激レア種族に転生してみた(笑)

小桃

文字の大きさ
143 / 225
異世界転生 学園編

第37話 Sクラスの十傑②

しおりを挟む
 デッカード君も私の方へ顔を向けてから、首席の座を手にするとか言ってきた。このクラスの男子たちは、どうして自己紹介の最後に私の方を見るんだろう? そんなことをするからゼシカが反応しちゃうんだよね。

「雑魚の分際で、アリス様のことを呼び捨てにするとは、痛みを持って判らすしかありませんね」

「おい、ゼシカ!頼むからいちいち反応するな。それからデッカード、爆炎魔法なんて存在しないからな? お前が使ってるのは火魔法の事だからな。次は玖席リオネル.グリエル!」

「我は世界最強であるグリエル王国の第一王子だ。お前達とは生まれた時点で格が違う。男共は我の配下となり、女共は我の子を産めば良いのだ。そして世界の王となるリオネル王に仕えよ!」

「はい、あの馬鹿は放っておくからな。次は拾席のマリアンヌ!」

「はい、グリエル王国アントワーヌ伯爵家の長女マリアンヌ.アントワーヌですわ。武術は扇を嗜み、魔術は火水の2属性を扱えます。そして英傑学園卒業後は王宮魔導師団に入ることが目標なのでよしなに」

 金髪縦ロールに青い瞳をした、絵に描いたようなお嬢様のマリアンヌさんは絡んでこなかった。
 
「マリンアンヌまでがこの学年の十傑となる。見て判ると思うが、十傑は白の制服を着用し、授業への参加も個人に任されるという特権がある。落ちれば剥奪されるからそのつもりで」
「「はい」」
「では、自己紹介の続けるぞ……」

 その後もSクラスに在籍する20人全員の自己紹介が終わると、ブルース先生がこの後の授業について説明を始める。十傑の私は特権があるから参加自由なんだけどね。

「よし、全員の自己紹介も終わったな。我々Sクラスは他のクラスと違い、事細かなカリキュラムは存在しない。俺が好きな授業を行うからな。午前の授業はここまでで、午後の授業は武術で俺と模擬戦をしてもらうぞ!授業に参加する者は着替えを済ませて、第5闘技場へ集合するように。以上」
「「はい、ありがとうございました」」

 自己紹介も終わって、午後からはいよいよ本格的な授業が始まる。私達は魔物との戦闘ばかりをしてきたので、対人戦闘を本格的に習うことを楽しみにしてたんだよね。午後の授業に向けて昼食を取りにいこうとすると、アルフォンス君が声をかけてきた。

「アリスは午後の授業に出るのかな?」
「出るよ。入学したのに授業に出ないのは勿体ないからね!」
「そうだよね。僕も参加するつもりなんだよ。お昼はどうするの? 良かったら一緒に食堂へ行かない?」
「生憎ですが、アリス様は中庭で我々と食事を取られます。食堂へはお一人でどうぞ!」
「そうか、では午後の授業で」
「うん、また後でね」

 食事へ誘われたけど、ゼシカが言った通り、屋敷から食事を持参してるので断ってからは、中庭で食事を楽しんだ後に、午後の授業がおこなわれる第5闘技場へと向かったのだった。
しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。

もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
 ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。

1人生活なので自由な生き方を謳歌する

さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。 出来損ないと家族から追い出された。 唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。 これからはひとりで生きていかなくては。 そんな少女も実は、、、 1人の方が気楽に出来るしラッキー これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。

スキル素潜り ~はずれスキルで成りあがる

葉月ゆな
ファンタジー
伯爵家の次男坊ダニエル・エインズワース。この世界では女神様より他人より優れたスキルが1人につき1つ与えられるが、ダニエルが与えられたスキルは「素潜り」。貴族としては、はずれスキルである。家族もバラバラ、仲の悪い長男は伯爵家の恥だと騒ぎたてることに嫌気をさし、伯爵家が保有する無人島へ行くことにした。はずれスキルで活躍していくダニエルの話を聞きつけた、はずれもしくは意味不明なスキルを持つ面々が集まり無人島の開拓生活がはじまる。

処理中です...