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学園6年目
ビッグイベント、せまる! ~デューイ君視点~
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今から2ヶ月程前の事。
ダンピエラ男爵から声をかけられて、僕とカイトさんとMDMの人たち7人は砦へ集められた。
そこで男爵は勿体ぶった口調で言った。
「本日、お集まり頂いたのは他でもありません。
アルファード殿下とルース様の結婚式典に合わせ、全国で催しが行われるのは皆様ご存じかと思いますが…
中央公園でも1週間のイベントを開催します!」
「「いっしゅうかん!?」」
そこからダンピエラ男爵は怒涛の如く計画を話し始めた。
「ルース殿から色々と催しの提案を頂いておりまして!
まずは全国各地から名産品・名物料理を集め、屋台での試食や販売を通して地方を紹介する催し。
こちらはセリンセ商会を通じてローズ王国全ての領主様にお声がけし、アイリス商会のほうで鍋や鉄板を熱する魔道具の調達をして頂いています。
次に今年発売された書籍から最も売れている本・書店従業員たちの支持を最も集めた本・文学に精通した専門家がこれぞと思う本、これらを演劇にして発表する催し。
このほど本の選定が終わりまして、王都の人気劇団がそれぞれ協力して脚本を書いています!
それから王都の力自慢たちによる腕相撲大会!
この周辺地域の冒険者ギルドに所属する冒険者たちによる武術大会の予選会!
そしてもちろん音楽祭!
王宮音楽隊に、今は無き公爵家お抱えの音楽家たちにも声を掛けています。
当然ながら皆様にもお声がけせねばと」
怒涛すぎて半分も聞き取れなかったけど、僕らの出番があるのだという事は分かった。
カイトさんが言った。
「何日目にどのくらいの長さで、どのくらいの広さのステージで?」
「初日30分と最終日2時間、夏の音楽祭と同じ大きさのステージです」
「なら丁度良い。
新しい曲を披露しなきゃと思ってたから…。
今回は歌の方も考えてるんだ。
な、デューイ」
「あっ、はい!」
実は最近「MDMに入りたい」っていうお手紙をいっぱい貰うようになって、ルースさんから「だったら歌手のオーディションをして新メンバーに加えよう!」って提案を受けたんだ。
僕はルディさんの歌声が好きだからルディさんじゃ駄目なんですかって聞いたら、ルディさんには古代魔法の研究があるからねっていう話で…。
確かに、ルディさんが歌ったら魔法が発動して大変な事になるかもしれないし…
古代語の歌詞は無いんだけどね。
「それと、歌だけのチームも作ったから、そっちもお披露目したいんだが」
「もちろんそのつもりでおりますとも」
「良かった」
そう、MDMのオーディションに落ちた子の中からメンバーを選りすぐって、MDMの弟分として歌の上手い子を集めて手拍子と足踏みでリズムを取りながらかっこよく歌うグループを作ったんだ。
音楽科のピアノやってる子たちがすっごく乗り気で、演奏はなんとピアノ2台!
彼らも今第12寮に入って毎日練習してる。
「じゃあ今回も、宜しくお願いします」
「お任せください!
弊社の全力でもってこの催しを成功させてみせます!」
そういってダンピエラ男爵とカイトさんは握手を交わし…
そして今、イベントを間近に控えて僕らは練習に励んでいる。
場所はフィーデさんしか住まなくなってる第一寮。
ダンスホールにサロンからピアノを2台借りてきて設置した。
来年からここに住む人も居なくなるかもって事で、いっそ音楽ホールにでもしたらどうかって…
そうして音楽科の生徒と先生が住む場所にすれば音楽漬けの毎日が送れるし、ダンスの練習をしたい生徒にも開放すればどうだろうねって、ルースさんが言ってた。
ひと部屋が大きすぎるから4部屋に改装して、寮費を下げて、余った部屋は学園にやってきた偉い人が宿泊する場所にでもしたらいいんじゃないかとか、いっぱい色々改造するみたい。
誰も住まなくなったり使わなくなったりしたら、ここで働いてる人の仕事も無くなっちゃうし…って言ってた。
練習の間の休憩に、MDMの人が言った。
「そういえば俺たち、殿下とルース様が卒業されたらどこへ行けば良いんですか?」
そう、それについてももうルースさんが動いてくれてる。
カイトさんが僕に代わって説明してくれる。
「ああ、王都に余ってる貴族の屋敷があるから、そこを寮に改造してるところだ。
そこならダンスフロアがあるから練習も出来るし、ピアノもあるから便利だろってことでさ。
狭いけど、ようやくみんなに1人部屋を用意できそうだ」
「えっ…お役御免とかじゃないんですか!?」
「まだ踊っててもいいんですか!?」
「やったー!!」
ルースさんは音楽やダンス以外の事を全部考えてくれてる。
だから…
「ルースさんに恩返しするためにも、頑張ろうね!!」
「「はい!!」」
僕とカイトさんを出あわせてくれたのもルースさんだから…
この公演で少しでもお金を稼いで、返すんだ!
頑張るぞ!!
ダンピエラ男爵から声をかけられて、僕とカイトさんとMDMの人たち7人は砦へ集められた。
そこで男爵は勿体ぶった口調で言った。
「本日、お集まり頂いたのは他でもありません。
アルファード殿下とルース様の結婚式典に合わせ、全国で催しが行われるのは皆様ご存じかと思いますが…
中央公園でも1週間のイベントを開催します!」
「「いっしゅうかん!?」」
そこからダンピエラ男爵は怒涛の如く計画を話し始めた。
「ルース殿から色々と催しの提案を頂いておりまして!
まずは全国各地から名産品・名物料理を集め、屋台での試食や販売を通して地方を紹介する催し。
こちらはセリンセ商会を通じてローズ王国全ての領主様にお声がけし、アイリス商会のほうで鍋や鉄板を熱する魔道具の調達をして頂いています。
次に今年発売された書籍から最も売れている本・書店従業員たちの支持を最も集めた本・文学に精通した専門家がこれぞと思う本、これらを演劇にして発表する催し。
このほど本の選定が終わりまして、王都の人気劇団がそれぞれ協力して脚本を書いています!
それから王都の力自慢たちによる腕相撲大会!
この周辺地域の冒険者ギルドに所属する冒険者たちによる武術大会の予選会!
そしてもちろん音楽祭!
王宮音楽隊に、今は無き公爵家お抱えの音楽家たちにも声を掛けています。
当然ながら皆様にもお声がけせねばと」
怒涛すぎて半分も聞き取れなかったけど、僕らの出番があるのだという事は分かった。
カイトさんが言った。
「何日目にどのくらいの長さで、どのくらいの広さのステージで?」
「初日30分と最終日2時間、夏の音楽祭と同じ大きさのステージです」
「なら丁度良い。
新しい曲を披露しなきゃと思ってたから…。
今回は歌の方も考えてるんだ。
な、デューイ」
「あっ、はい!」
実は最近「MDMに入りたい」っていうお手紙をいっぱい貰うようになって、ルースさんから「だったら歌手のオーディションをして新メンバーに加えよう!」って提案を受けたんだ。
僕はルディさんの歌声が好きだからルディさんじゃ駄目なんですかって聞いたら、ルディさんには古代魔法の研究があるからねっていう話で…。
確かに、ルディさんが歌ったら魔法が発動して大変な事になるかもしれないし…
古代語の歌詞は無いんだけどね。
「それと、歌だけのチームも作ったから、そっちもお披露目したいんだが」
「もちろんそのつもりでおりますとも」
「良かった」
そう、MDMのオーディションに落ちた子の中からメンバーを選りすぐって、MDMの弟分として歌の上手い子を集めて手拍子と足踏みでリズムを取りながらかっこよく歌うグループを作ったんだ。
音楽科のピアノやってる子たちがすっごく乗り気で、演奏はなんとピアノ2台!
彼らも今第12寮に入って毎日練習してる。
「じゃあ今回も、宜しくお願いします」
「お任せください!
弊社の全力でもってこの催しを成功させてみせます!」
そういってダンピエラ男爵とカイトさんは握手を交わし…
そして今、イベントを間近に控えて僕らは練習に励んでいる。
場所はフィーデさんしか住まなくなってる第一寮。
ダンスホールにサロンからピアノを2台借りてきて設置した。
来年からここに住む人も居なくなるかもって事で、いっそ音楽ホールにでもしたらどうかって…
そうして音楽科の生徒と先生が住む場所にすれば音楽漬けの毎日が送れるし、ダンスの練習をしたい生徒にも開放すればどうだろうねって、ルースさんが言ってた。
ひと部屋が大きすぎるから4部屋に改装して、寮費を下げて、余った部屋は学園にやってきた偉い人が宿泊する場所にでもしたらいいんじゃないかとか、いっぱい色々改造するみたい。
誰も住まなくなったり使わなくなったりしたら、ここで働いてる人の仕事も無くなっちゃうし…って言ってた。
練習の間の休憩に、MDMの人が言った。
「そういえば俺たち、殿下とルース様が卒業されたらどこへ行けば良いんですか?」
そう、それについてももうルースさんが動いてくれてる。
カイトさんが僕に代わって説明してくれる。
「ああ、王都に余ってる貴族の屋敷があるから、そこを寮に改造してるところだ。
そこならダンスフロアがあるから練習も出来るし、ピアノもあるから便利だろってことでさ。
狭いけど、ようやくみんなに1人部屋を用意できそうだ」
「えっ…お役御免とかじゃないんですか!?」
「まだ踊っててもいいんですか!?」
「やったー!!」
ルースさんは音楽やダンス以外の事を全部考えてくれてる。
だから…
「ルースさんに恩返しするためにも、頑張ろうね!!」
「「はい!!」」
僕とカイトさんを出あわせてくれたのもルースさんだから…
この公演で少しでもお金を稼いで、返すんだ!
頑張るぞ!!
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