別にこいつとは付き合ってませんけど?

紫蘇

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聖人様になる旅路

馬を降りても個人面談 1

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セレスさんの言う通り、魔物が出て戦闘になったりくすんでるところが出てきたので浄化したり…
まあ、いつもどおり暴走したりしつつ今日は終了。
少し開けた場所でテントを張ってキャンプの準備。

道中にはこういった野宿可な場所がちゃんと整備されて…
まあ、草ボーボーだったり逆にボコボコ穴が開いてたりもするけど、一応そういう場所があるんだ。

「今日の野営地は草ボータイプだな」
「闇の力が強くなってきて、手入れに来る人もいなくなったのかな」

俺はトモアキと喋りながら光の力をためて撒く。
この広さだと大体半径30メートルほどだから、雑談がてらでもサクッとできる。
信者が順調に増えてるおかげだな…有難い。

クリスチーヌさんが俺たちの会話に入って来る。

「魔物が出るとなると、街道の行き来はほぼ無くなりますから…
 早めに浄化を受けようと隣村へ行くのも相当の覚悟がいりますからね」
「そっか、命懸けで…浄化を受けようと」

それでもあれだけの人が集まるんだから、光の力ってすごいものなんだな。
つまり…

「俺ってすごい力持ってるんだな」
「…前々からそう申し上げております」
「…代わりの人間がいない恐ろしさ、早めに気づいたほうが良いぞ、シゲ」

まあ…確かに、俺の代わりに誰もいないもんな。
浄化の巡礼の途中で俺が死んだら、他の人を呼んだりするのかな。
もしそうだとしたら、その人が俺の代わりにミシェルと恋愛…するのかな。

代わりの人…もし来たとしても、俺死んだときなのに…なんか、ちょっとモヤる。

「うーむ…」

でも、俺が死んだらミシェルには新しい恋を見つけて欲しいとも思う。
代わりの人がもし来るんなら、ちゃんと恋心とか分かる人が来て欲しいとも思うんだ。

「うーん…あんま死んだ時の事とか、考えた事無かったな…」
「人生何が起きるか分かんないからなぁ」

そりゃもう女風呂覗こうとしたら異世界に飛ばされるなんて事も起こるわけだし、何でもありだもんな…。

俺とトモアキは二人してうんうんと頷く。
するとクリスチーヌさんもちょっと固い声で言った。

「お二人が天寿を全うできるよう、我々も全力を尽くしますが…絶対とは、残念ながら」

そりゃそうだ。
この前みたいなデカい蛇が2匹以上出てきたら成すすべないもん…

「何が魔物になっているか分かりませんから…」
「聖女だって魔物に襲われて死んじゃうんだもんな」
「んでマルちゃんになってんだもんな」
「本当かなあその話…あっ」

そうだ、夕食の後にマルコさんと話をしようと思ったんだった。

「トモ、俺マルコさんとこ行ってくる」
「おう…急にどしたん?」
「明日はトモと一緒に行ってくれってセレスさんが言ってて、だったら先にマルコさんと話しとこうと思って」
「そうなん?」
「うん、守りやすいからってさ」
「一応それトラさんにも言っとくんだぞシゲ」

んー、確かにミシェルはこの隊の団長だもんな。
親しき中にも礼儀ありってのは忘れちゃいけない。

「そうだな、ちゃんと報告しとく」
「…そういう事じゃないんだけど」
「大丈夫だよ、ミシェルは俺とトモが友だちってちゃんと分かってるから」
「まじで!?」

だって急に「友だちだ!」とか言ってたし、この前もその話したし。
2回も確認してて誤解しないと思うけどな。

「…ほんとに分かってんのかなぁ」
「そんなにアホじゃないって」
「カラタニ様の事ですと、途端に糞ヘタレ大馬鹿野郎になりますが?」
「クリスチーヌさん、言い過ぎ…」

うーん、クリスチーヌさんとミシェルって、過去に何かあったのかな…。
ミシェルには恋人いなかったってみんな言ってるけど、実は元カノとか…?

「カラタニ様、私とトライデント殿の間には何も御座いませんよ?」
「ふぇっ!?」
「私の部下が3人ほどフラれまして、その断り方がムカつくだけです」
「そうなの!?」
「自分を好きになった理由を尋問の如く問い詰めて泣かせるなど、常軌を逸しているとしか」
「こっわ!!」

ナニソレ!!
恋心が分からんにも程があるでしょ!?
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