続・異世界温泉であったかどんぶりごはん

渡里あずま

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ついうっかり

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 部屋の中に入ると、灯りの下で声の主の顔が見えた。声の印象通り二十歳くらいの、髪や目と同じく黒い兎耳をした女性だった。髪や目の色もだが、顔立ちもレアンやガータの(恵理の感覚だと)西洋系と言うよりニゲル人の 部屋の中に入ると、灯りの下で声の主の顔が見えた。声の印象通り二十歳くらいの、髪や目と同じく黒い兎耳をした女性だった。髪や目の色もだが、顔立ちもレアンやガータの(恵理の感覚だと)西洋系と言うよりニゲル人のような東洋系に近い。

(ニゲル人の血も引いてるって、ことかしら? 踏み込む気はないけど……それよりも)

 切れ長の目をした美人だが、この状況のせいか元々の性質なのか、表情に乏しいので見ていてどうも緊張する。ガータとも最初、距離感があったがこの獣人の女性の場合はまず自分達との間にあるシャッターを閉めて、そもそも歩み寄る気がない状態だ。

(警戒されるのは解るけど……それならそもそも何故、私達を招き入れたんだろう?)

 そこまで考えて、恵理は今の状況に引っかかっような東洋系に近い。

(ニゲル人の血も引いてるって、ことかしら? 踏み込む気はないけど……それよりも)

 切れ長の目をした美人だが、この状況のせいか元々の性質なのか、表情に乏しいので見ていてどうも緊張する。ガータとも最初、距離感があったがこの獣人の女性の場合はまず自分達との間にあるシャッターを閉めて、そもそも歩み寄る気がない状態だ。

(警戒されるのは解るけど……それならそもそも何故、私達を招き入れたんだろう?)

 そこまで考えて、恵理は今の状況に引っかかった。そして先程、目の前の女性から出た『姫様』という言葉を思い出した。
 そんな恵理の疑問に答えるように、第三の声がした。

「ルォシー? 招いたのは、私達よ」
「ですが……」
「それに、ハオ様がしたことはとても褒められたものではないわ。怪我をさせられるのは困るけれど、文句があるなら聞かなければ」
「え? いえ、別に乱暴を働くつもりはありませんよ?」
「そうなのですか?」

 その声は、ルォシーと呼ばれた女性の陰に隠れた女性から聞こえた。ルォシーが女性にしては背が高いと言うのもあるが、陰に隠れている声の主も小柄なのだと気づく。

(可愛い声だけど、言っていることはなかなかエグいな『姫様』)

 恵理がそう思っていると、件の『姫様』がヒョコッと顔を出す。
 ……波打つ白金の髪と、透き通った水色の瞳。髪と同じ色をした兎耳は、可愛い垂れ耳だ。年の頃は十二、三歳くらいだろうか? 格好は中華風だが、こちらは西洋系の顔立ちだ。

(どこもかしこも、小さくて可愛らしい……さっきはつい、ツッコミ入れちゃったけど。呼ばれ方とか着ている着物を見る限り、身分高そうね)

 身分差がある限り、話しかけたり名乗ったりするのは身分の高い者からと言うのが暗黙の了解である。それ故、恵理達が黙っていると『姫様』が口を開いた。

「私は、フェリシア。ハオ様の妃です」
「え? 合法ロリ?」
「……十五歳なので、成人しています。それにしても、その言葉……あなたも、ハオ様が連れてきた方と同じ『ハオ様の前世』の同郷者なのですね?」

 ミリアムと同類か、と思わず恵理が口走ってしまうと――フェリシアは言葉でこそ問いかけだが、確信している声音で言った。
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