作業に飽きやすい人のVRMMO

黒歴史制作者

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次は何をしよう1

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  その次の日、学校から帰ると恋歌はもうゲームをしているようだった。

  なに、恋歌ってば学校に行ってないでゲームをしていたのかな。学校に行けば出席扱いになるのにね。恋歌は馬鹿としか言いようがない。

「まあ、ゲームの続きでもしようかな」

  また、噴水広場のところに出る。ログアウトした町の中心地でログイン場所が決まるようだ。

  今日は何をしようかな。[鑑定]はそこら辺のものに使えばいいけど、[魔力操作]は違和感が消えないんだよなあ。[言語]はなくても話せるし、看板ともが読める。だから、使い道があるとするなら本とかを読むときかな。

「となると、図書館を探すのが一番かな」

  とりあえず、まだ訪れていない南の方へ向かう。

  町の南に行くと、町の主要施設が揃っていると言ってもいいのだろう。軽く看板の文字を見ていくが、冒険者ギルド等のギルドや図書館等の公共施設がある。

  なんだ、図書館ここにあったんだ。先にこっち来てなくて良かった。多分本を読んで動かなかったと思うからね。

  町をのんびりと歩いていると、突然後ろから声がかかる。

「ちょっ、ちょっといいかしら?」

  十七歳くらいと思われる少女の声だったが、声をかけられる理由がない。気になって声が聞こえた方に振り向く。

  そこには、水色の髪をポニーテールにしたつり目の少女がいた。振り向くと思っていなかったのか驚いた様子の彼女だったが、すぐに立ち直って私の手をとる。そして近くの通路に入る。

「何の用かな」
「急に悪いわね。質問なのだけれど、フレンドチャットってどうやるか知らない?」

  冗談ではなく本気でこの質問をしているようで、目を逸らさないでしっかり合わせてくる。
  私は内心で溜息をつくしかない。

  この少女、VRMMOの初心者か。なんで私に声をかけるかな。他にも人は沢山いるだろうに。まあ、別に教えない理由もないし、時間をそんなにとられる訳ではないからいいんだけどね。

  その質問に答える前に疑問に思ったことを聞く。

「なんで、私に聞いたの?他にも人は沢山いたよ」
「そうよね。普通聞くわよね」

  少女はばつが悪そうに小声で呟く。この距離だと集中していれば聞こえるんだけどね。

  少女は咳払いをしてから言う。

「単に質問しやすそうな雰囲気だったからよ、あんたが!」
「何でそんなに語気が強そうなのかな。まあいいや。フレンドチャットね。説明するにも実践した方が速いから、申請送るよ」

  楽しい性格をしてそうだし、こういう時に送らないとフレンドが恋歌だけになる。それはごめんだからね。

  フレンド申請を送り、了承されたようだった。その時、少女の名前がカリンということも分かる。
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