どどどどどどどっかーん

しいな、はなみず

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「さようなら!」
小学校低学年の、特有なんだろうか?あのゆっくりで元気な挨拶を合図に、男の子達は元気に教室を出て、女の子たちはそれを見てけらけらと笑っている。
私は中学校の授業で行われた職場体験学習で母校の小学校に来ていた。私が卒業すると同時に建て替え工事が行われ、綺麗になった校舎にくるのは初めてだった。私の母校の小学校は、そんなに古くない小学校で、まだ今年で創立47年目なのだ。その45年目で建て替えられて、そう私は44年目の卒業生。2年たったとはいえ、まだまだ新品の綺麗な校舎で、それと同時に綺麗さを失わせる行動をしないこの学校の生徒の規律の良さが伝わってきた。私の年もそうだったが、何校かの小学校の生徒が混ざる中学で、新しく友達になった子から聞いていると私の通っていた小学校は結構良い子がいっぱいなのだなあと思う。
44年目の卒業生だが、わたしはなんとなくキリの良い数字が好きなので、45年目に卒業したかったなあと思った。現に、45年目で建て替えられて、小学校で生活してるうちに新校舎を味わえなくて運が悪いなあと思った。
職場体験学習では、その職場でのお仕事が終わったらそのまま自宅に帰って良いのだ。私たち小学校担当では最後にクラスの先生と軽い反省会みたいなものをして解散ができる。この小学校職場体験では、5人が配属されており、小学校2年生の一クラスに5人担当している。このクラスは2年6組。一番校舎の端のクラスだ。
先生の目配せと軽い掛け声で、私たち5人は先生のもとへ駆け寄る。お疲れ様でしたとはなし、最終日の明日へ向けての話をする。それだけでぱっぱと終わり、昼食のお弁当くらいしか大きな荷物が入っていないリュックを取りに、教務室の隣にある談話室へと向かう。その間は5人で何か喋って、さっさと荷物を取り、帰路についた。

おはようございます、最終日です。決してダサくはない、でもダサい体操着を身にまとって、今日も職場体験が始まる。
一限、二限とあって中休み、三限、四限とあって給食とお昼休み、私たちは要件元のある談話室へ向かい、持ってきたお弁当を食べる。その後は何かしらぺちゃくちゃ喋り、お昼休みになったらクラスにまた向かう。外に出る子や体育館に行く子、はたまた教室に残る子、がいる。めんなめいっぱい昼休みを謳歌しようと、その象徴の声が飛び交う。うるさい、うるさい、声。小学校らしい光景だ。楽しい。あははっと私も笑顔になる。

がっしゃーーーーあん。

花瓶の割れる音。走る音。呼吸の音。うるさい音。気づけば私は足を床に叩きつけていた。学校指定の内履きごしに他の5人も履いている靴ごしに地面の感触がわかる。涙を流していた。みんな私を見ていた。暑かった。だから涙を流した。転んでいた。首を絞めていた。嘘だった。近くにあった縄で、くるっと輪っかを作って両手で引っ張って首を絞めていた。嘘。
























































全部、嘘だった。







































足を踏み入れる。もう、蝉が鳴いている。まだ土の中で大人しくしてればいいものを、何が急く必要があるのだろうか、

、人が倒れている。もっと近づいて、それを見ようとするが、した。
それは結構昔のもののようで、からだはぐずぐずになっていた。でも、首を境目に離れていた
顔は、とてもとても綺麗だった。

僕はその首から上を持ち上げ、そのまま歩いた。
夏の匂いがする、べたべたとさわらずともわかる汗が、着ている服をひっつけた。体から蒸気が出ているのではないか、というようなむわむわした感じ。顔もそんな感じで、暑い。夏だ。夏だなあ、なんて、風鈴が僕の中で鳴った。
夏だなあ、花火があがった。夏だなあ、ふうせい?だったけ、だなあと思った。
ピアノのはかないようなおとが聞こえた。綺麗だなあ。と思った。おれを
そう、黒白の、美味しいよなあ、とピアノをかじった。
美味しくはないよなあ、ばなな、

つーいたっと。麦わら帽子を拾い、被る。
よっこらしょっと。ヨイショっと。座る。
コンクリートの冷たい感じが、あわいカーキ色のハーフパンツと、下着を通しても伝わった。

僕は持っている綺麗な頭を、綺麗な手で、綺麗な顔のほっぺの部分を触った。

綺麗だなぁ、とぼかあ

深くかぶった、麦わら帽子は、おれの頭を隠して涼しくしている。

ああ、このまま眠りにつけたら、

じゃあね、おやすみ、

やっと眠りにつけたんだ、

ぼく

「さよおなら」























































プッ
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