生み出された発明は、次々に新たな進化に繋がっていく。
そういった進化を「意思のない創造主」が望んだかどうかは定かでは無い。しかし自分が生物である為の道具に過ぎなかった寄生生物群が、「意志のない創造主」の範疇を超えて進化を始めるかは「意志のない創造主」にとってはどうでも良かったのかもしれない。
だが一方で、「意思のない創造主」は自身の中には要らない、必要ないと判断したモノを強制的に排除する「機構」を創り出していった。
それが、惑星の抑止力たる「惑星の御子」だ。それが発動しない限りは、望まれていない進化では無いという事にあたる。
ただし、発動条件は解明されていないので、「意志のない創造主」の気まぐれの可能性は否めない。
だが、この「機構」は原始的な世界では上手く機能しない。拠って表舞台に上がるのは、まだまだだいぶ先の話しだ。
それからも進化はひたすらに続き、幾億もの時は徒らに流れていった。こうして新たに進化していった種の1つが人類の祖である。
人類の祖は自由になった手を使い、様々な発明をしていく。そして、その発明は本能すらをも超える発明を齎す。
こうして理性が発明された。理性は進化を飛躍的に進歩させ文明が興ると、その飛躍は加速度的に速くなる。
人類の祖はこうして「神」の存在を発明した。
ここにきて漸く抑止力としての機構は機能し始めるが、未だに望まれない進化は無く、まだ表舞台に現れる事はない。
それの事の興りは権力者が、自身の持つ「権力」を正当化する為に始まった事だった。その流れはたちまちの内に横方向に伝播していく。
「横方向」即ち、主軸の設定を変えずに、それに付随する体系の確立と言える。
横方向に伝播する事は、「自分も正当な権力者であり、主軸の考えに沿った者である」と暗に主張していると言えるだろう。
拠って自身の権力の及ぶ範囲を、他の侵略から逃れる為の口実に使った。
だが、その権力者も無限の寿命を持っているワケでは無い。その為に、その権力を継いだ者は「自身も正統な権力者である」と主張せずにはいられなかった。
当然と言えば当然の結果と言えるだろう。
こうして、横方向に伝播したモノは跡を継いだ者によって今度は縦方向に繋がりを見せていく事になる。
発明された「神」という概念は横方向と縦方向に広がりを見せた事で体系化し、大系化された「神話」という名の1つのストーリーを展開していく事になったのである。
だが、ここでもう1つの発明が為される。
それは「自分が正しい」と正統を主張する者が複数現れた時に、正統性を認められなかった者達は当然の事ながらつまはじきにされると言う事だ。
要は主軸を共にする神話大系は同類と見做すのに対し、主軸を異にする神話大系ないし主軸から袂を分かれるコトになった神話大系は、異類と見做され「悪」とされた。
これが「魔」の発明となる。
これらの発明は「意思のない創造主」からは敵視されず、全て内包されていった。そして、内包された事に拠り、「神」と「魔」という存在もまた実際に創り出される事になる。
想像上の存在であり、権力者達の象徴であり、権力者達の謀略であったそれらの発明は「意思のない創造主」の元に実体化させられていった。更には嘯かれた「概念の付随」というオマケも付いて。
こうして、神や魔と人は共存する事になった。
だが、それらの存在は「惑星」という「意思のない創造主」の範疇では収まり切らないモノに育っていく。
拠って、「惑星」は上位互換である「宇宙」という名の「意思のない創造主」の力も借り、多次元的にその「概念たる世界」を構成していく事になった。
こうして新たに世界は創られた。そして、そこに住まうモノ達は種族として存在意義を認められ、それが存在証明になった。
ここから先は、種族が発明されればされるだけどこかの世界に当て嵌められる事になるが、どこの世界にも当て嵌められない種族が発明された場合にのみ、新たな世界が創られるコトになっていった。
こうして進化と発明は上手く独り歩きを始め、多様性はますます多様性を極めていく。
ちなみに「宇宙」という「意思のない創造主」は生物である「意思のない創造主」を同次元/別次元を問わず幅広く幾つも展開している。
それは生物である為に宿主となった「惑星」と、動機が同じである。
「宇宙」は無生物であろうとする為に、無生物としての「惑星」をその内に内包しただけに過ぎない。だが、たまたま環境が整ってしまった「惑星」のみが生物である事を許されたと解釈する事が出来る。
だからその全ては1つの「宇宙」の中に内包されている事になる。然しながらこうして幅広く展開されている世界こそが、パラレルワールドと呼ばれる「並行世界」の概念になっている。
要するに地球やテルースと似た環境があれば、そこには生物としての「惑星」があり、その「惑星」が内包した進化の過程で創られた発明はその「惑星」の中に存在している。
それらがたまたま繋がった時に、自分達が住まう「惑星」との並行世界として認識されるが、そもそもの話しその世界は並行しているワケでもなんでもない。
と言うコトになる。
地球でマナが発明されなかったからマナは存在していないだけで、テルースではマナが発明されたから存在しているだけだ。「地球でもしもあの時マナが発明されていれば、テルースと同じような「惑星」になったかもしれない。だから、マナが溢れる世界に自分と同じ存在がいるハズだ」と言うのが並行世界の理論だが、発明されるモノは多様性の中でランダムに決まった枝葉と同じ。
枝葉が同じ位置だからといって、同じように枝葉が伸びる道理はないのだ。要するに並行世界は同じ「惑星」同士の「もしも」ではなく、交わる事なく同じような進化をした別の「惑星」と言うだけである。
よって、同じ時を過ごしただけの別物と言う意味であれば、「並行」ではなく「平行」が正しいのかもしれない。
さて、話しを戻す事にする。
多様な進化と発明を内包した「惑星」だったのだが、「ソレ」だけは違った。
多くの人々に拠って編纂されていった神話大系からは逸脱した「興り」を根本に持ち、ただ1人の人間が頭の中に抱いた「ソレ」は当初、「妄想」だった。
「こうであったら面白い」「こうであればいいのに」といった類のモノである。
だが、「ソレ」はそれを興りとして人々の欲求と承認を得てしまった。
更に願望は募り、欲望は肥大化して「意思のない創造主」の思惑の、埒外で発生するコトになった。
最初の興りは「神」や「魔」と言った者達と同じであった「ソレ」は、人々の願いや救済を主軸として発展していった「神」とは違い、何の救いも無い状況で、それらから逃げる為だけの「娯楽」や「愉悦」といった事を主軸としてしまった。
だが、ここまでならただの「埒外」であり、内包されるかは気まぐれ次第だっただろう。
しかし、話しはここから大きく喰い違ってくる。
絶望は希望よりもそこら中に溢れている。怨嗟は歓喜よりも発生し易い。
快楽として人を貶め、苦悶の表情を浮かべている人に愉悦を感じ嗜虐心を満たしていく。
そういった人間達が増殖していた……。
そしてそんな時代を背景に持った事で、「人類全ての悪行」を「ソレ」は進んで背負っていった。
拠って秘密裏に「恐怖の執行」を行う、「恐怖の体現者」となっていったのである。
だが、地球の至る場所で戦争が蔓延っていた混乱期に於いては、その事に気付く者はいなかった。
隣人が生きているのか死んでいるのかを気にするコトなく、昨日までいた隣人が、突如としていなくなってもそんなコトに気付く余裕すらなかったのだ。
そして、それだけでは飽き足らず「ソレ」は、過去から現在に至るまで人類が起こした全ての悪行を詰め込んだ歴史と言う名の、「パンドラの箱」にすら手を出してしまった。
拠って様々な悪行でさえ「ソレ」の中に蓄積され、「ソレ」はそれを糧に成長していく。そして様々な「悪行」は人類だけでなく、それを為した「神」の概念すらもその身に取り込んでいった。
人々の悪行は善行より多く、その情報は多岐に渡り複雑怪奇な様相で回帰する。悪行を取り込んだ「ソレ」の進化は完全に「埒外」となり、容認出来るモノですらなくなっていったのである。
ここで漸くにして「意思のない創造主」は、「ソレ」に対して「抑止力」の行使を選んだのだ。
最初地球で発生した抑止力は、抑止力としての力を行使し、誰にも知られる事無く肥大化した「ソレ」を押し留めるに至る。だがそれは飽くまでも「押し留められた」だけで、「ソレ」は消滅する事などなかった。
拠って地球の奥深くで休眠する事にした。
しかし、その休眠は数年で幕を閉じる。再び目覚めた時の地球は世界的な規模での戦禍の最中であり、「ソレ」が急速に力を付けていくにはもってこいの状況だったからだ。
一方で「ソレ」は、先の敗北を決して忘れていなかった。拠って「抑止力」に対抗する力を手に入れるべく、新たな概念を手に入れた「ソレ」は地球を離れるコトを選択し模索していったのである。
その結果、テルースを発見した「ソレ」はその内に取り込んだ様々な「神」の概念を用いて並行世界を渡るコトに成功したのであった。
「「惑星」とは意思のない創造主であり、生物である」
そして、「惑星」は自分自身を生物とし宿主足り得る為に、その内に寄生する存在として多種多様な生物群を創り上げ内包していった。
将来の多種多様な生物群が、進化の過程で行ったコトとは逆のコトを、前もって惑星は行ったとも言える。
逆に言えば、生物は宿主が望んだコトを真似したと言い換えられるかもしれない。
しかし惑星が創り上げた生物群は「進化」という過程の中で、「感情」という概念を身に付ける事になる。
それはどちらかというと「本能」と対になるモノで「理性」に近しいモノとされる。
ただしそれが、「個体そのものの存続理由になり得る「死」を、忌避的に回避する為に身に付けられたものである」とするならば、本能に近しいモノと呼べるかもしれない。
感情を得た多種多様な生物群は進化の過程で様々なモノを発明していった。それは呼吸方式の変化ですら発明であり、体色や体毛ですら発明と言える。
そう言った原始的な世界から生み出された発明は、次々に新たな進化に繋がっていく。
そういった進化を「意思のない創造主」が望んだかどうかは定かでは無い。しかし自分が生物である為の道具に過ぎなかった寄生生物群が、「意志のない創造主」の範疇を超えて進化を始めるかは「意志のない創造主」にとってはどうでも良かったのかもしれない。
だが一方で、「意思のない創造主」は自身の中には要らない、必要ないと判断したモノを強制的に排除する「機構」を創り出していった。
それが、惑星の抑止力たる「惑星の御子」だ。それが発動しない限りは、望まれていない進化では無いという事にあたる。
ただし、発動条件は解明されていないので、「意志のない創造主」の気まぐれの可能性は否めない。
だが、この「機構」は原始的な世界では上手く機能しない。拠って表舞台に上がるのは、まだまだだいぶ先の話しだ。
それからも進化はひたすらに続き、幾億もの時は徒らに流れていった。こうして新たに進化していった種の1つが人類の祖である。
人類の祖は自由になった手を使い、様々な発明をしていく。そして、その発明は本能すらをも超える発明を齎す。
こうして理性が発明された。理性は進化を飛躍的に進歩させ文明が興ると、その飛躍は加速度的に速くなる。
人類の祖はこうして「神」の存在を発明した。
ここにきて漸く抑止力としての機構は機能し始めるが、未だに望まれない進化は無く、まだ表舞台に現れる事はない。
それの事の興りは権力者が、自身の持つ「権力」を正当化する為に始まった事だった。その流れはたちまちの内に横方向に伝播していく。
「横方向」即ち、主軸の設定を変えずに、それに付随する体系の確立と言える。
横方向に伝播する事は、「自分も正当な権力者であり、主軸の考えに沿った者である」と暗に主張していると言えるだろう。
拠って自身の権力の及ぶ範囲を、他の侵略から逃れる為の口実に使った。
だが、その権力者も無限の寿命を持っているワケでは無い。その為に、その権力を継いだ者は「自身も正統な権力者である」と主張せずにはいられなかった。
当然と言えば当然の結果と言えるだろう。
こうして、横方向に伝播したモノは跡を継いだ者によって今度は縦方向に繋がりを見せていく事になる。
発明された「神」という概念は横方向と縦方向に広がりを見せた事で体系化し、大系化された「神話」という名の1つのストーリーを展開していく事になったのである。
だが、ここでもう1つの発明が為される。
それは「自分が正しい」と正統を主張する者が複数現れた時に、正統性を認められなかった者達は当然の事ながらつまはじきにされると言う事だ。
要は主軸を共にする神話大系は同類と見做すのに対し、主軸を異にする神話大系ないし主軸から袂を分かれるコトになった神話大系は、異類と見做され「悪」とされた。
これが「魔」の発明となる。
これらの発明は「意思のない創造主」からは敵視されず、全て内包されていった。そして、内包された事に拠り、「神」と「魔」という存在もまた実際に創り出される事になる。
想像上の存在であり、権力者達の象徴であり、権力者達の謀略であったそれらの発明は「意思のない創造主」の元に実体化させられていった。更には嘯かれた「概念の付随」というオマケも付いて。
こうして、神や魔と人は共存する事になった。
だが、それらの存在は「惑星」という「意思のない創造主」の範疇では収まり切らないモノに育っていく。
拠って、「惑星」は上位互換である「宇宙」という名の「意思のない創造主」の力も借り、多次元的にその「概念たる世界」を構成していく事になった。
こうして新たに世界は創られた。そして、そこに住まうモノ達は種族として存在意義を認められ、それが存在証明になった。
ここから先は、種族が発明されればされるだけどこかの世界に当て嵌められる事になるが、どこの世界にも当て嵌められない種族が発明された場合にのみ、新たな世界が創られるコトになっていった。
こうして進化と発明は上手く独り歩きを始め、多様性はますます多様性を極めていく。
ちなみに「宇宙」という「意思のない創造主」は生物である「意思のない創造主」を同次元/別次元を問わず幅広く幾つも展開している。
それは生物である為に宿主となった「惑星」と、動機が同じである。
「宇宙」は無生物であろうとする為に、無生物としての「惑星」をその内に内包しただけに過ぎない。だが、たまたま環境が整ってしまった「惑星」のみが生物である事を許されたと解釈する事が出来る。
だからその全ては1つの「宇宙」の中に内包されている事になる。然しながらこうして幅広く展開されている世界こそが、パラレルワールドと呼ばれる「並行世界」の概念になっている。
要するに地球やテルースと似た環境があれば、そこには生物としての「惑星」があり、その「惑星」が内包した進化の過程で創られた発明はその「惑星」の中に存在している。
それらがたまたま繋がった時に、自分達が住まう「惑星」との並行世界として認識されるが、そもそもの話しその世界は並行しているワケでもなんでもない。
と言うコトになる。
地球でマナが発明されなかったからマナは存在していないだけで、テルースではマナが発明されたから存在しているだけだ。「地球でもしもあの時マナが発明されていれば、テルースと同じような「惑星」になったかもしれない。だから、マナが溢れる世界に自分と同じ存在がいるハズだ」と言うのが並行世界の理論だが、発明されるモノは多様性の中でランダムに決まった枝葉と同じ。
枝葉が同じ位置だからといって、同じように枝葉が伸びる道理はないのだ。要するに並行世界は同じ「惑星」同士の「もしも」ではなく、交わる事なく同じような進化をした別の「惑星」と言うだけである。
よって、同じ時を過ごしただけの別物と言う意味であれば、「並行」ではなく「平行」が正しいのかもしれない。
さて、話しを戻す事にする。
多様な進化と発明を内包した「惑星」だったのだが、「ソレ」だけは違った。
多くの人々に拠って編纂されていった神話大系からは逸脱した「興り」を根本に持ち、ただ1人の人間が頭の中に抱いた「ソレ」は当初、「妄想」だった。
「こうであったら面白い」「こうであればいいのに」といった類のモノである。
だが、「ソレ」はそれを興りとして人々の欲求と承認を得てしまった。
更に願望は募り、欲望は肥大化して「意思のない創造主」の思惑の、埒外で発生するコトになった。
最初の興りは「神」や「魔」と言った者達と同じであった「ソレ」は、人々の願いや救済を主軸として発展していった「神」とは違い、何の救いも無い状況で、それらから逃げる為だけの「娯楽」や「愉悦」といった事を主軸としてしまった。
だが、ここまでならただの「埒外」であり、内包されるかは気まぐれ次第だっただろう。
しかし、話しはここから大きく喰い違ってくる。
絶望は希望よりもそこら中に溢れている。怨嗟は歓喜よりも発生し易い。
快楽として人を貶め、苦悶の表情を浮かべている人に愉悦を感じ嗜虐心を満たしていく。
そういった人間達が増殖していた……。
そしてそんな時代を背景に持った事で、「人類全ての悪行」を「ソレ」は進んで背負っていった。
拠って秘密裏に「恐怖の執行」を行う、「恐怖の体現者」となっていったのである。
だが、地球の至る場所で戦争が蔓延っていた混乱期に於いては、その事に気付く者はいなかった。
隣人が生きているのか死んでいるのかを気にするコトなく、昨日までいた隣人が、突如としていなくなってもそんなコトに気付く余裕すらなかったのだ。
そして、それだけでは飽き足らず「ソレ」は、過去から現在に至るまで人類が起こした全ての悪行を詰め込んだ歴史と言う名の、「パンドラの箱」にすら手を出してしまった。
拠って様々な悪行でさえ「ソレ」の中に蓄積され、「ソレ」はそれを糧に成長していく。そして様々な「悪行」は人類だけでなく、それを為した「神」の概念すらもその身に取り込んでいった。
人々の悪行は善行より多く、その情報は多岐に渡り複雑怪奇な様相で回帰する。悪行を取り込んだ「ソレ」の進化は完全に「埒外」となり、容認出来るモノですらなくなっていったのである。
ここで漸くにして「意思のない創造主」は、「ソレ」に対して「抑止力」の行使を選んだのだ。
最初地球で発生した抑止力は、抑止力としての力を行使し、誰にも知られる事無く肥大化した「ソレ」を押し留めるに至る。だがそれは飽くまでも「押し留められた」だけで、「ソレ」は消滅する事などなかった。
拠って地球の奥深くで休眠する事にした。
しかし、その休眠は数年で幕を閉じる。再び目覚めた時の地球は世界的な規模での戦禍の最中であり、「ソレ」が急速に力を付けていくにはもってこいの状況だったからだ。
一方で「ソレ」は、先の敗北を決して忘れていなかった。拠って「抑止力」に対抗する力を手に入れるべく、新たな概念を手に入れた「ソレ」は地球を離れるコトを選択し模索していったのである。
その結果、テルースを発見した「ソレ」はその内に取り込んだ様々な「神」の概念を用いて並行世界を渡るコトに成功したのであった。
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