激レア種族に転生してみた（笑）

異世界転生 学園編

閑話 終へ……

§アネモネ視点§
　アリスさんの能力が飛躍的に上がった？　何が起こったのか理解ができない。女神である私の力を遥かに上回ったことだけは判った。たった今起こったことを確かめる間もなく、シエルとアーニャが私の元に姿を現した。

「「アネモネ！　アリスに何が起こったの？」」
「判らないの。アリスさんの身に何かが起こったことだけは確実ね。今は周りに人が居るから接触できない、変化の理由は1人になる夜にでも確認するわ」
「今のアリスは私達を遥かに上回ったよね？　もし道を踏み外したら止められるの？」

　アーニャは、私達を超える力を手にしたアリスさんを、制御できるのか不安みたい。私とシエルにとっては、アリスさんの強化は僥倖なんだけど、アーニャには持て余す力がジャミルのようにならないか不安になってしまうのかな？

「止めるもなにも、私達はアリスさんに干渉しないんだから気にする必要はないじゃない？」
「そうね。ねぇ、アネモネ？　他の5人にも教えてあげる時が来たと思うんだけど」

　シエルが私に向かって語りかけると、何も知らないアーニャは、不安な表情を浮かべながら私に近寄って、何のことかを問い詰めてきた。

「えっ、2人は何を知っているの？」
「アネモネ、全員を集めて『女神の終』について話すべきだと思う」
「『女神の終』って何のこと？」
「はぁ～……、やっぱり誰にも言うんじゃなかった。アーニャ、他の女神に声をかけてくれるかな？」

　アーニャが全員を呼んだところで『女神の終』について説明をすると、かなり動揺した様子を見せたけど、最終的には意味を理解してくれた。

　後は、ジャミアがアリスさんに手を出せば、間違いなく拒絶を使って消し去ってくれるだろう。そうなれば七神女神としての役割も終わるはず。役目を終えた私達はどうなるんだろう？　そのことを考えると少し不安になるけど、未熟な私達が神を続けるよりアリスさんの方が相応しい。そして自由気ままに世界を守ってくれれば、サツキさんのような悲劇はもう起こらないよね？