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学園3年目
怒りの神官長 ※微々
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「くそっ、あいつら…!」
楽譜の棚はほぼ空。
新しい楽譜以外、一切合切持っていかれた。
これもあの忌々しいルースのやつのせいだ。
大体、私がここへ派遣されたのはあいつのせいだ。
あいつが、一昨年のクリスマスでやってくれやがったせいなのだ。
憧れの大神殿の神官になれてからたった1年。
学園の神官長に抜擢されたときは喜びよりも驚きが勝った。
だが、それには理由があった。
私が学園出身であること。
大神殿の神官の中で最も若いこと。
たったそれだけの理由で、神官長に任命された私に課せられた本当の使命は…。
無理です、できません、と言えれば良かった。
だが神殿の威信がかかっていると口々に説得され、渋々ここへやってきた。
やってきてすぐに使命を果たすためにわざわざ古い制服を引っ張り出して12号寮へ行ったのにやつは留守だと言われ、日を改めてやってきてみれば扉の向こうから睦言が聞こえる始末。
授業にも出ず、そのような爛れた日常を送っているなど許されないことではないか!!
しかも相手は次期国王のアルファード殿下!!
私だってあの方に虐められたい!!
縛られて鞭打たれて辱められたい!!
…はっ、いけないいけない。
欲望が漏れ出るようでは、神のしもべとして失格だ…ああ、この欲望を悪い子だと罵られたい!
この部屋で、机にうつぶせにさせられて尻を突き出させられて、殿下に…ああ、駄目、駄目です、こんなところで!…嫌だと?期待でココを膨らませているくせに…ああ、違うんです、殿下…うるさい!パン!はう!…このような神聖な場所でそんな想像をするなんてイヤらしい子だ、お仕置きが必要だな…パン!パン!ああ、僕、悪い子ですぅ!もっとお仕置きしてくださいぃ!ならもっと尻を突き出せ、次は鞭をくれてやる…パシン!あん!パシン!ひい!…鞭で打たれて感じるとはとんだ変態だな…こんなところから蜜を垂らして、こんな悪い陰茎は縛ってしまおう…あっ!や、でんかぁ!…どうした、また鞭が欲しいか?それとも…
…はっ、いけないいけない。
そうだ、こんな妄想をするのも全部奴のせいだ。
あの野郎が扉の向こうで「あん、だめっ」
とか抜かすから悪いんだ!
駄目だなんてとんでもない!
もっと下さいご主人様だろ!!
ぎぃぃぃぃぃ!!
~~~~
「……うっ」 はあ、はあ…
よし、落ち着いた。
ともかく、神殿の命を果たさねばなるまい。
そのためにはあのクソ忌々しいルースの野郎に近づかねばならない。
そうだ、奴はあのユーフォルビアの次期当主だ。
あの家から寄付があった記録は一切無い。
あそこから何らかの寄付を引き出せれば、大不信心者を改心させた記録にもなる。
やるしかない。
だが何を持って近づく…?
くそ、さっきのあれは失敗だった。
ついカッとなってしまった。
何とか失敗を取り返さねば…取り返…
「そうか、楽譜を返せと言えばいい」
今すぐ必要だから返せ、と言えば、奴らは必ず文句の一つも言うだろう。
明日…は…予定があるし、明後日…も予定があるし、くそ、最短で5日後か…。
まあいい、あれだけの量の楽譜、3人がかりでも5日ではとても読めまい。
温情で貸出を延長してやると言って恩を着せれば、今までの情報から考えて、奴はきっとクッキーを焼いて持ってくると言うだろう。
その時、何が入っているのか分かったものではないと言えば、奴とて全て詳らかにせざるを得まい。
材料から、作り方、焼き加減に至るまで…
完全に暴いてやる。
……全く。
あの、一昨年から学園の正門前に飾られているクリスマスツリー。
大神殿の神官長様が、あれを孤児院の子どもたちへのクリスマスプレゼントにしたいなどと言うから…
いや、とても素晴らしいお考えなのだ。
それはもう間違いなく素晴らしい。
ただ、我々の料理の腕もご考慮頂きたかった。
ああ、しまった。
赤と白の可愛らしいステッキ型の飴もだ。
しかし何もツリーに菓子を飾らなくても…
ソーセージではいかんのか?
まあいい。
それはそれで考えよう。
まずはひとつ…1つずつ、暴いてやる。
待っているがいいユーフォルビア野郎。
お前に必ず「レシピ」を寄付させてやる!!
楽譜の棚はほぼ空。
新しい楽譜以外、一切合切持っていかれた。
これもあの忌々しいルースのやつのせいだ。
大体、私がここへ派遣されたのはあいつのせいだ。
あいつが、一昨年のクリスマスでやってくれやがったせいなのだ。
憧れの大神殿の神官になれてからたった1年。
学園の神官長に抜擢されたときは喜びよりも驚きが勝った。
だが、それには理由があった。
私が学園出身であること。
大神殿の神官の中で最も若いこと。
たったそれだけの理由で、神官長に任命された私に課せられた本当の使命は…。
無理です、できません、と言えれば良かった。
だが神殿の威信がかかっていると口々に説得され、渋々ここへやってきた。
やってきてすぐに使命を果たすためにわざわざ古い制服を引っ張り出して12号寮へ行ったのにやつは留守だと言われ、日を改めてやってきてみれば扉の向こうから睦言が聞こえる始末。
授業にも出ず、そのような爛れた日常を送っているなど許されないことではないか!!
しかも相手は次期国王のアルファード殿下!!
私だってあの方に虐められたい!!
縛られて鞭打たれて辱められたい!!
…はっ、いけないいけない。
欲望が漏れ出るようでは、神のしもべとして失格だ…ああ、この欲望を悪い子だと罵られたい!
この部屋で、机にうつぶせにさせられて尻を突き出させられて、殿下に…ああ、駄目、駄目です、こんなところで!…嫌だと?期待でココを膨らませているくせに…ああ、違うんです、殿下…うるさい!パン!はう!…このような神聖な場所でそんな想像をするなんてイヤらしい子だ、お仕置きが必要だな…パン!パン!ああ、僕、悪い子ですぅ!もっとお仕置きしてくださいぃ!ならもっと尻を突き出せ、次は鞭をくれてやる…パシン!あん!パシン!ひい!…鞭で打たれて感じるとはとんだ変態だな…こんなところから蜜を垂らして、こんな悪い陰茎は縛ってしまおう…あっ!や、でんかぁ!…どうした、また鞭が欲しいか?それとも…
…はっ、いけないいけない。
そうだ、こんな妄想をするのも全部奴のせいだ。
あの野郎が扉の向こうで「あん、だめっ」
とか抜かすから悪いんだ!
駄目だなんてとんでもない!
もっと下さいご主人様だろ!!
ぎぃぃぃぃぃ!!
~~~~
「……うっ」 はあ、はあ…
よし、落ち着いた。
ともかく、神殿の命を果たさねばなるまい。
そのためにはあのクソ忌々しいルースの野郎に近づかねばならない。
そうだ、奴はあのユーフォルビアの次期当主だ。
あの家から寄付があった記録は一切無い。
あそこから何らかの寄付を引き出せれば、大不信心者を改心させた記録にもなる。
やるしかない。
だが何を持って近づく…?
くそ、さっきのあれは失敗だった。
ついカッとなってしまった。
何とか失敗を取り返さねば…取り返…
「そうか、楽譜を返せと言えばいい」
今すぐ必要だから返せ、と言えば、奴らは必ず文句の一つも言うだろう。
明日…は…予定があるし、明後日…も予定があるし、くそ、最短で5日後か…。
まあいい、あれだけの量の楽譜、3人がかりでも5日ではとても読めまい。
温情で貸出を延長してやると言って恩を着せれば、今までの情報から考えて、奴はきっとクッキーを焼いて持ってくると言うだろう。
その時、何が入っているのか分かったものではないと言えば、奴とて全て詳らかにせざるを得まい。
材料から、作り方、焼き加減に至るまで…
完全に暴いてやる。
……全く。
あの、一昨年から学園の正門前に飾られているクリスマスツリー。
大神殿の神官長様が、あれを孤児院の子どもたちへのクリスマスプレゼントにしたいなどと言うから…
いや、とても素晴らしいお考えなのだ。
それはもう間違いなく素晴らしい。
ただ、我々の料理の腕もご考慮頂きたかった。
ああ、しまった。
赤と白の可愛らしいステッキ型の飴もだ。
しかし何もツリーに菓子を飾らなくても…
ソーセージではいかんのか?
まあいい。
それはそれで考えよう。
まずはひとつ…1つずつ、暴いてやる。
待っているがいいユーフォルビア野郎。
お前に必ず「レシピ」を寄付させてやる!!
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