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元相棒、再会する
14。だって休めって言うから
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侵入者があった真夜中から数時間後。手当を済ませ仮眠を取った三人は、巨木の根元へとやって来ていた。
この森で建物と呼べるのはハオたちの家だけかと思われたが、精霊たちが人間の真似事で始めた店(品物は大体薬草や謎の石で、支払いは魔力だった)や宿屋らしき施設(ただ精霊たちが雑魚寝してる場所)などがあった。
どうやらそこが広場のような場所らしく、やけに大きな切り株を中心にして街の真似事をしているのだと言う。たまにどこかから拾ってきた武器なども売ってたりするそうで、そういうものはハオやカザキがお買い上げしていた。
その広場から草木で隠すように続いている小道の先に、奥の森にやって来てからその存在を確認した巨木があった。その木はこの世界で一番初めに生えた植物だそうで、この森の守り神でもあると言う。
巨木に近いほど植物の質が良かったり、異様に大きかったりなどの影響が出るらしい。ガロンはそれを聞いて、やけに大きな草木に納得がいった。
「ところで、この巨木に何の用なんだ?」
「侵入者に関する報告と、森の状況について聞こうかと」
「………木に?」
「んふっ。あぁ、木に」
精霊とは無縁な暮らしをしていたガロンの困惑に、常に精霊と共に暮らしていたハオはイタズラっぽく笑う。疑問を浮かべる相棒を他所に、ハオは地面に埋まりきらない巨木の根をノックするように叩いた。
「長ー!おはよーございまーす!!起きてっかぁ?」
「……んん、あぁ。うむ………………Zz…」
「いや、起きろ??」
ハオの声に反応するように、巨木の枝がザワりと音をたてる。同時に、空気が直接揺らされたかのような振動が脳に響く。ハオがそれに言葉を返したことで、ようやくそれが声だと言うことに気づいた。
少々クラりと意識が持っていかれそうになるも、ガロンは頭を振って正気に戻る。そしてここでようやく、あることを思い出した。先程ハオは、この巨木が世界で最初の植物だと言っていた。
この世界で誰もが知ってるおとぎ話。この世界の始まりを語ったとされる物語。一体誰がそれを語り継いでいたのかは不明だが、ずっと昔から世界に浸透している伝説がある。
─はじめに、光と闇が生まれた。光によって大地に芽が生えた。
それが始まりの木と呼ばれる、この世界に存在する植物の原種とされる幻の植物。あまりにも伝説級の存在であり、誰もそれらしきものを見たことがないことから、既に存在しないと考えられている木。
真上を向いても頂点が見えない巨木を見上げる。ガロンは魔法のことも精霊のこともあまり知らないが、全ての属性の精霊が一箇所に集まるなんて話は聞いたことがなかった。この森があまりに異常である原因がこの木と言うのなら。
べしべしと木の根を叩きながら声を掛け続けているハオ。数分後、ようやく声の主の目が覚めたのか巨木の枝が一際大きく揺れた。
すると、その直径何百メートルもあるであろう幹から枝の様なものが現れた。内側からスルスルと出てきたそれは次第に合わさり、長身で細身の男に変わっていく。
深い緑の長髪を一括りにし、髪とは少し違う色合いの濃い緑の目を持つ浅黒い肌の男。見た目年齢は二十代後半から三十代前半と言ったところか。ガロンは彼の格好に既視感を覚え、すぐにそれがイグアスタ王国の祭事に使われる伝統衣装と似ていることに気づく。
不思議な表れ方をした男に、ハオは腕を組みながらため息をつく。男は随分と眠そうな表情のまま、未だふわふわとした声色でこちらに話しかける。
「……うむ、うむ…相変わらずこのバカ孫は手荒いもんだ。まったく、まったく…ふわぁ…ぁあ…おはよう」
「遅い!!こっちは早めに帰んなきゃなんねぇの!年寄りって早起きじゃねぇのかよ」
「やれ、やれ。こちらは遅くまで森の修復をしておったのだ。もう少し、年寄りを労わらんか…」
綺麗な顔に似合わない重低音で話す男に、ハオの後ろで度肝を抜かれるガロン。それを横目に見たカザキが、やっぱりそうなるよなと勝手に納得して頷く。
男はガロンを一瞥したと思えば、片眉を上げて手を顎に当てた。何かを考え込むようにじっとガロンを見つめ、そして何か自己完結したのかふぅと息を吐き出して視線を外す。
その視線に随分と"圧"が込められていたことに、ガロンは人知れず冷や汗を流す。たったそれだけ。されど、圧倒的な力の差を見せつけられたように感じた。
まだ鍛錬が足らないと力不足に歯痒い思いをしているガロンの横で、ハオはその行動を不満と捉えたのかムスッと頬を膨らませて男に食ってかかる。
「なんだよ、じいさん。何か気に食わないことでもあんのか?」
「やれ、やれ。血の気の多い孫だ…誰もそんなこと言っとらんだろう。まったく、まったく」
「じゃあ何だってんだ」
「…光の者が、随分とはしゃいでいる。その原因がこの者のようだと、少々気になっただけだ。それで、話は何だ?」
「そうだった!森の様子と、夜中の事について聞きたくて。じいさんは何か気になったこととかねぇか?」
「気になること。ふむ、ふむ…一つ、ある」
「何!?どんなことなんだ?」
「うむ、うむ。私は、いつになったら曾孫を見れるのか」
「真面目な話してくれクソジジイ」
思わず口が悪くなるハオに、十分真面目な話だと返す男。この二人の会話に気が抜けそうになったガロンは助けを求めるように横を見たが、いつの間にか忽然と姿を消していたカザキに気づいて思わず頭を抱える。
森育ちって皆こんななのか、ともはや遠い目になっているガロン。それに気づいた男がそろそろ真面目に、と呟いてやっぱりさっきの返しは真面目じゃなかったんだなと二人で半目になった。
「うむ、うむ。まずはそちらの客人に、遅ればせながらも挨拶を。私はこの木に宿る精霊であり、原初の元素が一つ。大地の元素と申す。このバカ孫と親しくしてくれていること、感謝しよう」
そう言って仰々しいお辞儀をするオリゴテーラに、対人があまり得意ではないガロンは何と返せばいいのかと押し黙る。ハオに脇腹を小突かれてようやく名乗りだけして、すぐに顔を隠すようにローブの首元を引き上げた。
その様子にやれやれと肩を竦めたハオは、ようやく今後を含めての真面目な話を始められることになった。侵入者、壊された結界、消火しにくい炎。議題は沢山あるのである。
そして、戦闘中に侵入者が言っていたこと。
『三年前は惜しかった。アレを完璧な器にする為の贄は、やはり奴が丁度良いのだろう。忌々しい、私の邪魔をした彼奴が…!』
『あぁぁあぁ…またしても!!これで三度目だ!!贄の分際で!!!何度も!!!私の邪魔をする!!!!大人しく死ねばいいものを!!!!』
それを聞いていたカザキ曰く、状況的に奴の言っていた『贄』と言うのはハオで間違いないだろう。だが、ハオが奴と対面したのは三年前と昨晩の二回だけの筈だ。なら、残りの一度は一体なんの事なのか。
そして、器と言われていた『アレ』も気になる。考えることも、そしてこれからやるべきことも多い。
また局長に小言とかめっちゃ言われんだろうなぁ、と三人で話し合いながらハオはゲンナリと考えたのだった。
─────
ハオが森から帰って五日後。魔法省局長であるクリスは、自身の秘書役であるネーベの差し出した書類に目を通して口元を引き攣らせた。
「…なぁ、ネーベよ。これは、俺の目がおかしくなっている訳では無いよな?」
「えぇ、勿論。正真正銘、既に処理が終わっている休暇届けですよ」
「…そうか………そうか……」
にっこりと笑いながらそう言うネーベの言葉に、ぐしゃりと書類を握りつぶした局長は両の拳を机に叩きつけて叫ぶ。
「"半年"の休暇はもはや休暇って言わねーーーんだよぉ!!!!!!!」
「局長、これはきっと新婚旅行ですよ?快く送り出すのが祝福として正しい行為だと思います」
うがぁ!と書類を放り投げるほど憤る局長に、ネーベはニコニコと通常運転であった。はらりと床に落ちたくしゃくしゃの書類には休暇申請と記されており、そこにはハオの名前と─
『備考。ちょっとガロンと一緒に冒険者してくるわ』
そんな一言が添えられていた。あまりにも軽い文面に、局長は脳裏に真顔でブイサインをしているハオが浮かぶ。
局長の胃痛はしばらく治らない。
この森で建物と呼べるのはハオたちの家だけかと思われたが、精霊たちが人間の真似事で始めた店(品物は大体薬草や謎の石で、支払いは魔力だった)や宿屋らしき施設(ただ精霊たちが雑魚寝してる場所)などがあった。
どうやらそこが広場のような場所らしく、やけに大きな切り株を中心にして街の真似事をしているのだと言う。たまにどこかから拾ってきた武器なども売ってたりするそうで、そういうものはハオやカザキがお買い上げしていた。
その広場から草木で隠すように続いている小道の先に、奥の森にやって来てからその存在を確認した巨木があった。その木はこの世界で一番初めに生えた植物だそうで、この森の守り神でもあると言う。
巨木に近いほど植物の質が良かったり、異様に大きかったりなどの影響が出るらしい。ガロンはそれを聞いて、やけに大きな草木に納得がいった。
「ところで、この巨木に何の用なんだ?」
「侵入者に関する報告と、森の状況について聞こうかと」
「………木に?」
「んふっ。あぁ、木に」
精霊とは無縁な暮らしをしていたガロンの困惑に、常に精霊と共に暮らしていたハオはイタズラっぽく笑う。疑問を浮かべる相棒を他所に、ハオは地面に埋まりきらない巨木の根をノックするように叩いた。
「長ー!おはよーございまーす!!起きてっかぁ?」
「……んん、あぁ。うむ………………Zz…」
「いや、起きろ??」
ハオの声に反応するように、巨木の枝がザワりと音をたてる。同時に、空気が直接揺らされたかのような振動が脳に響く。ハオがそれに言葉を返したことで、ようやくそれが声だと言うことに気づいた。
少々クラりと意識が持っていかれそうになるも、ガロンは頭を振って正気に戻る。そしてここでようやく、あることを思い出した。先程ハオは、この巨木が世界で最初の植物だと言っていた。
この世界で誰もが知ってるおとぎ話。この世界の始まりを語ったとされる物語。一体誰がそれを語り継いでいたのかは不明だが、ずっと昔から世界に浸透している伝説がある。
─はじめに、光と闇が生まれた。光によって大地に芽が生えた。
それが始まりの木と呼ばれる、この世界に存在する植物の原種とされる幻の植物。あまりにも伝説級の存在であり、誰もそれらしきものを見たことがないことから、既に存在しないと考えられている木。
真上を向いても頂点が見えない巨木を見上げる。ガロンは魔法のことも精霊のこともあまり知らないが、全ての属性の精霊が一箇所に集まるなんて話は聞いたことがなかった。この森があまりに異常である原因がこの木と言うのなら。
べしべしと木の根を叩きながら声を掛け続けているハオ。数分後、ようやく声の主の目が覚めたのか巨木の枝が一際大きく揺れた。
すると、その直径何百メートルもあるであろう幹から枝の様なものが現れた。内側からスルスルと出てきたそれは次第に合わさり、長身で細身の男に変わっていく。
深い緑の長髪を一括りにし、髪とは少し違う色合いの濃い緑の目を持つ浅黒い肌の男。見た目年齢は二十代後半から三十代前半と言ったところか。ガロンは彼の格好に既視感を覚え、すぐにそれがイグアスタ王国の祭事に使われる伝統衣装と似ていることに気づく。
不思議な表れ方をした男に、ハオは腕を組みながらため息をつく。男は随分と眠そうな表情のまま、未だふわふわとした声色でこちらに話しかける。
「……うむ、うむ…相変わらずこのバカ孫は手荒いもんだ。まったく、まったく…ふわぁ…ぁあ…おはよう」
「遅い!!こっちは早めに帰んなきゃなんねぇの!年寄りって早起きじゃねぇのかよ」
「やれ、やれ。こちらは遅くまで森の修復をしておったのだ。もう少し、年寄りを労わらんか…」
綺麗な顔に似合わない重低音で話す男に、ハオの後ろで度肝を抜かれるガロン。それを横目に見たカザキが、やっぱりそうなるよなと勝手に納得して頷く。
男はガロンを一瞥したと思えば、片眉を上げて手を顎に当てた。何かを考え込むようにじっとガロンを見つめ、そして何か自己完結したのかふぅと息を吐き出して視線を外す。
その視線に随分と"圧"が込められていたことに、ガロンは人知れず冷や汗を流す。たったそれだけ。されど、圧倒的な力の差を見せつけられたように感じた。
まだ鍛錬が足らないと力不足に歯痒い思いをしているガロンの横で、ハオはその行動を不満と捉えたのかムスッと頬を膨らませて男に食ってかかる。
「なんだよ、じいさん。何か気に食わないことでもあんのか?」
「やれ、やれ。血の気の多い孫だ…誰もそんなこと言っとらんだろう。まったく、まったく」
「じゃあ何だってんだ」
「…光の者が、随分とはしゃいでいる。その原因がこの者のようだと、少々気になっただけだ。それで、話は何だ?」
「そうだった!森の様子と、夜中の事について聞きたくて。じいさんは何か気になったこととかねぇか?」
「気になること。ふむ、ふむ…一つ、ある」
「何!?どんなことなんだ?」
「うむ、うむ。私は、いつになったら曾孫を見れるのか」
「真面目な話してくれクソジジイ」
思わず口が悪くなるハオに、十分真面目な話だと返す男。この二人の会話に気が抜けそうになったガロンは助けを求めるように横を見たが、いつの間にか忽然と姿を消していたカザキに気づいて思わず頭を抱える。
森育ちって皆こんななのか、ともはや遠い目になっているガロン。それに気づいた男がそろそろ真面目に、と呟いてやっぱりさっきの返しは真面目じゃなかったんだなと二人で半目になった。
「うむ、うむ。まずはそちらの客人に、遅ればせながらも挨拶を。私はこの木に宿る精霊であり、原初の元素が一つ。大地の元素と申す。このバカ孫と親しくしてくれていること、感謝しよう」
そう言って仰々しいお辞儀をするオリゴテーラに、対人があまり得意ではないガロンは何と返せばいいのかと押し黙る。ハオに脇腹を小突かれてようやく名乗りだけして、すぐに顔を隠すようにローブの首元を引き上げた。
その様子にやれやれと肩を竦めたハオは、ようやく今後を含めての真面目な話を始められることになった。侵入者、壊された結界、消火しにくい炎。議題は沢山あるのである。
そして、戦闘中に侵入者が言っていたこと。
『三年前は惜しかった。アレを完璧な器にする為の贄は、やはり奴が丁度良いのだろう。忌々しい、私の邪魔をした彼奴が…!』
『あぁぁあぁ…またしても!!これで三度目だ!!贄の分際で!!!何度も!!!私の邪魔をする!!!!大人しく死ねばいいものを!!!!』
それを聞いていたカザキ曰く、状況的に奴の言っていた『贄』と言うのはハオで間違いないだろう。だが、ハオが奴と対面したのは三年前と昨晩の二回だけの筈だ。なら、残りの一度は一体なんの事なのか。
そして、器と言われていた『アレ』も気になる。考えることも、そしてこれからやるべきことも多い。
また局長に小言とかめっちゃ言われんだろうなぁ、と三人で話し合いながらハオはゲンナリと考えたのだった。
─────
ハオが森から帰って五日後。魔法省局長であるクリスは、自身の秘書役であるネーベの差し出した書類に目を通して口元を引き攣らせた。
「…なぁ、ネーベよ。これは、俺の目がおかしくなっている訳では無いよな?」
「えぇ、勿論。正真正銘、既に処理が終わっている休暇届けですよ」
「…そうか………そうか……」
にっこりと笑いながらそう言うネーベの言葉に、ぐしゃりと書類を握りつぶした局長は両の拳を机に叩きつけて叫ぶ。
「"半年"の休暇はもはや休暇って言わねーーーんだよぉ!!!!!!!」
「局長、これはきっと新婚旅行ですよ?快く送り出すのが祝福として正しい行為だと思います」
うがぁ!と書類を放り投げるほど憤る局長に、ネーベはニコニコと通常運転であった。はらりと床に落ちたくしゃくしゃの書類には休暇申請と記されており、そこにはハオの名前と─
『備考。ちょっとガロンと一緒に冒険者してくるわ』
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