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いつの間にか知らない場所に一人立っていた。
さっきまで夜だったのに…ここは蒼く澄んだ空が広がっていた。
ここが私が生まれた世界?
呆然としているとポツリと頬に水滴がかかった。
「……。」
いつの間にか蒼かった空に雲が立ち込めあっという間に雨が降って来た。
雨は酷くなるばかりだった。
ただ雨を見ていた。
雨に打たれズルズルと下を向いたまま座りこんだ。
もうどうでも良かった。
むしろここで死ねたら楽でいいとすら思った。
勝手に体が倒れた。
雨で目が霞んでよく見えない。
目を開けていられなくてゆっくりと目を閉じると聞こえるのは雨の音だけ
ああ、これでいい……これで楽に
雨の音に紛れ誰がこっちに歩いて来た。
誰だろう?
直ぐ近くまで来て私の様子を伺っている。気になり閉じていた目を開けると黒いマントを着た男が私をじっとこっちを見ていた。
そうして懐から静かに短剣を取り出し近づいてくる。
その様子を見ながら
ああ、やっぱりこっちでも私は要らないんだな……私ここで死ぬんだ。
良かった。
雨で跳ねた泥水のせいでよく見えない。
最後に動かない口を必死に開いて男に
「ありがとう…」
笑うと男は一瞬ビクッと止まったが気を取り直して近づき持っていた短剣を振りかざした。
次の瞬間男はハッと後ろを振り返り持っていた短剣を慌てて懐に隠しそのまま身を隠す様に走って行ってしまった。
……行ってしまった。
どうして?
どうして殺してくれないの?
何で行っちゃうの?
でも…もう意識が……
そのまま意識を失ってしまった。
青が気を失って直ぐ近くを大きなホロ馬車が雨の中走っていた。
すると道の横に何かが見えた。
何だろうと目を凝らすと人だ!
人が倒れて居る!
慌てて笛を吹いて馬車を止めた。
すると後ろを走っていた馬車も笛の音で止まり馬車の異変かと馬車から声を掛けて来た。
「スオウさん?何かあったんですか!」
馬車から走って来たのは、まだ若い男だった。
それに振り返り
「大変だ!人が倒れている!手伝ってくれ!」
若い男も倒れている人を見て頷き
「僕が彼女を運びますので、スオウさんは彼女の荷物お願いします!」
「ああ、わかった!」
若い男が倒れている人を抱き上げるのを見て馬車の中にいる人間に大声で
「サクヤ!」
「どうしたの?」
と声を掛けると直ぐに中から女性が心配そうに顔を出すとスオウは青の近くにあった荷物を持って
「怪我をしてるかもしれない頼めるか?」
若い男から青を引きずるように馬車の中に入れるながら
「大丈夫よ任せて」
それに頷き急いで馬車に乗り込み
「そうか頼むぞ。ライアス直ぐに出発する!近くの村迄もう少しだ!」
ライアスと呼ばれた男も急いで馬車に乗り込んだ。
ライアスが後ろの馬車に乗り込んだのを見て自分も手綱を取り急いで出発した。
しばらくして降りしきる雨の中慌ただしく出発した2台の馬車を木の影から男がジッと見ていた。
さっきまで夜だったのに…ここは蒼く澄んだ空が広がっていた。
ここが私が生まれた世界?
呆然としているとポツリと頬に水滴がかかった。
「……。」
いつの間にか蒼かった空に雲が立ち込めあっという間に雨が降って来た。
雨は酷くなるばかりだった。
ただ雨を見ていた。
雨に打たれズルズルと下を向いたまま座りこんだ。
もうどうでも良かった。
むしろここで死ねたら楽でいいとすら思った。
勝手に体が倒れた。
雨で目が霞んでよく見えない。
目を開けていられなくてゆっくりと目を閉じると聞こえるのは雨の音だけ
ああ、これでいい……これで楽に
雨の音に紛れ誰がこっちに歩いて来た。
誰だろう?
直ぐ近くまで来て私の様子を伺っている。気になり閉じていた目を開けると黒いマントを着た男が私をじっとこっちを見ていた。
そうして懐から静かに短剣を取り出し近づいてくる。
その様子を見ながら
ああ、やっぱりこっちでも私は要らないんだな……私ここで死ぬんだ。
良かった。
雨で跳ねた泥水のせいでよく見えない。
最後に動かない口を必死に開いて男に
「ありがとう…」
笑うと男は一瞬ビクッと止まったが気を取り直して近づき持っていた短剣を振りかざした。
次の瞬間男はハッと後ろを振り返り持っていた短剣を慌てて懐に隠しそのまま身を隠す様に走って行ってしまった。
……行ってしまった。
どうして?
どうして殺してくれないの?
何で行っちゃうの?
でも…もう意識が……
そのまま意識を失ってしまった。
青が気を失って直ぐ近くを大きなホロ馬車が雨の中走っていた。
すると道の横に何かが見えた。
何だろうと目を凝らすと人だ!
人が倒れて居る!
慌てて笛を吹いて馬車を止めた。
すると後ろを走っていた馬車も笛の音で止まり馬車の異変かと馬車から声を掛けて来た。
「スオウさん?何かあったんですか!」
馬車から走って来たのは、まだ若い男だった。
それに振り返り
「大変だ!人が倒れている!手伝ってくれ!」
若い男も倒れている人を見て頷き
「僕が彼女を運びますので、スオウさんは彼女の荷物お願いします!」
「ああ、わかった!」
若い男が倒れている人を抱き上げるのを見て馬車の中にいる人間に大声で
「サクヤ!」
「どうしたの?」
と声を掛けると直ぐに中から女性が心配そうに顔を出すとスオウは青の近くにあった荷物を持って
「怪我をしてるかもしれない頼めるか?」
若い男から青を引きずるように馬車の中に入れるながら
「大丈夫よ任せて」
それに頷き急いで馬車に乗り込み
「そうか頼むぞ。ライアス直ぐに出発する!近くの村迄もう少しだ!」
ライアスと呼ばれた男も急いで馬車に乗り込んだ。
ライアスが後ろの馬車に乗り込んだのを見て自分も手綱を取り急いで出発した。
しばらくして降りしきる雨の中慌ただしく出発した2台の馬車を木の影から男がジッと見ていた。
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