178 / 225
異世界転生 学園編
第72話 男子達、乙だね
しおりを挟む
§セイレーン視点§
週末になると私とマリアンヌは、アリスの家でお泊り会をするのが恒例行事となった。双子の兄マルクセスは週末になると『羨ましい』を連呼している。普段はクールなのに、アリスが絡むとクールの欠片もなくごく普通の少年になってしまう。
そんな私もアリスのことが大好きで、もしマルクセスクの恋が実れば、義姉妹になれるかも知れないと思い応援することにした。
私はアリスと同じ十傑ということもあって、マリアンヌを通してかなり親しくなることができた。そこで兄に色々な情報を持ち帰って、兄に役立てもらおうと頑張った。
「アリスって好きな人はいるの?」
「やっぱり、ゼシカ・アナ・リューネの3人は特別かな? 従者だけど私の感覚としては姉妹みたいな関係だと思ってるよ」
「えっと、気になる異性は居ないの?」
「居ないね」
即答されてしまった……。自習中の雰囲気からしてそんな感じだとは思っていたけど、全く悩むことなく即答されると、男子陣には『ドンマイ』と言いたくなったの。気になる異性は居なくても、好みのタイプを知れば参考になるかと思い聞いてみることにした。
「じゃあさ、好みのタイプとかってあるの?」
「好みねぇ~、自由気ままに楽しく過ごさせてくれるっていうのは絶対条件かな?」
「そうなんだ。じゃあ王族や皇族には全く興味はないって感じなの?」
「あぁ、絶対にないかな? だって、権力の象徴みたいじゃない? 少しはマシになったけど昔のリオネルなんて本当にウザかったもん」
自由気ままになんて言われると、皇族である兄やそれ以外の男子陣はノーチャンスということになる。これは必死に頑張る彼らには、残酷な答えを聞いてしまったと思った。まぁ、アリスの気が変わるかも知れないので、このことは黙っておくことにする。
好みの話はこれ以上しても仕方ないので、欲しい物とかあればプレゼントで優位に立てるかと思ったけど、これに関しては無理だと思った。だって、周りにある物全てが逸品揃いで、国宝級かと思える代物がゴロゴロしているの。ルミナス商会という商会を起ち上げて、どんな物でも手に入れることができるみたい。
自由気ままに生活をしながら、欲しい物は何でも手に入るなんて、これ以上望むものはないと思えるので、アリスを振り向かせることができる男なんて、この世に存在しないと思えたのだった。
(うん、男子陣達、乙だね……)
週末になると私とマリアンヌは、アリスの家でお泊り会をするのが恒例行事となった。双子の兄マルクセスは週末になると『羨ましい』を連呼している。普段はクールなのに、アリスが絡むとクールの欠片もなくごく普通の少年になってしまう。
そんな私もアリスのことが大好きで、もしマルクセスクの恋が実れば、義姉妹になれるかも知れないと思い応援することにした。
私はアリスと同じ十傑ということもあって、マリアンヌを通してかなり親しくなることができた。そこで兄に色々な情報を持ち帰って、兄に役立てもらおうと頑張った。
「アリスって好きな人はいるの?」
「やっぱり、ゼシカ・アナ・リューネの3人は特別かな? 従者だけど私の感覚としては姉妹みたいな関係だと思ってるよ」
「えっと、気になる異性は居ないの?」
「居ないね」
即答されてしまった……。自習中の雰囲気からしてそんな感じだとは思っていたけど、全く悩むことなく即答されると、男子陣には『ドンマイ』と言いたくなったの。気になる異性は居なくても、好みのタイプを知れば参考になるかと思い聞いてみることにした。
「じゃあさ、好みのタイプとかってあるの?」
「好みねぇ~、自由気ままに楽しく過ごさせてくれるっていうのは絶対条件かな?」
「そうなんだ。じゃあ王族や皇族には全く興味はないって感じなの?」
「あぁ、絶対にないかな? だって、権力の象徴みたいじゃない? 少しはマシになったけど昔のリオネルなんて本当にウザかったもん」
自由気ままになんて言われると、皇族である兄やそれ以外の男子陣はノーチャンスということになる。これは必死に頑張る彼らには、残酷な答えを聞いてしまったと思った。まぁ、アリスの気が変わるかも知れないので、このことは黙っておくことにする。
好みの話はこれ以上しても仕方ないので、欲しい物とかあればプレゼントで優位に立てるかと思ったけど、これに関しては無理だと思った。だって、周りにある物全てが逸品揃いで、国宝級かと思える代物がゴロゴロしているの。ルミナス商会という商会を起ち上げて、どんな物でも手に入れることができるみたい。
自由気ままに生活をしながら、欲しい物は何でも手に入るなんて、これ以上望むものはないと思えるので、アリスを振り向かせることができる男なんて、この世に存在しないと思えたのだった。
(うん、男子陣達、乙だね……)
162
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
スキル素潜り ~はずれスキルで成りあがる
葉月ゆな
ファンタジー
伯爵家の次男坊ダニエル・エインズワース。この世界では女神様より他人より優れたスキルが1人につき1つ与えられるが、ダニエルが与えられたスキルは「素潜り」。貴族としては、はずれスキルである。家族もバラバラ、仲の悪い長男は伯爵家の恥だと騒ぎたてることに嫌気をさし、伯爵家が保有する無人島へ行くことにした。はずれスキルで活躍していくダニエルの話を聞きつけた、はずれもしくは意味不明なスキルを持つ面々が集まり無人島の開拓生活がはじまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる