112 / 530
第四章 また一緒に。
・
しおりを挟む
「廉くん、風船で遊ぼうか。」
おじいちゃん先生が赤い風船を取りだして膨らます。
風船でトレーニングになるのだろうか・・・。
「廉くん、マットの上に座ったままでいいからね?落としたほうが負け。よーいスタート!!」
「ぁ・・・。」
夢中になって風船を叩いて上にあげる。
「上手上手。」
座ったままだが右へ左へ前へ後ろへ風船は飛ぶのでしんどくなってきた。
「廉くーん、次行くよぉ~」
終わるころには俺はもうクタクタだった。
「疲れちゃったかな?院長が迎えに来るからそこで休んでていいよ~」
そう言って薄い毛布が体にかけられた。
おじいちゃん先生が片づけをしている音を聞きながら目を閉じた。
「廉くん、寝ちゃったかぁ」
「院長、廉くんよく頑張りましたよ」
「どうですか?1週間で何とかなりそうですか?」
「えぇ、疲れたようですけど初日にあれだけ動けたら体力づくりなんてあっという間ですよ。」
「そうですか。どうしようかな。とりあえず院長室に連れていこうかな。」
「車いす使います?」
「あぁ、大丈夫。この子ごはん食べれなかったから体重が軽くて。」
「ほー。そりゃ困りましたな。」
「よいしょ。やっぱり軽いな」
「腰痛めないように気を付けてくださいよ?」
「大丈夫ですよ、今日はありがとうございました。じゃぁ失礼します。」
「はい。」
廉を抱えたままスタスタ歩き、院長室のソファに寝かせた。
毛布を掛けてやると先ほどと変わらずにスヤスヤ寝ている。
「緊張しちゃったかな」
目が覚めたらごはんにしたいので廉のご飯を準備する。
朝保温ができる弁当箱にお粥と卵焼きを入れてきた。
「フルーツゼリー少しだそうかな。」
院長室にある小さな冷蔵庫からフルーツゼリーを取りだす。
少しでもカロリーの摂取量を増やしたい。
おやつにアイスも用意している。
14時になりそろそろ起こさなくてはと直人が声をかけると眠たそうに眼をこすりながら直人を見た。
「ごはんにしようね。」
「・・・・」
「はい。お粥と卵焼き、それにゼリーもどうぞ。」
「・・・・」
ジッと出されたものをみる廉を微笑みながら手を付けるのを待つ直人。
スプーンを握って、お粥を少しすくって口に入れた。
「・・・」
「さ、僕も食べよ。」
百合手作りのお弁当を開けると大好きな甘辛チキンが入っていた。
「百合さんいつもありがとう。」
そう言って手を合わせる直人を不思議そうに見て、卵焼きもつまむ廉。
「廉くん、ゼリーまで頑張ろうね!」
お粥の量は元から少なく、廉が完食で来たと感じられる量にしてある。
卵焼きも2切れだけ。
ゆっくり食べ終えたのを確認してゼリーを出す。
メロンとマスカットの珍しい果肉入りゼリー。
「はい、どうぞ。」
出すと今日はお腹が空いていたのかペロッとゆっくりだが食べた。
「廉くん、今日はいい感じだね!」
「・・・」
「僕を待ってる間リハビリ室で器具使ってもいいし、ここで待っててもいいよ」
「・・・一緒に・・・帰る?」
「うん、今日は百合さんと百々ちゃん女子会なんだって!」
「・・・・」
おじいちゃん先生が赤い風船を取りだして膨らます。
風船でトレーニングになるのだろうか・・・。
「廉くん、マットの上に座ったままでいいからね?落としたほうが負け。よーいスタート!!」
「ぁ・・・。」
夢中になって風船を叩いて上にあげる。
「上手上手。」
座ったままだが右へ左へ前へ後ろへ風船は飛ぶのでしんどくなってきた。
「廉くーん、次行くよぉ~」
終わるころには俺はもうクタクタだった。
「疲れちゃったかな?院長が迎えに来るからそこで休んでていいよ~」
そう言って薄い毛布が体にかけられた。
おじいちゃん先生が片づけをしている音を聞きながら目を閉じた。
「廉くん、寝ちゃったかぁ」
「院長、廉くんよく頑張りましたよ」
「どうですか?1週間で何とかなりそうですか?」
「えぇ、疲れたようですけど初日にあれだけ動けたら体力づくりなんてあっという間ですよ。」
「そうですか。どうしようかな。とりあえず院長室に連れていこうかな。」
「車いす使います?」
「あぁ、大丈夫。この子ごはん食べれなかったから体重が軽くて。」
「ほー。そりゃ困りましたな。」
「よいしょ。やっぱり軽いな」
「腰痛めないように気を付けてくださいよ?」
「大丈夫ですよ、今日はありがとうございました。じゃぁ失礼します。」
「はい。」
廉を抱えたままスタスタ歩き、院長室のソファに寝かせた。
毛布を掛けてやると先ほどと変わらずにスヤスヤ寝ている。
「緊張しちゃったかな」
目が覚めたらごはんにしたいので廉のご飯を準備する。
朝保温ができる弁当箱にお粥と卵焼きを入れてきた。
「フルーツゼリー少しだそうかな。」
院長室にある小さな冷蔵庫からフルーツゼリーを取りだす。
少しでもカロリーの摂取量を増やしたい。
おやつにアイスも用意している。
14時になりそろそろ起こさなくてはと直人が声をかけると眠たそうに眼をこすりながら直人を見た。
「ごはんにしようね。」
「・・・・」
「はい。お粥と卵焼き、それにゼリーもどうぞ。」
「・・・・」
ジッと出されたものをみる廉を微笑みながら手を付けるのを待つ直人。
スプーンを握って、お粥を少しすくって口に入れた。
「・・・」
「さ、僕も食べよ。」
百合手作りのお弁当を開けると大好きな甘辛チキンが入っていた。
「百合さんいつもありがとう。」
そう言って手を合わせる直人を不思議そうに見て、卵焼きもつまむ廉。
「廉くん、ゼリーまで頑張ろうね!」
お粥の量は元から少なく、廉が完食で来たと感じられる量にしてある。
卵焼きも2切れだけ。
ゆっくり食べ終えたのを確認してゼリーを出す。
メロンとマスカットの珍しい果肉入りゼリー。
「はい、どうぞ。」
出すと今日はお腹が空いていたのかペロッとゆっくりだが食べた。
「廉くん、今日はいい感じだね!」
「・・・」
「僕を待ってる間リハビリ室で器具使ってもいいし、ここで待っててもいいよ」
「・・・一緒に・・・帰る?」
「うん、今日は百合さんと百々ちゃん女子会なんだって!」
「・・・・」
11
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
国民的アイドルの元ライバルが、俺の底辺配信をなぜか認知している
逢 舞夏
BL
「高校に行っても、お前には負けないからな!」
「……もう、俺を追いかけるな」
中三の卒業式。幼馴染であり、唯一無二のライバルだった蓮田深月(はすだ みつき)にそう突き放されたあの日から、俺の時間は止まったままだ。
あれから15年。深月は国民的アイドルグループのセンターとして芸能界の頂点に立ち、俺、梅本陸(うめもと りく)は、アパートでコンビニのサラミを齧る、しがない30歳の社畜になった。
誰にも祝われない30歳の誕生日。孤独と酒に酔った勢いで、俺は『おでん』という名の猫耳アバターを被り、VTuberとして配信を始めた。
どうせ誰も来ない。チラ裏の愚痴配信だ。
そう思っていた俺の画面を、見たことのない金額の赤スパ(投げ銭)が埋め尽くした。
『K:¥50,000 誕生日おめでとう。いい声だ、もっと話して』
『K』と名乗る謎の太客。
【執着強めの国民的アイドル】×【酒飲みツンデレおじさんV】
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
僕の主治医さん
鏡野ゆう
ライト文芸
研修医の北川雛子先生が担当することになったのは、救急車で運び込まれた南山裕章さんという若き外務官僚さんでした。研修医さんと救急車で運ばれてきた患者さんとの恋の小話とちょっと不思議なあひるちゃんのお話。
【本編】+【アヒル事件簿】【事件です!】
※小説家になろう、カクヨムでも公開中※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる