当て馬にも、ワンチャンあってしかるべき!

紫蘇

文字の大きさ
30 / 586
学園1年目

クリスマスイベントの有無

しおりを挟む
怒涛の学園祭が終わり、いつの間にか冬休み。

冬休みって、クリスマス前に始まるのな。
クリスマスイベントってどうなるんだろ…と思っていたら、案の定おじいちゃんが「帰らんでくれ~帰らんでくれ~」と言うので、夏休みの8人組+コスモス先輩…じゃなくて、アレクさん、がそのまま居残りすることに…。

今日は二学期最後のアレクさんの魔法レッスン。
あれから毎日魔法の練習をして、雷を2メートルくらいは伸ばせるようになった、んだけど…

「サンダーストーム」ゴゴゴ…バリバリ!

エルグラン王子が対抗心を燃やし始めちゃって、
バンバン練習をするもんだからそこら中黒焦げで、
お約束のようにおじいちゃんとヘザー先輩が「芝育て隊」をやって、

「せんせー!僕も雷使いたいです!」

ってリリー君の雷属性も引き出すことになって、殿下が「ならん」と言って、「まあまあ」と剣の達人2人が宥めてくれたと思ったら「ついでに俺らも」って言い始めて、そしたらもう全員やっちゃえってなって…
エルグラン王子がまたひとしきり拗ねた。

「私も、それが良かった」

だって。
みんな雷属性好きすぎるだろ!
まあ……俺も使えるようになったときは嬉しくて、毎日ビリビリしてたけども。
だって雷属性は今まで「2属性目に現れることがある」って言われてて…要はすごく希少なんだよね。
それにさ、カッコいいもんな、雷撃って。

あんまり王子が拗ねるので、王子が持ってない土属性をあの方法…魔力同調法(おじいちゃん命名)で引き出すことにしたのはいいんだけど、これまた殿下が「ならん」と言って騒ぐ。

「他国にこれ以上利益を与えるのは良くない」

だって。
まあ、そうだよね…隣国の軍事力が増強されてってる状態だもんね、今のところね。
でも、エルグラン王子は攻略対象だし、そのうちハーレムに入るんだからさ、実質うちの戦力でしょ。
大丈夫大丈夫…って、王子が殿下のハーレムに入っちゃったら、ジョンさんはやっぱ国に帰ることになるのかな。そっちのほうがマズいんじゃ?
あーあ、今気づいちゃった…殿下がカレンデュラ先生とジョンさんのときに止めておいてくれたら…

「…雷撃剣!」バチン!
「こちらも!…雷撃剣!」バキン!
「まだまだぁ!」バチバチバチバチ!

……魔法剣なんて開発されずに済んだよね?

剣は金属だから雷と相性がいいんだよな…
あれを防ぐ方法もちゃんと考えとかないとな。
雷自体は絶縁体の盾を作ればいいだろうけど…
そもそもの剣撃がエグいからなあ…

「せい!」「ふぬっ!」バチン!バチバチバチ…

あ、やっべえ。
2人が雷撃剣出しっぱで鍔迫り合いなんかしたら…

パァン!「うわっ!」「ぐわっ!」

当然…2人の魔法が合わさって威力上がるよね。
あーあー、練習場の外に生えてたデカい木が…
さっきの衝撃のせいで…
ズズン…と地響き付きで倒れた。

「おー、木じゃ、木が倒れたぞ~」
「木なら遠慮なくいけますね!」

「芝育て隊」が「木を生やし隊」になって嬉々として飛んでいく。
でも、おじいちゃんやヘザー先輩がはしゃぐのも仕方ないんだよな…。

土属性は、地味だという理由で魔法属性人気ランキング最下位を万年キープしてきたんだもん。
おじいちゃんの研究室にヘザー先輩とリリー君しかいないのはそのせいだったんだもん。
それがここにきて「ライフグロウのおかげで、土属性は複数属性を持つのに1番いい」ってことが分かって、今や魔法業界では注目の的だもの。

使いたいよね。雷より植物だよね。

そして練習場の真ん中では…

「うわー!やっちまった!大丈夫か、ジョン」
「まさか鍔迫り合いでこんなことになるとは…魔法剣はなかなか扱いが難しそうだな、トルセン」

いつの間にか名前で呼び合う仲になった2人がはっはっはと笑ってる…いや、わろてる場合か!

啞然としてるところへ、アレクさんが質問に来る。

「師匠が俺に雷属性つけてくれたときのサンダーアームとかも、打ち合ったらああなるのか?」
「なりますね。なんで、相手も同じ技使ってきたら、完全に自爆攻撃になりますから…」
「そっか、いざとなったら自爆…」
「やめてね!?そういうの!」

コマンドは常に「いのちだいじに」!

「教授、こっちの折れた方、どうします?」
「うーん、すぐ薪にするのは勿体無いのお」
「そろそろクリスマスですし、ここはひとつ巨大なツリーを作るのはどうですかね」
「おー、そうじゃ、そんな行事もあったのぉ」
「せっかくだから、校門前に置いて、街の人にも楽しんでもらいましょうよ!」
「いいですね!
 クッキーを吊るしたり、飴を吊るしたりして、子どもたちが自由に取れるようにしたら…」
「おお!ならば12号棟へ行くぞい!」

みんなで寮のキッチンへ駆けていく。
在庫確認して、買い出しも行かなきゃな…
と、歩き出そうとしたら、

くい、くい。袖を引っ張られる。

「…殿下?」
「俺の分は別で作れよ」
「分かってますよ殿下。
 クリスマスにはケーキも焼きましょうね」
「ん」
どんなケーキにしましょうかね…なんて、言いながら2人でトコトコ歩く。
「サンタさん来ますかね」
「お前が良い子にしてればな」

そっか、こっちの世界でも、サンタさんは良い子にしか来ないんだなぁ……。

……ん?


あれ?



クリスマスイベント…
発生した…?
しおりを挟む
感想 69

あなたにおすすめの小説

転生したらBLゲームのホスト教師だったのでオネエ様になろうと思う

ラットピア
BL
毎日BLゲームだけが生き甲斐の社畜系腐男子凛時(りんじ)は会社(まっくろ♡)からの帰り、信号を渡る子供に突っ込んでいくトラックから子供を守るため飛び出し、トラックに衝突され、最近ハマっているBLゲームを全クリできていないことを悔やみながら目を閉じる。 次に目を覚ますとハマっていたBLゲームの攻略最低難易度のホスト教員籠目 暁(かごめ あかつき)になっていた。BLは見る派で自分がなる気はない凛時は何をとち狂ったのかオネエになることを決めた オチ決定しました〜☺️ ※印はR18です(際どいやつもつけてます) 毎日20時更新 三十話超えたら長編に移行します メインストーリー開始時 暁→28歳 教員6年目 凛時転生時 暁→19歳 大学1年生(入学当日) 訂正箇所見つけ次第訂正してます。間違い探しみたいに探してみてね⭐︎ 11/24 大変際どかったためR18に移行しました 12/3 書記くんのお名前変更しました。今は戌亥 修馬(いぬい しゅうま)くんです

お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!

MEIKO
BL
 本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。  僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!  「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」  知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!  だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?  ※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。

強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。 自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。 ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。 とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。 恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。 ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。 落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!? 最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。 12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた

やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。 俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。 独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。 好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け ムーンライトノベルズにも掲載しています。 挿絵をchat gptに作成してもらいました(*'▽'*)

Q.親友のブラコン兄弟から敵意を向けられています。どうすれば助かりますか?

書鈴 夏(ショベルカー)
BL
平々凡々な高校生、茂部正人«もぶまさと»にはひとつの悩みがある。 それは、親友である八乙女楓真«やおとめふうま»の兄と弟から、尋常でない敵意を向けられることであった。ブラコンである彼らは、大切な彼と仲良くしている茂部を警戒しているのだ──そう考える茂部は悩みつつも、楓真と仲を深めていく。 友達関係を続けるため、たまに折れそうにもなるけど圧には負けない!!頑張れ、茂部!! なお、兄弟は三人とも好意を茂部に向けているものとする。 7/28 一度完結しました。小ネタなど書けたら追加していきたいと思います。

男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~

さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。 そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。 姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。 だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。 その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。 女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。 もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。 周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか? 侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

処理中です...