別にこいつとは付き合ってませんけど?

紫蘇

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恋人同士になる試練

外周の祠3つ目 5

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「…ん…」

なんか口に生温いのが入って来る。
なんだこれ…水?

「…ふっ…んん」

それから、覚えのある何かが入って来て、口の中をくすぐってから出ていく。

「んむ…」

そしてまた、生温い…繰り返し。

「…みしぇる?」
「はっ!あ、起きたのか、シゲルっ」
「うん、いまおきた…みず、ありがと」
「あ、ああ、うん」

俺はミシェルの膝に乗っていた。
どうやらここは封印の間…の、台所、かな…

「おれ、どんくらいねてた?」
「さあ…1日くらい、じゃないか?」
「そっか…」

どうやら相当寝ていたらしい俺。
まあ、1日くらいなら…ぁ?

「…なんでそんな顔してるの?」
「なにもしてないですよ」
「すっごい嘘ついてんの分かるんだけど」
「…うっ…その、みっか?ぐらいです」
「何のためについた嘘なのそれ」

この世界…少なくともこの国の人は妙に嘘が下手だ。
クリスチーヌさんの「口から出まかせ」が立派なスキルとして成立するくらいには。

「…その、口移しで水を飲ませたから」
「まさか、その回数を誤魔化そうとしたの?」
「うう…はい」

意味わからん。
水飲ませるついでにキスしたのが後ろめたいとか…?

「気にしなくていいのに、そんなの」
「でも、勝手にしたから…」

ミシェルは申し訳ない顔をしている。

まあ、寝てる人に悪さするのは実際よろしくない事ではあるからなぁ…

「まあ、別に何日でもいいんだけどね。
 有難うミシェル、水と風呂と…あと、ラブみも」
「うんっ、ああ…どういたしまして!」

ミシェルはようやく笑顔になった。
しかし、これはこれでなかなか面倒だな…
贅沢な悩みではあるけどさ。


***


胃に優しそうなスープをミシェルが作ってくれて、それを食べながらミシェルと話す。

「…というわけで、ルールをちゃんと決めたらどうかと思って」
「ルール?」
「そう、俺が寝ちゃってるときはこれをしてくれとか、これはしていいとか、これは駄目とか、そういうのが先に決まってたら、ミシェルもやりやすいでしょ?」

一つ一つ同意を取ってくれるのは、とても嬉しいし大事にされてるって思う。
だけど、いわば寝たきりの俺を介助するミシェルはきっとあれこれ気を揉んだはずだ。

何をどうして欲しいのか分からずに介助するって神経使う。NG行為だけでも知っておけば大分違うから、それだけでも決めた方が良いと思うんだ。

「それはそのほうが有難いが…シゲルはそれで、大丈夫なのか?」
「例えばさ。
 水を口移しで飲ませたのは俺の身体を心配してくれたからでしょ。それなのに罪悪感を感じさせちゃうのは嫌だもん…
 だからそういう事を決めましょう、って」
「なるほど、必要な事なら仕方ないものな!」

ミシェルはそういって大いに頷く。
俺もミシェルを運び込む事があるかもしれないし、お互いちゃんと聞いておいたほうがよさそうだ。

「じゃあまず俺からね。
 して欲しくない事は…お尻の穴に何かをねじ込む事かな」
「!!」

俺がそう言うと、ミシェルは青い顔になる。

「…なんかした?」

沈黙するミシェル。
分かりやすくて半分面白い。

「…そのっ、風呂場に運んだ時、道具が…」
「あっ…あー…使った?」
「そのっ、寝ている時に何かあったらと思ってっ」
「うーん…まあそれはそうかもね。
 じゃあそれは特別にいい事にするよ」

漏れたら困るもんな。
オムツしてるわけじゃないし…
小ならまだしも、大は結構キツいし、お互い。

「いいのか?」
「いいよ、寝てる間に出たら困るし」

ミシェルに変な性癖が発現するのも困るもんな。
多分匂いフェチだし。

「後は、身体拘束と虐待…縛ったり、殴ったり蹴ったり切ったりするのは駄目」
「それは当然の事なのでは?」
「当然でも、一応ね。あとは思いついたら言うよ」
「えっ…それだけ?」

ミシェルは目を丸くしている。
それはそうだろう、普通なら性的な事は禁止事項に入るもん…
だけど。

「だって、ラブみ…ないと、駄目だし。
 この部屋限定でだけど、エッチな事はしても…
 その、あの道具以外のものをお尻の穴に何もねじ込まなければ」
「……綺麗になったか確認するのは、良い?」
「…ちょっとだけなら許す」
「許してくれるのか!?」
「…うん、でも、ちょっとだけだからね?」

正直、もう股間の凶器をねじ込まれなければいい。
この際指の一本や二本…。

「…慣らすのを手伝ってもらってると思えば…」
「えっ」
「っ、何でもない!!」

意識が無いうちにミシェルに頼んだ方が楽かも、と一瞬思ったけど、やっぱ…

なし!!
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