激レア種族に転生してみた（笑）

異世界転生 学園編

第27話 やり過ぎたよ……

　リューネの最大出力の砲撃が直撃したのに、完全破壊できずにインペリアルゴーレムは原型を留めていた。それでもダメージが大きかったのか、全てのブロックが集合して元々の巨人形態に戻っていった。このまま攻撃を続ければ倒せるかと思って、ゼシカとアナに指示を出す。これでダメなら従者達には荷が重いので、私が仕留めることにする。

「ゼシカはダマスカスの矢を射って、アナは魔力全開の魔法剣で斬り刻んで！それでもダメなら私が仕留めるよ」
「「かしこまりました」」

　ゼシカは通常の矢から貫通力が高いダマスカスの矢を手にして、インペリアルゴーレムへ矢を連射した。

『シュパパパパッ！』

　アナもレイピアに火魔法を纏わせて白色に輝かせると、一気に懐に飛び込んで高温のレイピアでインペリアルゴーレムを斬り刻む。

『シュン、シュッ、シュン！』

　ゼシカの矢が直撃したけど、体に刺さりはしたけど貫通はしなかった。アナのレイピアも剣先で傷を付ける程度しかできず、斬り刻むには程遠いものだった。

「「そんな……」」
「3人は良くやったよ。ただ、コイツは硬すぎたよ。このダンジョンのボス部屋の難易度はおかしいね」

　私は武装神器を太刀に変えると、アナと同じように火魔法を纏わせる。太刀の色は高温状態の白色から、超高温状態の青白色へと変わった。

『ボッ、ボボボォ～』
「これなら斬れると思うんだけどねっ！」

　言葉と同時にインペリアルゴーレムに近寄ろうとしたら、再び体がバラバラになってブロックが襲いかかってきた。

『ビュン、ビュビュン！』
「速さなら負けないよ〚光纏〛！」

　私は〚光纏〛を発動させると、光速の速さでインペリアルゴーレムのブロックを、柔らかな物を斬ってるかのように斬り裂いていく。

『スパッ、スパッ、スパン！』
「核があるはずなんだけど、どこにあるんだろう？ん～、面倒だから全てをブロックを粉々にしちゃえば良いかな？えいっ！」

　インペリアルゴーレムの核を見つけるのが面倒になったので、全てのブロックを粉々にしていく。

『スパッ、スパパパパパパッ！』
『サラサラサラ……』

　インペリアルゴーレムは粉々となり地面に落ちていき、粉状のまま消滅すると砂のような物と宝箱が残った。砂のような物は、インペリアルゴーレムを粉々に斬り刻んだ時に、魔石も一緒に刻んじゃったみたい。

「魔石も一緒に斬り刻んじゃったね。やり過ぎたよ……てへっ！」

　私が笑いながらやり過ぎたと伝えると、ゼシカが遠い目をしながら魔石を持ち帰るのか聞いてきた。

「一応は魔石なので持って帰りますか？」
「うん、なにか使い道があるかも知れないもんね」
「かしこまりました」

　ゼシカは粒状になった魔石を袋に詰めてから、妖精の鞄フェアリーポーチの中へ宝箱と一緒に収めたので、30階層を目指して移動を始めたのだった。