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第3章 猟ある猫は爪を隠す
7(最終話)
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私は左向きで膝を抱えるようにして寝ることが多い。起きると大体その体勢だから、癖なんだと思う。
左向きは胃の収まりがいいし、丸まると温かい。布団をすっぽり被るのも暖を求めてのことだったりする。
けど今日は違った。
ウエストにしっかりと回された腕の重さで目が覚めた。
昨晩は抱きしめられても重いと感じなかった。加減してくれていたんだと気づいて、鼻から幸せの溜息が漏れる。背中に感じる人肌の温もりが気持ちよくて、二度寝を試みる。
軽く目頭を揉んで眠ろうと暗示をかけてみるけれど、微かに髪にかかる穏やかな寝息に悪戯心をくすぐられてしまった。
方肘をついて起こす。だるさのある腰に苦笑しつつ、身体を捻り、逸登君のこめかみにキスをすると、子宮が疼いた。
この人に中毒にさせられちゃうかも。
そんな予感も嫌じゃない。
股間に残るセックスのあとの独特な感覚も夜の置き土産だ──と思ったのだけど、雑巾を絞るように内臓が収縮する痛みを感じてドキッとする。
反射的に股間に手をやった。
大丈夫、汚れてない。
腰に回された重石をそっと降ろして、トイレに駆け込んだ。
いつ生理が来ても対応できるように、化粧ポーチにナプキンを常備している。実際に使用するのは初めてだ。
長く持ち歩いたせいでよれている。
愛液で濡れたクロッチ部分には付きが悪いけれど致し方ない。
よれていようがテープが仕事をしなかろうが、とにかく持っていて良かった。
「詩乃さん? 大丈夫? 何処か調子悪い?」
トイレから出ると、逸登君が心配そうに待っていた。
ベッドを抜け出したことで起こしてしまったらしい。
「大丈夫。何でもない」
「顔色悪いの、気のせいじゃないよね?」
観察眼も善し悪し。
気付かないで欲しいこともあるんだけどなぁ。
気まずい思いはあるものの、性行為で不調をきたしていると誤解を招いては申し訳がない。
「きちゃった」
「へっ?」
「生理。ごめんね。私の場合、予定日の予測が立たないから」
「いやいや何してんの。そんなとこにぼーっと立ってないで寝て!」
逸登君の温もりが残るシーツに寝かされて布団を巻かれる。気遣いはありがたいけれど、転がるには装備に心配が残る。
今日のところは早目に帰るが吉だろう。
「送る。後でちゃんと送るけど、その前にドラスト行ってくるから必要な物全部教えて」
家に帰ればすむ話だし、ナプキンぐらいなら近所のコンビニで手に入る。わざわざ薬局での買い物なんてと控え目に伝えてみるものの、「今後のことだってある」と譲ってくれない。
意外と頑固。
ありがとうのごめんねさえ「謝ることじゃないでしょ」と聞いてくれない。優しさだけじゃない一面に頼りがいを感じて、言われるがまま従うことにした。
「ふふ。なんだかなぁだけど、女性ホルモンいっぱい出たからなぁ」
「真面目な話、ホルモンバランスが問題なら、俺、詩乃さんの生理周期整える自信あるよ」
さらりと告げられた自信に、昨晩のあれこれが重なる。
あながちなくもない……というか、ありえる。
外出に着替えを始めた逸登君の肉体を拝むと確信めいてくる。
明るい時間に見る彼の体は、筋肉の動きが鮮明で清らかにかっこいい。
「他に欲しいもの思い付いたら連絡して」
渡されたスマホは着信ランプが点灯していた。ニュースの通知と、数件の着信とSNSメッセージは紗也からだった。
『詩乃大丈夫? 避難訓練のこと健次に聞いた。無事だったら返事ちょうだい!! 無事じゃなくても返事して‼』
あー、これは本気で心配かけてる。
紗也が私を呼び捨てるなんて珍しい。彼女の真剣さが伝わる文面だった。
「誰?」
「紗也」
画面を見つめる私は真剣な顔つきになっていたみたい。
逸登君は逸登君で、また違う心配をしていたに違いない。私の回答で眉間の皺を解除した。
「思い出した。健次、あいつマジ」
「んー? 健次君?」
紗也への返事を打ちながらちらりと逸登君を見たのは、彼の口調がムラ君や後輩たちに向けるそれになっていたから。
「詩乃さんが健次に抱きついてたのすげぇショックだった」
「あれは抵抗してただけ」
「詩乃さんの社員証と引き換えに焼肉要求するようなクソ野郎だからね」
「ありがたかったよね。私がご馳走しちゃおっかな」
「なんでそうなんの⁉ 絶対ダメ!」
「別に二人で行くとは言ってないじゃん。ね、紗也も誘って四人でどお?」
あまりいい顔はしていないけれど、考慮の余地はあるらしい。
少し考えられた末の提案は、逸登君たちが焼肉中に近くの他のお店で女子会をするというものだ。
「健次のねぇちゃんのことで気になることあるんでしょ?」
スマホから目を離し、逸登君をまじまじと見てしまった。
俺たちがいない方がいいだろうと結論づける彼は、合コンの帰り道でのヒトコマを気にしてくれている。
そんなことまで覚えていたんだと驚きつつ、女子会は名案だと賛成した。私に紗也への報告があるように、今なら紗也も話してくれるかもしれない。
「ついでだから紗也に日程調整頼んじゃってもいいかな」
「もちろん。俺と健次の方が都合つけやすいはずだから問題ないよ」
私だけじゃなくて、私の友だちのことさえ大事に考えてくれている。
本気の付き合いってこういうことなんだと腑に落ちる。
秀治ではありえなかった。理都にだってプライドやルールがあるはずというのは、完全に私の思い込みだった。未練なんて少しも残っていない。
昨日までの自分を思って、呆れた笑いが滲み出る。
腹部に力が掛かってドロリと塊が排出され──経血と一緒に私の汚い部分も流れ出た。
「行ってくるね」
いってらっしゃいの代わりの「お願いします」は素直に受け取ってくれた。
私の下腹部に手を当てて温めてくれる優しさも、冗談交じりで不調をも受け止めてくれる誠実さも、私は二度と誰にも譲らない。
「後で言わなきゃな」
私も本気で好きだ、と伝えたい。
鍵がかけられた後のドアに向かって呟く私は意気地なし。
子宮が鼓舞するようにきゅっと収縮した。
まるで「強くあれ」と言われているみたいだ。
わかっていると自己完結をして下っ腹を擦る。
刺々しい痛みは少しも感じなかった。
FIN
左向きは胃の収まりがいいし、丸まると温かい。布団をすっぽり被るのも暖を求めてのことだったりする。
けど今日は違った。
ウエストにしっかりと回された腕の重さで目が覚めた。
昨晩は抱きしめられても重いと感じなかった。加減してくれていたんだと気づいて、鼻から幸せの溜息が漏れる。背中に感じる人肌の温もりが気持ちよくて、二度寝を試みる。
軽く目頭を揉んで眠ろうと暗示をかけてみるけれど、微かに髪にかかる穏やかな寝息に悪戯心をくすぐられてしまった。
方肘をついて起こす。だるさのある腰に苦笑しつつ、身体を捻り、逸登君のこめかみにキスをすると、子宮が疼いた。
この人に中毒にさせられちゃうかも。
そんな予感も嫌じゃない。
股間に残るセックスのあとの独特な感覚も夜の置き土産だ──と思ったのだけど、雑巾を絞るように内臓が収縮する痛みを感じてドキッとする。
反射的に股間に手をやった。
大丈夫、汚れてない。
腰に回された重石をそっと降ろして、トイレに駆け込んだ。
いつ生理が来ても対応できるように、化粧ポーチにナプキンを常備している。実際に使用するのは初めてだ。
長く持ち歩いたせいでよれている。
愛液で濡れたクロッチ部分には付きが悪いけれど致し方ない。
よれていようがテープが仕事をしなかろうが、とにかく持っていて良かった。
「詩乃さん? 大丈夫? 何処か調子悪い?」
トイレから出ると、逸登君が心配そうに待っていた。
ベッドを抜け出したことで起こしてしまったらしい。
「大丈夫。何でもない」
「顔色悪いの、気のせいじゃないよね?」
観察眼も善し悪し。
気付かないで欲しいこともあるんだけどなぁ。
気まずい思いはあるものの、性行為で不調をきたしていると誤解を招いては申し訳がない。
「きちゃった」
「へっ?」
「生理。ごめんね。私の場合、予定日の予測が立たないから」
「いやいや何してんの。そんなとこにぼーっと立ってないで寝て!」
逸登君の温もりが残るシーツに寝かされて布団を巻かれる。気遣いはありがたいけれど、転がるには装備に心配が残る。
今日のところは早目に帰るが吉だろう。
「送る。後でちゃんと送るけど、その前にドラスト行ってくるから必要な物全部教えて」
家に帰ればすむ話だし、ナプキンぐらいなら近所のコンビニで手に入る。わざわざ薬局での買い物なんてと控え目に伝えてみるものの、「今後のことだってある」と譲ってくれない。
意外と頑固。
ありがとうのごめんねさえ「謝ることじゃないでしょ」と聞いてくれない。優しさだけじゃない一面に頼りがいを感じて、言われるがまま従うことにした。
「ふふ。なんだかなぁだけど、女性ホルモンいっぱい出たからなぁ」
「真面目な話、ホルモンバランスが問題なら、俺、詩乃さんの生理周期整える自信あるよ」
さらりと告げられた自信に、昨晩のあれこれが重なる。
あながちなくもない……というか、ありえる。
外出に着替えを始めた逸登君の肉体を拝むと確信めいてくる。
明るい時間に見る彼の体は、筋肉の動きが鮮明で清らかにかっこいい。
「他に欲しいもの思い付いたら連絡して」
渡されたスマホは着信ランプが点灯していた。ニュースの通知と、数件の着信とSNSメッセージは紗也からだった。
『詩乃大丈夫? 避難訓練のこと健次に聞いた。無事だったら返事ちょうだい!! 無事じゃなくても返事して‼』
あー、これは本気で心配かけてる。
紗也が私を呼び捨てるなんて珍しい。彼女の真剣さが伝わる文面だった。
「誰?」
「紗也」
画面を見つめる私は真剣な顔つきになっていたみたい。
逸登君は逸登君で、また違う心配をしていたに違いない。私の回答で眉間の皺を解除した。
「思い出した。健次、あいつマジ」
「んー? 健次君?」
紗也への返事を打ちながらちらりと逸登君を見たのは、彼の口調がムラ君や後輩たちに向けるそれになっていたから。
「詩乃さんが健次に抱きついてたのすげぇショックだった」
「あれは抵抗してただけ」
「詩乃さんの社員証と引き換えに焼肉要求するようなクソ野郎だからね」
「ありがたかったよね。私がご馳走しちゃおっかな」
「なんでそうなんの⁉ 絶対ダメ!」
「別に二人で行くとは言ってないじゃん。ね、紗也も誘って四人でどお?」
あまりいい顔はしていないけれど、考慮の余地はあるらしい。
少し考えられた末の提案は、逸登君たちが焼肉中に近くの他のお店で女子会をするというものだ。
「健次のねぇちゃんのことで気になることあるんでしょ?」
スマホから目を離し、逸登君をまじまじと見てしまった。
俺たちがいない方がいいだろうと結論づける彼は、合コンの帰り道でのヒトコマを気にしてくれている。
そんなことまで覚えていたんだと驚きつつ、女子会は名案だと賛成した。私に紗也への報告があるように、今なら紗也も話してくれるかもしれない。
「ついでだから紗也に日程調整頼んじゃってもいいかな」
「もちろん。俺と健次の方が都合つけやすいはずだから問題ないよ」
私だけじゃなくて、私の友だちのことさえ大事に考えてくれている。
本気の付き合いってこういうことなんだと腑に落ちる。
秀治ではありえなかった。理都にだってプライドやルールがあるはずというのは、完全に私の思い込みだった。未練なんて少しも残っていない。
昨日までの自分を思って、呆れた笑いが滲み出る。
腹部に力が掛かってドロリと塊が排出され──経血と一緒に私の汚い部分も流れ出た。
「行ってくるね」
いってらっしゃいの代わりの「お願いします」は素直に受け取ってくれた。
私の下腹部に手を当てて温めてくれる優しさも、冗談交じりで不調をも受け止めてくれる誠実さも、私は二度と誰にも譲らない。
「後で言わなきゃな」
私も本気で好きだ、と伝えたい。
鍵がかけられた後のドアに向かって呟く私は意気地なし。
子宮が鼓舞するようにきゅっと収縮した。
まるで「強くあれ」と言われているみたいだ。
わかっていると自己完結をして下っ腹を擦る。
刺々しい痛みは少しも感じなかった。
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