嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第五章 ハタチ

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「あれ?寝ちゃってる」
「ほんとだ。でも、顔色もいいしなんかニコって寝てるからいい夢見てるんだろうね」
「もう少し寝かしておく?」
「うん、百々ちゃんと百合さんまだ帰ってないみたいだしね。」
「俺下の売店でラムネあったから買ってくる。」
「じゃぁ、コーヒー牛乳お願いしてもいいかい?」
「うん。」
翔が売店に行くと直人は念のため廉の診察をする。
「うん、大丈夫だな。」
冷えたタオルをついでに新しくして、一人ゆっくり中庭を眺めて翔を待った。
空もいたら相当にぎやかだったな・・・と物思いに更ける。
いつも病院と家の往復でゆっくりする時間は中々取れなかったりもする。
ここ最近は廉の体調のこともあって夜勤したりもしていたし。
百合と結婚した時はどうなるかと思ったが少しずつ廉が心を開いていっていた。
「色々起こりすぎだったな・・・。でも、それも幸せに思えるくらいだ。」
「親父。」
「早いな。」
「うん、廉くん起こそうかな。」
「そうだね。もう大丈夫そうだから起こして良さげかな。」
「ラムネ、冷たい方がいいだろうし。」
「そこなんだね」
「廉くん、ラムネ一緒に飲もう。」
「・・・・。」
「寝ぼけてる?」
クスリと笑うと布団に潜り込んでしまった。
「ごめんごめん、一緒に飲もう。ほら、おいで。」
そう言って布団を剥がして手を引っ張る。
顔は不貞腐れたままだけど、何とか出てきた。
「ほら、ポンってする?自分で。」
「・・・・。」
渡されてやってみるができない。
「貸してごらん。」
直人がラムネを預かり手のひらで部品を押すと簡単に開いた。
ビー玉が落ちてもしばらくそのままにしてあふれないようにしているあたりプロだなと翔は思った。
直人に開けてもらい少しずつラムネを飲む廉を二人が優しく見守っている。
「バームクーヘン食べる?さっきの。」
翔が聞くと首を振る廉。
「親父は?」
「うーん、さっきお饅頭買ったからそっち食べようかな。バームクーヘン乾燥しそうだし。」
「じゃあ、俺も饅頭食べる」
「はいはい。廉くんお饅頭なら食べれるかな?」
「・・・・うん」
「じゃあ、お饅頭食べようね。」
直人が饅頭を取りに席を立つ。
翔が廉に「もう具合悪くない?」と聞くと頷いたので今晩京都タワーいけるなと判断し、時間を考え始めた。
「廉くんはクリームがいいかな?」
「うん・・・」
「翔は?」
「うーん抹茶で。」
「はい、どうぞ。」
お饅頭を食べながらたわいのないメンズトークをする。
「それにしても百合さんたち遅いね。」
「よっぽど楽しいんじゃない?観光」
「主役そっちの気だね」
廉は楽しめてるならそれでいいと思いながらラムネとお饅頭をいただいた。
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