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コユメ

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七番手!沖縄支部黒猫のクロ

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数時間前

「あ、クロにゃんさん!」

「んー?どうしたにゃ?」

「何処かにお出かけですかにゃ?」

「ああ、今日はNNN会議があるのにゃ!」

「ああ!今日は神様が来られるんでしたにゃ?」

「そうにゃ!沖縄支部のレスキュー活動を神様にお伝えするのにゃ!」

「頑張ってくださいにゃ!」

「おう!頑張るにゃ!」

「た!大変ですにゃ!」

「何事にゃ!」

「近くの地域猫からのNNNコールですにゃ!」

「内容は!」

「山にダンボールを持って入って行く人間が居ると言ってますにゃ!」

「そのダンボールの中身はなんにゃ!」

「産まれたばかりの子猫らしいとの情報ですにゃ!」

「近くで保護猫活動をしている人間は?」

「居ませんにゃ!」

「近くに人間は居るのかにゃ!」

「この山は地域の人間は来ない山ですにゃ!」

「取り敢えず現場に向かうにゃ!」

「ですが!クロにゃんさんは会議が!神様がお待ちに…」

「そんな事より!今はこっちの方が大事にゃ!神様には後日ちゃんとするにゃ!」

「あ!人間がダンボールを捨てました!中から子猫達の声がしますにゃ!」

「救護班は!」

「今向かってますにゃ!」

「ですが…」

「どうしたにゃ?」

「近くに登山者が居ますにゃ!」

「登山者か…あの子猫達を拾ってくれるかにゃ?」

「様子見ますかにゃ?」

「人間を信じて見ようにゃ…」

「来ましたにゃ!」

「どんな人間にゃ!」

「男女の登山者ですにゃ!」


「なぁ?あれ何だろう?」

「えー?気持ち悪いよ!」

「でも気になるから少しだけ…あ、猫だ!」

「可哀想に捨てられちゃったみたい…」

「本当だ、可哀想だな」

「ね?どうする?」

「うちは無理だよ!」

「だよね。仕方無いよね」

男と女の登山者はどこから去っていってしまった。

「やはり駄目そうですにゃ!どうしますか!このままだとあの子猫達の体力が持ちませんにゃ!」

「仕方無い俺が行くにゃ!」

「待って下さいにゃ!」

「どうした!子猫達に何か!」

「違いますにゃ!山を登ってくるバイクがいますにゃ!」

「バイク!子猫達が危ないにゃ!」

「あ!バイクから男が降りましたにゃ!もしかして!」

「無理だろうにゃ…流石にあの子猫達を連れて帰るには」

男はダンボールを覗き込み、さっきの男と女と同じ反応した。

「うわ~!ヤバイ!どうする?」

と自分のバイクを見て

「無理だよな…これ」

とバイクに乗り込み発進させていってしまった。
その行動に正直ガッカリしたが
子猫達をこのままにしておくのは危ない

「救護班はまだかにゃ!」

「すいません!どうやら遅れているようですにゃ!」

「分かった。子猫達を確認するにゃ!」

「!待って下さいにゃ!」

「今度は何だにゃ!」

「さっきのバイクが戻ってきますにゃ!」

「どういう事だ?何か落としたのかにゃ?」

「わかりませんが我々が見られるのは…」

「…分かった。だがバイクが居なくなり次第子猫達を回収するにゃ!いいな?」

「はいにゃ!」

しばらくすると、さっきのバイクが戻って来て男がバイクから降りてくると子猫達が入ったダンボールを持った。
どうするのかと見守っていると男はダンボールから子猫を取り出して自分の服の中に入れ始めた。

「!」

見ていると

「よし!これで全部入った。ちょっと狭いけど我慢してくれよ!」

とバイクに股がり来た道を引き返して行ってしまった。
直ぐに

「地域猫に伝令!今のバイクを追えにゃ!」

「はいにゃ!」

地域猫が

「ピー!」

と吹くと一羽のカラスが来た。

「お願いにゃ!今のバイクを追って下さいにゃ!」

「ガァァ!」

と鳴き羽ばたいた。



しばらくして

「クロにゃんさん!」

「分かったのか?」

「はいにゃ!あのバイクは動物病院に行ったみたいです!」

「動物病院…そうか、だったらひとまず安心だなにゃ!」

「はいにゃ!取り敢えずは人間の保護下に…でもこれからあの子猫達はどうなるのか」

「こればかりは様子を見るしか…」

「そうですね、取り敢えずは子猫達が元気になってくれれば…クロにゃんさん!」

「何だにゃ?」

「会議!」

「!そうだった!行ってくるのにゃ!」

「それには及ばないぞクロよ」

「か、神様!何故ここに?」

「うん、だいだいの事は九州支部の地域猫達から聞いておる」

「遅刻をしてすいませんでしたにゃ!」

「良い良い!沖縄支部の活動をこの目で見れて良かった。クロ大変な活動だが頑張っておるな」

「!ありがとうございます!神様!」

「うんうん!あの子猫達元気になると良いな」

「はい!でもまだまだです!もっと頑張ります!」

「凄い頑張って居たと思うけど?」

「ありがとうシロ…でも俺達はあのバイクの人間を信じる事が出来なかったにゃ…!」

「バイクだったら仕方無いのでは無いにゃ?」

「トラじい…でも俺達沖縄支部はレスキュー人間を信頼しなければ…」

「クロさんは真面目っすね!人間を信頼したいのは分かりますが子猫達の命も大事っすよ!そんな自分を責めるのは違うにゃ!」

「…そうだがにゃ」

「そうにゃ!現にあの子猫達を捨てたのも人間だにゃ!トーティプンプン!」

「フフフフ!それは安心して頂戴にゃ!この名古屋支部が責任を持って特定するにゃ!」

「あの…それ特定するのは、うちの地域猫達なんだが…」

「まぁ、皆程々にな?」

「はい!神様!」

「所で…あのバイクの人間に何かしてあげたいのにゃ…」

「う~ん?あ!うちの牧場で取れたネズミなんていかがでしょうにゃ!」

「シロ…それは多分人間は喜ばないと思うぞ?」

「でしたら…あの人間が好きそうな猫を送り込みましょうかにゃ?」

「それは止めとこうかトラじい」

「はい!はい!だったら俺っちの猫カフェクーポン券は!」

「クーポン券!そんなのあるのか?って違うぞ!茶太郎」

「でしたら…わたくしの猫又の…」

「それはダメだ!ミケ」

「フフ!ようやくうちの出番!」

「それはもっとダメだぞ!トーティ」

「でしたら、うちの地域猫を使ってあのバイクの人間の事調べて…」

「あの人間が嬉しい事だぞ?」

「でしたら、俺達も手伝うぞ!鯖太」

「それなら…なら良いぞ」


神様から了承を貰いNNNに属する猫達が動いた。

男が家から出て愛車のバイクに乗ろうとするとバイクがピカピカ
そして小さな猫スタンプ

「何で?」

道を歩いて居ると野良猫が

「にゃ~!」

手招き

「ん?付いてこい?」

「にゃ~!」

猫に付いていくと猫集会に強制参加!

「何で?」

家に帰れば玄関前にバッタの足が!

「何で!バッタの足!」

それは一週間続いた。

「…俺何かした?」

その夜夢で

「猫達がすまなかった…悪気はないのだ…申し訳ない」

と誰かが謝っていた。


沖縄支部からのお願い

保護猫活動いつもありがとうございます。
貴方達が頑張ってくれて居るお陰で不幸な猫が減ってます。
我々も日々頑張ていますが人間達も無理はしないで下さいにゃ!
助けられる命と助けられない命どちらもあります。
それでも我々は人間が大好きにゃ!

今後ともよろしくにゃ!
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