2 / 21
第一章:幸せな世界
第二話:レベル
しおりを挟む
――あれからさらに一ヶ月。
科学技術の発展によって開発された新薬『光』が世に普及し現実はもはや、ファンタジーになってしまった。努力は必ず報われると知り、ランニングやら重量挙げやら、勉強やらに精を出す人も多く現れた。皆それぞれ相応の結果を出した。
そして、便宜上、例の研究所と政府が合同で開発した『能力測定器』が配布され、各々の能力がレベルとして表された。
――レベル三十。
これは、俺のレベルだ。レベル三十というのはなかなか高レベルで早々いない。なぜならレベルを一上げるだけでも死ぬような思いをしなくてはならないからだ。約半分の人は、やれば伸びると知っていても、その辛さ故に努力をやめてしまう。こんな俺でさえ天才と呼び称されるまでに成長できるのに、なんて勿体ないんだと思いつつ、玄関のドアを開ける。
「――行ってきます」
俺は先日引っ越しをした。川のほとりにある、ぼろぼろな家から、住宅街の一軒家に。これも猛勉強によって底上げした知力を投資に使い、大儲けしたからだ。
「――いってらっしゃ~い……!!」
俺が玄関のドアを開け、外に出ようとした時、サラサラな髪に健康的な体型をした米華が見送りに来てくれた。
「あぁ」
米華は健康的になり、オシャレも出来る様になった。以前までも美少女と言っても差し支えない見た目だったが、今はもっと綺麗だ。それに、学校で友達が出来たらしい。前まで、その不潔な見た目によって周りの人達から気味悪がられていたのが、少し裕福になり、体を清潔に出来るようになってから皆話しかけてくれるようになった。毎日食卓で顔を合わせれば、友達の話ばかりで本当に幸せそう。
「――よかった……」
◇
――俺は学校前の早朝ランニングを終え、公園のベンチで休憩していた。今日は梅雨も開け、雲ひとつ無い良い天気。そんな良き日にそぐわないような、鉄パイプを持った集団がやって来た。
「――お前が、結城 ミツキか……」
俺の名を呼び、顔に鉄パイプを突きつけてくる。
「あぁ、そうだが?」
俺は、突きつけられたパイプをへし折りそう言う。レベル三十ともなれば鉄パイプの一つや二つへし折ることは全く造作ではない。
「な、なにぃ……!?」
武器を折られ、驚く集団。
「ま、まぐれだ、皆で一斉に殺れば……!!」
そう言うと、俺の四方を囲んだ。そして、パイプを手に一斉に突進してきた。常人にしては早く、恐らくレベル十ぐらいはあるのだろう。パイプが俺に当たる瞬間、俺は空高く飛び上がり、重力のまま、集団が固まっている所にスタンプをお見舞いした。
「ぐ、ぐぁ……」
集団は俺の攻撃を喰らい、ひとり残らず気絶した。
――無数に存在するどんな物語に置いても、人を一番成長させるのは実戦だ。実際、今出回っている最効率のレベリング法は、自分よりレベルの高いやつと戦うことだ。周りの人のレベルを知り、人々の競争心に火を付けるのが目的なんだろうが、レベルは、能力測定器を通じて一般公開される。だから、一日に五回はこの調子で襲われる。
「――米華にはやめさせておいて正解だったな……」
俺と同様に薬を飲んだ米華。毎朝トレーニングに行こうとすると着いてこようとした。なんでも、「私もにぃにぃみたいに強くなりたい……!!」ということらしい。中途半端に強くなれば、色んな人に狙われて、危険だ。だったら、最初から、普通に今まで通り生活していたほうが良い。
「――やべ、始業まであと十分……!!」
公園の時計を見ると、八時二十五分を指していた。始業は八時半、あと五分しかない。
「急げー!!」
担任の佐藤先生は本当に怖い。筋肉まみれの体と、人を二、三人殺してそうな人相。レベル三十の俺でさえ、叶うとは思えない。
◇
「――ま、間に合った……」
あの公園から学校までの二十キロ、全力で走ってきた俺は息を切らしながら自分の席に座った。
「――席につけ……」
佐藤先生が入ってきた。いつもどおりの人相にクラスの隅から(きゃー)という悲鳴が聞こえたり聞こえなかったり……。
「――以上で、ホームルームは終わりだ」
そう言うと、先生は教室から出ていった。
「――よお、ミツキ……!!」
クラスにかかる重圧が消え、ホッとしていると目の前にやかましい顔があった。
「なんだ、陽日か……」
「なんだとは酷いな!!」
がはは!! と豪快に笑う『元気小僧』という言葉に最もふさわしい男ハルヒ。
こいつは、俺があの薬を飲んで、人生を変える前から、何かと絡んできてくれた奴だ。汚い髪に、ぼろぼろな制服。周りから気味が悪がられる俺に「お前の制服、何か猛者みたいでいいな……!!」とか言って話しかけてくれた。
頭はあまり良くないが素直で良いやつだ。
「ごめんごめん、ハルヒ、俺、ついに三十なったぞ」
「なに、くそー、また負けたか……!!」
俺とハルヒは親友であるとともにライバルでもある。
「俺昨日やっとレベル二十五になったのに……」
こいつはもともと、見た目通り身体能力がバカ高く、レベルは俺のほうが上だが、運動に置いて、一度も勝ったことがない。
「でも、お前のほうが強いだろ……?」
「その通り……!! たとえレベルで負けていても、かけっこだけは負けない……!!」
片手を腰に当て、もう片方の手を天井に突き上げる。決めポーズかなんなのか知らないが、ダサい。
「今はわかんないけどな……?」
からかい口調でハルヒを脅してみる。すると……
「う、ううぁぁあああああ!!」
後数分で授業が始まるにも関わらず、校庭に走りに行ってしまった。
「やれやれ……」
◇
――長かった授業も終わり、帰りの時間になった。
「――気をつけて帰るように……」
帰りのホームルームが終わり、皆それぞれ、部活やら寄り道に向かう。
「ミツキ行くぞ……」
俺は放課後にレベル上げのために毎日三十分、近くの山でハルヒと組手をする。
――身長が百八十以上あるミツキの攻撃は重い。気を抜けば簡単に吹き飛ばされてしまう。
「――おぉ、何だそれは……!! 凄いぞミツキ……!!」
だから、レベル三十になったと同時に出来るようになった『空中歩行』を使いハルヒの頭上に回る。
「終わりだ」
高いところから落ちればその運動エネルギーは凄まじいものとなる。俺は、重力を利用し、ハルヒの頭にドロップキックをお見舞いしようとした。が、ハルヒは喰らう直前、俺の足を掴みぐるぐる回して吹き飛ばした。
「がははは、まだまだ甘いなミツキ……!!」
どこからそんな力湧いて湧いてくるのか疑問だが、今日も負けてしまった。
「帰るか。俺も投資しないといけないし」
「そうだな、俺も、飯食いたいし……!!」
服に着いた土をほろい、カバンを持って山を降りる。山から見える景色は絶景でこの街の全てを見渡せる。
だから、どこで火事が起きたとか、交通事故が起きたとか。ひと目で分かってしまう。
「なあ、ミツキ。あれみろ……」
――本当にこの山は何でも見通してしまう。俺達の学校が燃えていることも……。
科学技術の発展によって開発された新薬『光』が世に普及し現実はもはや、ファンタジーになってしまった。努力は必ず報われると知り、ランニングやら重量挙げやら、勉強やらに精を出す人も多く現れた。皆それぞれ相応の結果を出した。
そして、便宜上、例の研究所と政府が合同で開発した『能力測定器』が配布され、各々の能力がレベルとして表された。
――レベル三十。
これは、俺のレベルだ。レベル三十というのはなかなか高レベルで早々いない。なぜならレベルを一上げるだけでも死ぬような思いをしなくてはならないからだ。約半分の人は、やれば伸びると知っていても、その辛さ故に努力をやめてしまう。こんな俺でさえ天才と呼び称されるまでに成長できるのに、なんて勿体ないんだと思いつつ、玄関のドアを開ける。
「――行ってきます」
俺は先日引っ越しをした。川のほとりにある、ぼろぼろな家から、住宅街の一軒家に。これも猛勉強によって底上げした知力を投資に使い、大儲けしたからだ。
「――いってらっしゃ~い……!!」
俺が玄関のドアを開け、外に出ようとした時、サラサラな髪に健康的な体型をした米華が見送りに来てくれた。
「あぁ」
米華は健康的になり、オシャレも出来る様になった。以前までも美少女と言っても差し支えない見た目だったが、今はもっと綺麗だ。それに、学校で友達が出来たらしい。前まで、その不潔な見た目によって周りの人達から気味悪がられていたのが、少し裕福になり、体を清潔に出来るようになってから皆話しかけてくれるようになった。毎日食卓で顔を合わせれば、友達の話ばかりで本当に幸せそう。
「――よかった……」
◇
――俺は学校前の早朝ランニングを終え、公園のベンチで休憩していた。今日は梅雨も開け、雲ひとつ無い良い天気。そんな良き日にそぐわないような、鉄パイプを持った集団がやって来た。
「――お前が、結城 ミツキか……」
俺の名を呼び、顔に鉄パイプを突きつけてくる。
「あぁ、そうだが?」
俺は、突きつけられたパイプをへし折りそう言う。レベル三十ともなれば鉄パイプの一つや二つへし折ることは全く造作ではない。
「な、なにぃ……!?」
武器を折られ、驚く集団。
「ま、まぐれだ、皆で一斉に殺れば……!!」
そう言うと、俺の四方を囲んだ。そして、パイプを手に一斉に突進してきた。常人にしては早く、恐らくレベル十ぐらいはあるのだろう。パイプが俺に当たる瞬間、俺は空高く飛び上がり、重力のまま、集団が固まっている所にスタンプをお見舞いした。
「ぐ、ぐぁ……」
集団は俺の攻撃を喰らい、ひとり残らず気絶した。
――無数に存在するどんな物語に置いても、人を一番成長させるのは実戦だ。実際、今出回っている最効率のレベリング法は、自分よりレベルの高いやつと戦うことだ。周りの人のレベルを知り、人々の競争心に火を付けるのが目的なんだろうが、レベルは、能力測定器を通じて一般公開される。だから、一日に五回はこの調子で襲われる。
「――米華にはやめさせておいて正解だったな……」
俺と同様に薬を飲んだ米華。毎朝トレーニングに行こうとすると着いてこようとした。なんでも、「私もにぃにぃみたいに強くなりたい……!!」ということらしい。中途半端に強くなれば、色んな人に狙われて、危険だ。だったら、最初から、普通に今まで通り生活していたほうが良い。
「――やべ、始業まであと十分……!!」
公園の時計を見ると、八時二十五分を指していた。始業は八時半、あと五分しかない。
「急げー!!」
担任の佐藤先生は本当に怖い。筋肉まみれの体と、人を二、三人殺してそうな人相。レベル三十の俺でさえ、叶うとは思えない。
◇
「――ま、間に合った……」
あの公園から学校までの二十キロ、全力で走ってきた俺は息を切らしながら自分の席に座った。
「――席につけ……」
佐藤先生が入ってきた。いつもどおりの人相にクラスの隅から(きゃー)という悲鳴が聞こえたり聞こえなかったり……。
「――以上で、ホームルームは終わりだ」
そう言うと、先生は教室から出ていった。
「――よお、ミツキ……!!」
クラスにかかる重圧が消え、ホッとしていると目の前にやかましい顔があった。
「なんだ、陽日か……」
「なんだとは酷いな!!」
がはは!! と豪快に笑う『元気小僧』という言葉に最もふさわしい男ハルヒ。
こいつは、俺があの薬を飲んで、人生を変える前から、何かと絡んできてくれた奴だ。汚い髪に、ぼろぼろな制服。周りから気味が悪がられる俺に「お前の制服、何か猛者みたいでいいな……!!」とか言って話しかけてくれた。
頭はあまり良くないが素直で良いやつだ。
「ごめんごめん、ハルヒ、俺、ついに三十なったぞ」
「なに、くそー、また負けたか……!!」
俺とハルヒは親友であるとともにライバルでもある。
「俺昨日やっとレベル二十五になったのに……」
こいつはもともと、見た目通り身体能力がバカ高く、レベルは俺のほうが上だが、運動に置いて、一度も勝ったことがない。
「でも、お前のほうが強いだろ……?」
「その通り……!! たとえレベルで負けていても、かけっこだけは負けない……!!」
片手を腰に当て、もう片方の手を天井に突き上げる。決めポーズかなんなのか知らないが、ダサい。
「今はわかんないけどな……?」
からかい口調でハルヒを脅してみる。すると……
「う、ううぁぁあああああ!!」
後数分で授業が始まるにも関わらず、校庭に走りに行ってしまった。
「やれやれ……」
◇
――長かった授業も終わり、帰りの時間になった。
「――気をつけて帰るように……」
帰りのホームルームが終わり、皆それぞれ、部活やら寄り道に向かう。
「ミツキ行くぞ……」
俺は放課後にレベル上げのために毎日三十分、近くの山でハルヒと組手をする。
――身長が百八十以上あるミツキの攻撃は重い。気を抜けば簡単に吹き飛ばされてしまう。
「――おぉ、何だそれは……!! 凄いぞミツキ……!!」
だから、レベル三十になったと同時に出来るようになった『空中歩行』を使いハルヒの頭上に回る。
「終わりだ」
高いところから落ちればその運動エネルギーは凄まじいものとなる。俺は、重力を利用し、ハルヒの頭にドロップキックをお見舞いしようとした。が、ハルヒは喰らう直前、俺の足を掴みぐるぐる回して吹き飛ばした。
「がははは、まだまだ甘いなミツキ……!!」
どこからそんな力湧いて湧いてくるのか疑問だが、今日も負けてしまった。
「帰るか。俺も投資しないといけないし」
「そうだな、俺も、飯食いたいし……!!」
服に着いた土をほろい、カバンを持って山を降りる。山から見える景色は絶景でこの街の全てを見渡せる。
だから、どこで火事が起きたとか、交通事故が起きたとか。ひと目で分かってしまう。
「なあ、ミツキ。あれみろ……」
――本当にこの山は何でも見通してしまう。俺達の学校が燃えていることも……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~
夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。
全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった!
ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。
一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。
落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる