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9話 2人の結びつき
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「新崎さん、凄い!
流れるような動きが凄くかっこいいし!」
満面の笑みで新崎さんに駆け寄る茜。
「扇で悪魔を祓うって言ったのも頷ける強さだ。
それに最近噂で聞いた扇を持って徘徊している
美少女って新崎さんの事だったんだな」
「そんな噂があったんですね。
ただこれでも一人ではかなわない敵もいますし、
あちこちで怪異に巻き込まれて、
大変だったりするんですけどね」
人を守れる力がある事は強みだけど、それに伴う悩みもあるんだな。
「でも、新崎さんのおかげで助かったよ」
「いえ、まだ安心してはいけません。
まだ「命の鎖」は繋がったままですから」
「悪魔を祓っても、鎖は外せないの?」
茜は不安な表情で新崎さんに問いかける。
「命の鎖は祓うだけでは解決しません。
繋がれた双方で引き剥がさない限りは」
「引き剥がすって言っても、どうすればいいんだ?
俺には引き剥がす力なんてもってないし」
「大丈夫です。やり方としては2人一緒で目を瞑り、
自分に付けられた鎖を引き剥がすイメージを浮かべれば大丈夫ですので」
新崎さんはそこまで言うと、一呼吸置いて満面の笑顔を浮かべる。
「おふたりならできるはずです。
2人は外部からの繋がりなど無くても、心で通じ合っているはずですから」
記憶にある中で、一番の笑顔。
不安な気持ちが一気に吹き飛ぶのを感じた。
「新崎さん、良い事言うじゃないか!」
「ほんとそうだね!
私と貴幸さんは余計な繋がりなんて必要ない。
身も心も一身一体ですからね!」
「おい、茜……。
それ妙な誤解を生む問題発言だぞ……?」
茜にそう言うと、しばらく考えた後、
顔を真っ赤にしてワタワタし始めた。
「今の嘘。嘘だよ、新崎さん!
私達はまだ清らかな関係で!
と言うかまだ付き合ってもいないと言うか!」
「茜、落ち着け……。
まあ、茜との事はとりあえず後にして、
命の鎖を2人で断ち切ろう」
俺の言葉に茜が力強く頷くのを確認すると、
茜と手を繋いで「行くぞ」と言う言葉を合図に2人同時に目を瞑る。
2人目を瞑った後は、俺達に言葉はいらなかった。
繋いだ手でお互いの存在を感じ、
強制的に繋がれた鎖は不要であると、心で念じる。
茜の握る手に少し力が入るのを感じたため、
「大丈夫だ」と言う意味を込めて、優しく握りかえす。
すると頭の中で眩い光が広がり、
新崎さんから「もう大丈夫」と言う言葉がかけられ、俺達は揃って目を開けた。
「これで2人から命の鎖は取り払われた。
なので今後は2人で好きな道を歩んでください」
「ありがとう。
今回の件が解決したのは、新崎さんのおかげだ」
「私からもお礼を言いたいな。
私達を……ううん、学校のみんなを守ってくれてありがとね」
茜は新崎さんの手を取って、笑顔で感謝の言葉を告げる。
「私はこれが使命だから気にしないで」
「そっか。人知れず戦って行くと言う事は大変だと思うけど、
これからも友達として仲良くしてやって欲しいな」
俺の言葉に新崎さんは表情に影を落とす。
「それについては……ごめん。
今回の件に関しては悪魔の影響が広範囲に
及びすぎてて収拾を付けるのが難しいんだ」
そこまで言うと、新崎さんは天を仰ぎ、言葉を続ける。
「だから2人だけでなく、みんなの記憶から
私を抹消しなければならない」
「そんな……せっかく前より深く新崎さんの事を知れて、
学校生活を共に過ごして行こうと思ってたのに」
「そう言う決まりなんだ。許して欲しい」
新崎さんも残念に思ってくれているようで、辛そうな表情をしている。
「……分かった。俺としても残念な事だけど、
新崎さんを必要としてる人は沢山いるはずだし」
「寂しいからって私達が引き止めちゃいけないよね」
「ありがとう。
そんな事を言ってくれたのは2人が初めてだ。
私としても寂しいが、これを糧にまた頑張っていこうと思う」
新崎さんはそう言うと、再び笑顔を取り戻す。
「みんな新崎さんには力を貸してくれるはずだし、
次の行き先でも負けずに自分を貫いてくれよな」
「全くそれ以上言われると、君達の記憶を消すのが
心残りになってしまうじゃないか」
新崎さんは満面の笑みで「バイバイ」と告げるのを最後に
視界が真っ暗になり、意識が薄らいでいく。
「またいつかどこかで」
流れるような動きが凄くかっこいいし!」
満面の笑みで新崎さんに駆け寄る茜。
「扇で悪魔を祓うって言ったのも頷ける強さだ。
それに最近噂で聞いた扇を持って徘徊している
美少女って新崎さんの事だったんだな」
「そんな噂があったんですね。
ただこれでも一人ではかなわない敵もいますし、
あちこちで怪異に巻き込まれて、
大変だったりするんですけどね」
人を守れる力がある事は強みだけど、それに伴う悩みもあるんだな。
「でも、新崎さんのおかげで助かったよ」
「いえ、まだ安心してはいけません。
まだ「命の鎖」は繋がったままですから」
「悪魔を祓っても、鎖は外せないの?」
茜は不安な表情で新崎さんに問いかける。
「命の鎖は祓うだけでは解決しません。
繋がれた双方で引き剥がさない限りは」
「引き剥がすって言っても、どうすればいいんだ?
俺には引き剥がす力なんてもってないし」
「大丈夫です。やり方としては2人一緒で目を瞑り、
自分に付けられた鎖を引き剥がすイメージを浮かべれば大丈夫ですので」
新崎さんはそこまで言うと、一呼吸置いて満面の笑顔を浮かべる。
「おふたりならできるはずです。
2人は外部からの繋がりなど無くても、心で通じ合っているはずですから」
記憶にある中で、一番の笑顔。
不安な気持ちが一気に吹き飛ぶのを感じた。
「新崎さん、良い事言うじゃないか!」
「ほんとそうだね!
私と貴幸さんは余計な繋がりなんて必要ない。
身も心も一身一体ですからね!」
「おい、茜……。
それ妙な誤解を生む問題発言だぞ……?」
茜にそう言うと、しばらく考えた後、
顔を真っ赤にしてワタワタし始めた。
「今の嘘。嘘だよ、新崎さん!
私達はまだ清らかな関係で!
と言うかまだ付き合ってもいないと言うか!」
「茜、落ち着け……。
まあ、茜との事はとりあえず後にして、
命の鎖を2人で断ち切ろう」
俺の言葉に茜が力強く頷くのを確認すると、
茜と手を繋いで「行くぞ」と言う言葉を合図に2人同時に目を瞑る。
2人目を瞑った後は、俺達に言葉はいらなかった。
繋いだ手でお互いの存在を感じ、
強制的に繋がれた鎖は不要であると、心で念じる。
茜の握る手に少し力が入るのを感じたため、
「大丈夫だ」と言う意味を込めて、優しく握りかえす。
すると頭の中で眩い光が広がり、
新崎さんから「もう大丈夫」と言う言葉がかけられ、俺達は揃って目を開けた。
「これで2人から命の鎖は取り払われた。
なので今後は2人で好きな道を歩んでください」
「ありがとう。
今回の件が解決したのは、新崎さんのおかげだ」
「私からもお礼を言いたいな。
私達を……ううん、学校のみんなを守ってくれてありがとね」
茜は新崎さんの手を取って、笑顔で感謝の言葉を告げる。
「私はこれが使命だから気にしないで」
「そっか。人知れず戦って行くと言う事は大変だと思うけど、
これからも友達として仲良くしてやって欲しいな」
俺の言葉に新崎さんは表情に影を落とす。
「それについては……ごめん。
今回の件に関しては悪魔の影響が広範囲に
及びすぎてて収拾を付けるのが難しいんだ」
そこまで言うと、新崎さんは天を仰ぎ、言葉を続ける。
「だから2人だけでなく、みんなの記憶から
私を抹消しなければならない」
「そんな……せっかく前より深く新崎さんの事を知れて、
学校生活を共に過ごして行こうと思ってたのに」
「そう言う決まりなんだ。許して欲しい」
新崎さんも残念に思ってくれているようで、辛そうな表情をしている。
「……分かった。俺としても残念な事だけど、
新崎さんを必要としてる人は沢山いるはずだし」
「寂しいからって私達が引き止めちゃいけないよね」
「ありがとう。
そんな事を言ってくれたのは2人が初めてだ。
私としても寂しいが、これを糧にまた頑張っていこうと思う」
新崎さんはそう言うと、再び笑顔を取り戻す。
「みんな新崎さんには力を貸してくれるはずだし、
次の行き先でも負けずに自分を貫いてくれよな」
「全くそれ以上言われると、君達の記憶を消すのが
心残りになってしまうじゃないか」
新崎さんは満面の笑みで「バイバイ」と告げるのを最後に
視界が真っ暗になり、意識が薄らいでいく。
「またいつかどこかで」
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