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ピースウォーカー変身編
それピアスピアって言うの?
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ビームフリーズが手にしているそれは、棍棒のような見た目をしていて、先端にはブルーの宝石が乗せられていた。
「姉ちゃん!!あれ何?」
「大丈夫だから、うかが守ってあげるからね」
「ビームフリーズ様がピアスピアを使ったぞ!!」
「キラーズ、お前たちは黙っていろ。全く、やかましい奴らだ」
「「「セイ!」」」
「それピアスピアって言うの?」
「そうだ。ウォーカーには作れないだろう?」
「ウォーカー?人間のこと?それより、そんなもの人に向けるものじゃないわよ。怪我をしたらどうするつもり?うかはまだしも、ふうは小学生6年生なのよ?この惡魔!」
「言わせておけば、調子に乗りやがって。ウォーカーが我々、終焉の惡魔に意見するなど100年早い。この俺はお前と遊んでいる暇などないのだ。この俺は今、罰ゲームの火炙りの刑をかけて人間狩りをしているのだからな」
「はあ?そんなことが許されると思ってるの?今に警察が来て、あなたたちは制圧されるわよ」
「ウォーカーがいくら来ようとも、そんなものは物の数に入らない。それに今この瞬間、どうやってその警察が女を守るんだ?」
「へへへ、やっちまえ、ビームフリーズ様!」
「キラーズ如きがこの俺に意見をするんじゃない!恥をかかせたこと、許さんぞ?女、子供!ホラープレッシャー!」
「なんか来る!!逃げないと!!」
「姉ちゃん、どこに逃げるんだよ!もう逃げ道が塞がれてる!!」
弟のふうは、ぎゅっと目をつぶって、うかの腕にしがみついてきた。
ビームフリーズのプレスリルがさっき以上に巨大になって、それをうか達の頭上から振り下ろしてくる。
ドカンッッッ!!!
「「キャーーーッッ!!!!!」」
ビームフリーズがプレスリルで殴った床から爆発音がして、それがさらに恐怖を倍増させる。
ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!
「きゃあああああっっっ!!!!!」
もぐら叩きみたく、うか達のことを追い詰めてくる。
そしていつの間にか、うか達はサクリファイスの目の前に来ていた。
金髪で、狐のような切れ長の目。
サクリファイスと目を合わせているだけで恐怖心が腹の底から湧き上がってくるのだけど、どこか憂いを帯びていて、見つめているだけでどんよりと気が沈んでいくようだった。
その瞬間、廊下の方から声がした。
「大丈夫!?ふう、ふうのお姉ちゃん!!」
そこにいたのはふうの親友であるそら君で、うか達のことが心配なので戻ってきたようだった。
「ダメよ、早く逃げなさい!!先生どこかにいるんでしょ?そら君のことを逃がしてください!!」
どれだけ叫んでも事態は変わらなかった。
そこに目をつけたのがキラーズだった。
「あいつはオレのものだ!」
「待てよ、ボクのものだぞ!」
喜び勇んでそら君のもとに走ろうとするキラーズ。
「待ちなさいよ!!うかが今からすることを見てなさい、終焉の惡魔たち!!」
サクリファイスは取るに足らない存在を見るかのように、じっとうかのことを見つめた。
「行くわよ、ふう!」
「行くってどこにだよ!」
「ここから逃げるの!」
ふうのことを抱きしめながら、うか達は粉々に砕けた3階の窓から飛び降りた。
「何やってるんだよ、殺される前に自分たちで死ぬやつがあるかよ!!うわぁーッッッ!!てか待ってよ、姉ちゃん!下に何かある!!」
地面に、車のようなバイクのような、恐ろしい形をした何かが止まっていた。
「ちょ、何でこんなところに芝刈り機があるんだよ!!」
「業者が忘れたのよ!それより、ふうだけでも助かりなさい!」
うかは落下中に、なるべく遠くに行くようにふうのことを突き飛ばした。
ドンッッッ!!!!!
「姉ちゃんッ!?」
「うかなら大丈夫だから心配しないで!!」
もちろん嘘だ。
うかだって芝刈り機の上に着地するのは怖い。
目と体をぎゅっと閉じて、赤ちゃんのように縮こまる。
ドンッ!!!!!!
「ガハッッッ!!」
電流が地面から、うかの全身にほとばしってきた。
「キャーッッッッ!!!!!」
.............。
しかしすぐに、ふうのことが心配になって、「大丈夫?」と聞いた。
「うぐっ...ぐぅッ!!!」
ふうがうめいている。
かなり痛そうだけど声は出せるみたいだから、どうやら命は助かったようだ。
なんとか無事みたいね...。
「う、うか、足を大怪我しちゃったから、動けない。ふ、ふう、うかのことを担いで、こ、ここから移動して...?」
パラパラパラ.........。
消え入りそうな声でふうに話しかけていたら、粉々になった教室の窓ガラスが降り注いできた。
そして怪我して動揺していたのもあって、予想外だったのだけど、なんとサクリファイスは3階から躊躇なく飛び降りてきて、うかを追撃してきたのだった。
「逃げるなぁぁぁ!!ピンク髪!!!!!」
.....ドンッ!!!!!!!!!!
「ガハッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
なんと3階から落ちてくる勢いを利用して、うかのお腹にのしかかってきた。
「姉ちゃん!!あれ何?」
「大丈夫だから、うかが守ってあげるからね」
「ビームフリーズ様がピアスピアを使ったぞ!!」
「キラーズ、お前たちは黙っていろ。全く、やかましい奴らだ」
「「「セイ!」」」
「それピアスピアって言うの?」
「そうだ。ウォーカーには作れないだろう?」
「ウォーカー?人間のこと?それより、そんなもの人に向けるものじゃないわよ。怪我をしたらどうするつもり?うかはまだしも、ふうは小学生6年生なのよ?この惡魔!」
「言わせておけば、調子に乗りやがって。ウォーカーが我々、終焉の惡魔に意見するなど100年早い。この俺はお前と遊んでいる暇などないのだ。この俺は今、罰ゲームの火炙りの刑をかけて人間狩りをしているのだからな」
「はあ?そんなことが許されると思ってるの?今に警察が来て、あなたたちは制圧されるわよ」
「ウォーカーがいくら来ようとも、そんなものは物の数に入らない。それに今この瞬間、どうやってその警察が女を守るんだ?」
「へへへ、やっちまえ、ビームフリーズ様!」
「キラーズ如きがこの俺に意見をするんじゃない!恥をかかせたこと、許さんぞ?女、子供!ホラープレッシャー!」
「なんか来る!!逃げないと!!」
「姉ちゃん、どこに逃げるんだよ!もう逃げ道が塞がれてる!!」
弟のふうは、ぎゅっと目をつぶって、うかの腕にしがみついてきた。
ビームフリーズのプレスリルがさっき以上に巨大になって、それをうか達の頭上から振り下ろしてくる。
ドカンッッッ!!!
「「キャーーーッッ!!!!!」」
ビームフリーズがプレスリルで殴った床から爆発音がして、それがさらに恐怖を倍増させる。
ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!
「きゃあああああっっっ!!!!!」
もぐら叩きみたく、うか達のことを追い詰めてくる。
そしていつの間にか、うか達はサクリファイスの目の前に来ていた。
金髪で、狐のような切れ長の目。
サクリファイスと目を合わせているだけで恐怖心が腹の底から湧き上がってくるのだけど、どこか憂いを帯びていて、見つめているだけでどんよりと気が沈んでいくようだった。
その瞬間、廊下の方から声がした。
「大丈夫!?ふう、ふうのお姉ちゃん!!」
そこにいたのはふうの親友であるそら君で、うか達のことが心配なので戻ってきたようだった。
「ダメよ、早く逃げなさい!!先生どこかにいるんでしょ?そら君のことを逃がしてください!!」
どれだけ叫んでも事態は変わらなかった。
そこに目をつけたのがキラーズだった。
「あいつはオレのものだ!」
「待てよ、ボクのものだぞ!」
喜び勇んでそら君のもとに走ろうとするキラーズ。
「待ちなさいよ!!うかが今からすることを見てなさい、終焉の惡魔たち!!」
サクリファイスは取るに足らない存在を見るかのように、じっとうかのことを見つめた。
「行くわよ、ふう!」
「行くってどこにだよ!」
「ここから逃げるの!」
ふうのことを抱きしめながら、うか達は粉々に砕けた3階の窓から飛び降りた。
「何やってるんだよ、殺される前に自分たちで死ぬやつがあるかよ!!うわぁーッッッ!!てか待ってよ、姉ちゃん!下に何かある!!」
地面に、車のようなバイクのような、恐ろしい形をした何かが止まっていた。
「ちょ、何でこんなところに芝刈り機があるんだよ!!」
「業者が忘れたのよ!それより、ふうだけでも助かりなさい!」
うかは落下中に、なるべく遠くに行くようにふうのことを突き飛ばした。
ドンッッッ!!!!!
「姉ちゃんッ!?」
「うかなら大丈夫だから心配しないで!!」
もちろん嘘だ。
うかだって芝刈り機の上に着地するのは怖い。
目と体をぎゅっと閉じて、赤ちゃんのように縮こまる。
ドンッ!!!!!!
「ガハッッッ!!」
電流が地面から、うかの全身にほとばしってきた。
「キャーッッッッ!!!!!」
.............。
しかしすぐに、ふうのことが心配になって、「大丈夫?」と聞いた。
「うぐっ...ぐぅッ!!!」
ふうがうめいている。
かなり痛そうだけど声は出せるみたいだから、どうやら命は助かったようだ。
なんとか無事みたいね...。
「う、うか、足を大怪我しちゃったから、動けない。ふ、ふう、うかのことを担いで、こ、ここから移動して...?」
パラパラパラ.........。
消え入りそうな声でふうに話しかけていたら、粉々になった教室の窓ガラスが降り注いできた。
そして怪我して動揺していたのもあって、予想外だったのだけど、なんとサクリファイスは3階から躊躇なく飛び降りてきて、うかを追撃してきたのだった。
「逃げるなぁぁぁ!!ピンク髪!!!!!」
.....ドンッ!!!!!!!!!!
「ガハッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
なんと3階から落ちてくる勢いを利用して、うかのお腹にのしかかってきた。
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