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学園5年目
ASAP案件
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ASAP=As Soon As Possible。
つまり可及的速やかにやらなければならない案件が発生した。
体内の残り魔力を測れるものを作ることだ。
これ以上、殿下に「お仕置き」の口実を与えるわけにはいかない。
行き過ぎたキモチイイは死ねる。
死ぬかと思った。本気で。
ローターっぽいもので滅茶苦茶にイキまくらされた後、いつの間に揃えたのか大人の玩具一式を見せられて、
「次の「お仕置き」はどれがいい?」
って…
そんなのどれも嫌じゃ!!
うわーん!!
…というわけで、早急に魔力計を開発しなくてはならない。
何度か考えた事はあったんだけどな~。
どうして今まで放置してたんだろ。
俺は朝から魔法棟でメモ漁りをし、ネリネ教授のところへ持って行った。
「魔力計ね…。
確かに今どのくらい自分の中に魔力があるかが分かれば、この前みたいな事故が防げるな」
「そうなんですよ!
なるべくなら数値化したいんですが」
「ん~、そうなると温度計みたいなやつか…
そうだ!鉱山で白い石に魔力があるかどうが調べるのに使った魔法陣あるだろ?
あれ、使えるんじゃないか」
「あっ、そういえば…
じゃあ資料借りに行きましょうか」
…というわけで2人で古代魔法研究室へ。
古代魔法研究室には、いつもの3人に加えてなぜかガーベラ先輩がいた。
「あれっ、先輩…どうしたんですか?」
「ああうん、ちょっと魔法陣のことでね。
ゴーレムの歌のほう、魔法陣が出たって言ってたでしょ?
だから術者に置き換わる魔道具を考えようと思って」
「おお、もうその段階になってるんですね」
どうやらシャラパールに出来た超巨大ダンジョン(砂漠トンネル)の調査をしているノースさんの助けになればって事らしいんだけど…。
愛の力が強すぎない?
「ルースとネリネ教授は何しに来たんだ?」
「あ、ワルド先輩。
前に大神殿へ行った時に見つけた魔法陣の文献、あるじゃないですか」
「あ~、あれな!
こまめに実験してたおかげで、ほぼ解析できてるぞ」
「はい!これ、まとめておいた資料です!」
「おお…素晴らしい」
まだ世に出ていない情報が満載のそれをパラパラめくる。
「なるほど…詠唱と魔法陣と効果…分かりやすい」
「ふ~んなるほど…あ、これヒールか!
これがあれば疲労回復の魔道具も作れるかもしれんな…。
なあガントレット、ちょっと顔貸してくれ」
「良いですよ!こっちもゴーレム関連の魔道具を相談しようと思ってたところですし」
そうして、古代魔法研究室から資料を借りて古代魔法研究室へ戻る。
俺は2人に魔法陣からの魔道具作りについて聞いてみる。
「ところで、魔法陣から魔道具を作るってどうやるんですか?」
「ああ、まず最初に魔石を使って魔法陣に魔力が流れるようにするんだ」
「その次に、魔法陣の効果に合った属性と魔力を持った魔石を選んで組み込むの」
そう聞くとすごく簡単そうなイメージだけど、そこから先が大変なんだそうで…。
「こっからが勝負よ。いかに魔力を節約するか!
詠唱で言うと「精霊」に呼びかける部分あるだろ、あそこが無駄に魔力を喰うんだよ。
だからその部分を引いてく作業が必要なんだけど、これが完全に手探りでな」
「それでも、何度かやってるうちに何となくね…「精霊」って部分が分かれば、だいぶ楽だよ」
最初は大変だったんだぞ!とネリネ教授が笑う。
そういや一時期めっちゃ魔石消耗してたな…。
だから勿体なさ過ぎてもう一回魔力込められないかって話になったんだよな。
…そういえば魔力溜まりに使用済み魔石を漬けてみる実験ってどうなったんだっけ?
「でも光の魔石は無い(建前)ですよね?」
「そう、だから光魔法の魔法陣からは何も引けないんだ」
あんまりにも無駄遣いなもんだから、最初に発表した「光魔法の魔道具」は実用化するのに相当の時間が掛かったそうで…
「ただ、魔力のあるもんなら何でも使えるみたいでな。
どっちかっていうとガーベラ式が相性いいんだよ」
なるほど、それでガーベラ先輩を…。
「それって最悪、魔物の死体でも良いんです?」
「ん~どうだろ…生きててもいいと思うけど…
あっ!そういうことか!!」
「ですです、光の強さで魔力を測る装置なら出来そう」
「…魔物って、死んでも魔力残ってんのか?」
「人間の死体にあるって話だし、ありそうなもんですけど…ついでだし魔生物で聞きますか」
ついでに魔石の充填の話も聞いとくか。
そんな話をネリネ教授としていると、ガーベラ先輩が怪訝な顔で聞いてきた。
「…ねえ、2人は何を作りたいの?」
「え~とですね…」
俺はもう一度魔力計の話をする。
そして、魔力計が取り急ぎ必要になった理由も…。
「…切実だね」
「…切実です」
「…切実…だな」
その話が終わった時、俺とガーベラ先輩が顔を赤くするなか、なぜかネリネ教授だけは青い顔をしていた…。
つまり可及的速やかにやらなければならない案件が発生した。
体内の残り魔力を測れるものを作ることだ。
これ以上、殿下に「お仕置き」の口実を与えるわけにはいかない。
行き過ぎたキモチイイは死ねる。
死ぬかと思った。本気で。
ローターっぽいもので滅茶苦茶にイキまくらされた後、いつの間に揃えたのか大人の玩具一式を見せられて、
「次の「お仕置き」はどれがいい?」
って…
そんなのどれも嫌じゃ!!
うわーん!!
…というわけで、早急に魔力計を開発しなくてはならない。
何度か考えた事はあったんだけどな~。
どうして今まで放置してたんだろ。
俺は朝から魔法棟でメモ漁りをし、ネリネ教授のところへ持って行った。
「魔力計ね…。
確かに今どのくらい自分の中に魔力があるかが分かれば、この前みたいな事故が防げるな」
「そうなんですよ!
なるべくなら数値化したいんですが」
「ん~、そうなると温度計みたいなやつか…
そうだ!鉱山で白い石に魔力があるかどうが調べるのに使った魔法陣あるだろ?
あれ、使えるんじゃないか」
「あっ、そういえば…
じゃあ資料借りに行きましょうか」
…というわけで2人で古代魔法研究室へ。
古代魔法研究室には、いつもの3人に加えてなぜかガーベラ先輩がいた。
「あれっ、先輩…どうしたんですか?」
「ああうん、ちょっと魔法陣のことでね。
ゴーレムの歌のほう、魔法陣が出たって言ってたでしょ?
だから術者に置き換わる魔道具を考えようと思って」
「おお、もうその段階になってるんですね」
どうやらシャラパールに出来た超巨大ダンジョン(砂漠トンネル)の調査をしているノースさんの助けになればって事らしいんだけど…。
愛の力が強すぎない?
「ルースとネリネ教授は何しに来たんだ?」
「あ、ワルド先輩。
前に大神殿へ行った時に見つけた魔法陣の文献、あるじゃないですか」
「あ~、あれな!
こまめに実験してたおかげで、ほぼ解析できてるぞ」
「はい!これ、まとめておいた資料です!」
「おお…素晴らしい」
まだ世に出ていない情報が満載のそれをパラパラめくる。
「なるほど…詠唱と魔法陣と効果…分かりやすい」
「ふ~んなるほど…あ、これヒールか!
これがあれば疲労回復の魔道具も作れるかもしれんな…。
なあガントレット、ちょっと顔貸してくれ」
「良いですよ!こっちもゴーレム関連の魔道具を相談しようと思ってたところですし」
そうして、古代魔法研究室から資料を借りて古代魔法研究室へ戻る。
俺は2人に魔法陣からの魔道具作りについて聞いてみる。
「ところで、魔法陣から魔道具を作るってどうやるんですか?」
「ああ、まず最初に魔石を使って魔法陣に魔力が流れるようにするんだ」
「その次に、魔法陣の効果に合った属性と魔力を持った魔石を選んで組み込むの」
そう聞くとすごく簡単そうなイメージだけど、そこから先が大変なんだそうで…。
「こっからが勝負よ。いかに魔力を節約するか!
詠唱で言うと「精霊」に呼びかける部分あるだろ、あそこが無駄に魔力を喰うんだよ。
だからその部分を引いてく作業が必要なんだけど、これが完全に手探りでな」
「それでも、何度かやってるうちに何となくね…「精霊」って部分が分かれば、だいぶ楽だよ」
最初は大変だったんだぞ!とネリネ教授が笑う。
そういや一時期めっちゃ魔石消耗してたな…。
だから勿体なさ過ぎてもう一回魔力込められないかって話になったんだよな。
…そういえば魔力溜まりに使用済み魔石を漬けてみる実験ってどうなったんだっけ?
「でも光の魔石は無い(建前)ですよね?」
「そう、だから光魔法の魔法陣からは何も引けないんだ」
あんまりにも無駄遣いなもんだから、最初に発表した「光魔法の魔道具」は実用化するのに相当の時間が掛かったそうで…
「ただ、魔力のあるもんなら何でも使えるみたいでな。
どっちかっていうとガーベラ式が相性いいんだよ」
なるほど、それでガーベラ先輩を…。
「それって最悪、魔物の死体でも良いんです?」
「ん~どうだろ…生きててもいいと思うけど…
あっ!そういうことか!!」
「ですです、光の強さで魔力を測る装置なら出来そう」
「…魔物って、死んでも魔力残ってんのか?」
「人間の死体にあるって話だし、ありそうなもんですけど…ついでだし魔生物で聞きますか」
ついでに魔石の充填の話も聞いとくか。
そんな話をネリネ教授としていると、ガーベラ先輩が怪訝な顔で聞いてきた。
「…ねえ、2人は何を作りたいの?」
「え~とですね…」
俺はもう一度魔力計の話をする。
そして、魔力計が取り急ぎ必要になった理由も…。
「…切実だね」
「…切実です」
「…切実…だな」
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