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向かえ!大団円
騒動の終わりは何かの始まり
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結局あの後、追っかけてきた親父と合流して竜の巣へ再訪問。
旦那様竜と親父が軽く一触即発状態になったり、それを奥様竜が収めてくれたりなどあって、あそこに鱗が落ちていた理由を知らないか聞いてみたところ、
《グリフォンちゃんが卵を取り返しに行きたいって言うから、一掴みほどあげたの》
との事。
東の竜はどうやら結界の仕組みも理解していたらしく、石碑の所に鱗を撒けばどこかで結界が緩むからとグリフォンに入れ知恵したらしい…
「…結界の魔力供給を変えなきゃならんな」
《あらそう?別に私たちは人間を食べたいわけじゃないし、いつもはわざわざこんなことまでしないわ》
「でもグリフォンはそうじゃないかもしれないし…」
《大丈夫よ、あの子たち忘れっぽいから》
「…いや、考え直す。手の内を知られているのはあまり気持ちの良いもんじゃないからな」
《そうぉ?じゃあ頑張って…あ、鱗いる?》
「すこしください」
という事で、またも竜の鱗を貰って帰還する事に。
去り際に「また来てね」と言われ、お断りのつもりで俺も北の地竜を殺した事を話すと、
《ああ、あの喧嘩っ早い子でしょう?
仕方ないわよ、あの子だって何匹も人間を殺してるから、お互い様ね》
とやけにあっさりしたお言葉を頂いてしまい驚いていたら、心の中を読まれてしまったらしく
《まあ、死んだら生まれ変わって戻ってくるって知ってるからね~》
「そうなんですか!?」
《そうよ、竜の魂は竜の中で巡ってるの。
そうやって知恵をつけて賢くなっていくのよ。
面白いでしょう?》
「…確かに、面白い…というかすごいな」
とまあ、最後に竜の謎まで教えてもらって…。
それから東の石碑まで戻って、陛下に結界は問題無く動いている事を報告した後、第9騎士団はようやく王都へ戻れる事になった。
「皆様は王都まで飛んでお戻りに?」
「いや、それがそうも行かなくて…」
箒は親父のやつとミリエッタさんのとヨークさんので3本しかない。
ついでに言うと、俺も親父も人を抱えて飛ぶ事はできない。
「親父とリリアンナと、ミリエッタさんとセジュールは飛んで帰れますけど…」
「お兄様も飛んで帰りましょう!」
「いや、ダリル様を置き去りには出来ないよ、さすがに」
ダリル様がいなかったら、結婚式の打ち合わせ進まないじゃん。
本末転倒でしょ?
「じゃあヨークさんがダリル殿下を乗せて飛べばどうです?」
「そりゃ構わないけどさ…となると、このまま外国の貴賓をここへ置いて帰る事にならねぇ?」
「「あっ」」
そりゃそうだ、レドモンド君を一人にして何かあったら大変…いや、身辺の危険とかじゃなく、何かの話が大きくなったりとかの方面で。
俺は第9騎士団の団長を見た。
言わんとした事が分かったらしい団長は一瞬で目を逸らした。
これ以上の面倒事は嫌ですという顔…
まあ、そうだよな。
15人も大怪我したり大変だったもんね。
「なら、ヨークさんとレドモンド君が一緒に帰ったら良いんじゃない?
俺はダリル様と馬車で…」
「ほう、まだ我々を働かせる、と?」
「そろそろ休暇を頂きたく存じますが?」
俺の提案に、スミスさんとブレックさんは不満たらたらだ。
そりゃそうだ、もう半年も俺の警護やら雑用やら…
仕方ない。
俺はダリル様と話し合い、二人とはここで一旦お別れする事にした。
「じゃあ、スミスさんとブレックさんはここで任務終了、という事で」
「長い間ご苦労だったな」
「「ありがたき幸せ」」
そう頭を下げると、二人は帰りはのんびり観光でもしますか、と笑うスミスさんとブレックさん。
「家族への土産も買わねばなりませんし」
「そうですな、うちの子にも何か…とはいえ難しい年頃でね、何を喜ぶのかさっぱり」
「はは、特に女の子ときてはね!
今のうちにミリエッタ殿に聞いてみたらどうです?」
「えっ、私に?」
何かを期待する目でスミスさんとブレックさんのやりとりを見ていたミリエッタさんは急に慌てる。
ちなみにスミスさんの娘さんはまだ10歳だそうだ…
それでもう難しい年ごろなのか、と親父がさりげなくショックを受けている。
そんな和やかな雰囲気の中、レドモンド君は冷静な声で言った。
「それで、結局ダリル殿下とロンバード君はどうするんだい?」
「あっ…と、う~ん…どうしよう」
「近くの魔術師ギルドで箒を借りるか?
返却は転移魔法で出来るしな」
「じゃあ、そこまで第9騎士団と一緒に…」
俺はもう一度第9騎士団長の方を見る。
今度は必死でこっちを見つめ返して来る…要人警護は無理ですの顔で。
うーん…困った。
もうこうなったら、ダリル様と二人で馬に乗るか…と覚悟を決めたその時、ヨークさんから一つの提案が…。
「でも、王宮としてはロンバードと殿下には早く帰って来て貰いたいんじゃね?
だからさ、俺の箒で先に帰れば?」
「……えっ?」
「その、レドモンドさんがさ、魔術師ギルドに興味があるんだってよ。
だからついでに案内しようかと思って」
「…なるほど?」
まあ、二人がそれでいいならいいけど…
何だか急展開の予感がする。
=============
びっくりするほど尻切れトンボな話が数話ありましたのを直しました!
大変申し訳ありませんでした!!
旦那様竜と親父が軽く一触即発状態になったり、それを奥様竜が収めてくれたりなどあって、あそこに鱗が落ちていた理由を知らないか聞いてみたところ、
《グリフォンちゃんが卵を取り返しに行きたいって言うから、一掴みほどあげたの》
との事。
東の竜はどうやら結界の仕組みも理解していたらしく、石碑の所に鱗を撒けばどこかで結界が緩むからとグリフォンに入れ知恵したらしい…
「…結界の魔力供給を変えなきゃならんな」
《あらそう?別に私たちは人間を食べたいわけじゃないし、いつもはわざわざこんなことまでしないわ》
「でもグリフォンはそうじゃないかもしれないし…」
《大丈夫よ、あの子たち忘れっぽいから》
「…いや、考え直す。手の内を知られているのはあまり気持ちの良いもんじゃないからな」
《そうぉ?じゃあ頑張って…あ、鱗いる?》
「すこしください」
という事で、またも竜の鱗を貰って帰還する事に。
去り際に「また来てね」と言われ、お断りのつもりで俺も北の地竜を殺した事を話すと、
《ああ、あの喧嘩っ早い子でしょう?
仕方ないわよ、あの子だって何匹も人間を殺してるから、お互い様ね》
とやけにあっさりしたお言葉を頂いてしまい驚いていたら、心の中を読まれてしまったらしく
《まあ、死んだら生まれ変わって戻ってくるって知ってるからね~》
「そうなんですか!?」
《そうよ、竜の魂は竜の中で巡ってるの。
そうやって知恵をつけて賢くなっていくのよ。
面白いでしょう?》
「…確かに、面白い…というかすごいな」
とまあ、最後に竜の謎まで教えてもらって…。
それから東の石碑まで戻って、陛下に結界は問題無く動いている事を報告した後、第9騎士団はようやく王都へ戻れる事になった。
「皆様は王都まで飛んでお戻りに?」
「いや、それがそうも行かなくて…」
箒は親父のやつとミリエッタさんのとヨークさんので3本しかない。
ついでに言うと、俺も親父も人を抱えて飛ぶ事はできない。
「親父とリリアンナと、ミリエッタさんとセジュールは飛んで帰れますけど…」
「お兄様も飛んで帰りましょう!」
「いや、ダリル様を置き去りには出来ないよ、さすがに」
ダリル様がいなかったら、結婚式の打ち合わせ進まないじゃん。
本末転倒でしょ?
「じゃあヨークさんがダリル殿下を乗せて飛べばどうです?」
「そりゃ構わないけどさ…となると、このまま外国の貴賓をここへ置いて帰る事にならねぇ?」
「「あっ」」
そりゃそうだ、レドモンド君を一人にして何かあったら大変…いや、身辺の危険とかじゃなく、何かの話が大きくなったりとかの方面で。
俺は第9騎士団の団長を見た。
言わんとした事が分かったらしい団長は一瞬で目を逸らした。
これ以上の面倒事は嫌ですという顔…
まあ、そうだよな。
15人も大怪我したり大変だったもんね。
「なら、ヨークさんとレドモンド君が一緒に帰ったら良いんじゃない?
俺はダリル様と馬車で…」
「ほう、まだ我々を働かせる、と?」
「そろそろ休暇を頂きたく存じますが?」
俺の提案に、スミスさんとブレックさんは不満たらたらだ。
そりゃそうだ、もう半年も俺の警護やら雑用やら…
仕方ない。
俺はダリル様と話し合い、二人とはここで一旦お別れする事にした。
「じゃあ、スミスさんとブレックさんはここで任務終了、という事で」
「長い間ご苦労だったな」
「「ありがたき幸せ」」
そう頭を下げると、二人は帰りはのんびり観光でもしますか、と笑うスミスさんとブレックさん。
「家族への土産も買わねばなりませんし」
「そうですな、うちの子にも何か…とはいえ難しい年頃でね、何を喜ぶのかさっぱり」
「はは、特に女の子ときてはね!
今のうちにミリエッタ殿に聞いてみたらどうです?」
「えっ、私に?」
何かを期待する目でスミスさんとブレックさんのやりとりを見ていたミリエッタさんは急に慌てる。
ちなみにスミスさんの娘さんはまだ10歳だそうだ…
それでもう難しい年ごろなのか、と親父がさりげなくショックを受けている。
そんな和やかな雰囲気の中、レドモンド君は冷静な声で言った。
「それで、結局ダリル殿下とロンバード君はどうするんだい?」
「あっ…と、う~ん…どうしよう」
「近くの魔術師ギルドで箒を借りるか?
返却は転移魔法で出来るしな」
「じゃあ、そこまで第9騎士団と一緒に…」
俺はもう一度第9騎士団長の方を見る。
今度は必死でこっちを見つめ返して来る…要人警護は無理ですの顔で。
うーん…困った。
もうこうなったら、ダリル様と二人で馬に乗るか…と覚悟を決めたその時、ヨークさんから一つの提案が…。
「でも、王宮としてはロンバードと殿下には早く帰って来て貰いたいんじゃね?
だからさ、俺の箒で先に帰れば?」
「……えっ?」
「その、レドモンドさんがさ、魔術師ギルドに興味があるんだってよ。
だからついでに案内しようかと思って」
「…なるほど?」
まあ、二人がそれでいいならいいけど…
何だか急展開の予感がする。
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大変申し訳ありませんでした!!
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