34 / 63
33.縮まる距離と…
しおりを挟む
「斎藤さん。ノートめっちゃ助かった!ありがとう。まじで字もキレイすぎた!習字とかやってた?」
数日後、園田大和はそう言って私にノートを返してきた。
しかもそれ以来、時々ノートを借りに来るようになった。
「ねぇ、なんでいっつも私に借りに来るの?」
「え?だって見やすいからつい。」
「あぁそう…」
褒められて嫌な気はしなかった。
おかげで年末頃にはすっかり仲良くなり、お互いあだ名で呼び合うほどになっていた。
放課後はいつも男女6人くらいが教室で勉強したり、ふざけあったりしていた。
その中に私もヤットもいた。
勉強が苦手な私は、真面目に勉強しているヤットにいたずらしてみたり、裏紙で鶴を沢山折って遊んだりしていた。
正直邪魔だったんじゃないかなと思ったけど、ヤットは嫌な顔一つせず、私に付き合ってくれた。
そして、私立を受ける私は、公立を受けるヤットよりも先に受験を迎えた。
次の日に受験を控えた夜のこと。
知らないアドレスからメールが送られてきた。
『君なら出来る!俺がついてる!3年◯組のヒーローより』
内容とアドレスから、ヤットだろうなと思った。
『もしかしてヤット?』
『おう。勝手にメアドごめん。ひろチーに聞いた。』
『そうだったんだ。いいよ、ありがとう。』
この日からちょくちょくメールするようになり、さらに距離が縮まっていった。
ヤットは意外とマメだった。
それでも私はまだどこかに駿二を想っていた。
数日後、園田大和はそう言って私にノートを返してきた。
しかもそれ以来、時々ノートを借りに来るようになった。
「ねぇ、なんでいっつも私に借りに来るの?」
「え?だって見やすいからつい。」
「あぁそう…」
褒められて嫌な気はしなかった。
おかげで年末頃にはすっかり仲良くなり、お互いあだ名で呼び合うほどになっていた。
放課後はいつも男女6人くらいが教室で勉強したり、ふざけあったりしていた。
その中に私もヤットもいた。
勉強が苦手な私は、真面目に勉強しているヤットにいたずらしてみたり、裏紙で鶴を沢山折って遊んだりしていた。
正直邪魔だったんじゃないかなと思ったけど、ヤットは嫌な顔一つせず、私に付き合ってくれた。
そして、私立を受ける私は、公立を受けるヤットよりも先に受験を迎えた。
次の日に受験を控えた夜のこと。
知らないアドレスからメールが送られてきた。
『君なら出来る!俺がついてる!3年◯組のヒーローより』
内容とアドレスから、ヤットだろうなと思った。
『もしかしてヤット?』
『おう。勝手にメアドごめん。ひろチーに聞いた。』
『そうだったんだ。いいよ、ありがとう。』
この日からちょくちょくメールするようになり、さらに距離が縮まっていった。
ヤットは意外とマメだった。
それでも私はまだどこかに駿二を想っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる