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56.久しぶり過ぎるメール
しおりを挟む「えっ!?今?何て?」
「まだ見てない。名前だけ見て閉じちゃった。」
「えぇー!早く見ようよ!」
友達に後押ししてもらう形で届いたメールを見た。
『久しぶり。今彼氏とかいる?』
短い文だったけど、駿二らしいなと思った。
そして、メールを開いたままのケータイを友達にも見せた。
「ねえ、これって礼ちゃんのことが気になってるってことじゃない?」
「え、どうだろ?」
「メール返してみたら?」
「うーん。今まだ発表の途中だし、家に帰ってからゆっくり返そうかな。」
「そうだね。じゃあまたどうなったか教えてね!」
「うん。なんかごめんね。ありがとう。」
この日はゼミの発表が終わったら、そのまま学校で卒論をやろうと思っていた。
でも到底この状況では集中して出来そうにない。
友達も今日は帰るというので、私も残らず帰ることにした。
家に帰ってからは、ひたすらケータイとにらめっこ。
なんで今さらなのか?
正直に答えるべきか、それとも駿二には関係ないと突っぱねるべきか…
さすがに後者ではないか…と、駿二の真意もわからないので素直に答えることにした。
『久しぶりだね。今は彼氏はいないよ。』
メールが来てしばらく時間が経ってからの返信だったけれど、駿二からの返事は意外と早く来た。
『今忙しい?てか、礼は卒業後はこっち帰ってくる?』
『今は忙しくないよ。さっき学校から帰ってきたとこ。卒業後は帰るつもりだよ。駿二も地元帰ったんだっけ?』
『うん。礼も帰ってくるのか。帰ってきたら、こっちで一回会えん?飯でも行こう。』
『いいよ。』
『じゃあまた連絡する。』
そしてまた連絡が途絶えた。
私も卒論に引っ越しと忙しかったので、気にする余裕もなかった。
卒業式は3月だったけれど、1月末から学校も春休み。
しばらくは大学の友達と遊んで過ごし、2月の中旬には引っ越しして実家に帰っていた。
ちなみに私の卒論はゼミの代表に選ばれた。
が、先生も言うのが遅い。
もう実家に帰る日が決まってからのことだった。
引っ越しの準備と卒論の準備を一緒にやるのは厳しいと思い、有難い話だったけれど断らせてもらった。
そして、卒業式の日。
卒業式は午後からだった。
両親と一緒に地元から車で数時間かかる道のりを、早朝から出発して出席した。
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