願いを叶える魔法の傷薬~俺の異世界転生に必要なスキルを72時間しか遊べない体験版ゲームで取に行くところです~

ゼルダのりょーご

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 『悪いが、それは叶わぬ願いだ……』


 またも姿なき声がした。俺は、ぶるっと顔を左右に振った。
 肯定できない。幽霊なんか肯定できないよっ。
 俺の夏買いを邪魔するんじゃねえ!


「なんで得体の知れないやつに、そんなこと言われなアカンのやっ!? どあほっ」


 ぶるぶるっと小刻みに顔を、ほっぺを左右に振った。
 そいつは夢であってくれ。こいつは幻であってくれと強く願ってのことだ。
 
 俺の夏買いを邪魔すんじゃねえよっ!

 れ、れ、霊界からのいじめっ子が現れたのか!?
 勝手に話しかけてくんなっ! どあほっ! どあほっ! 男どあほっ!

 必死に振り払おうと、抵抗してみるが。


『今は買い物はできないぞ。そして良く聞くのだ──』

「嫌だ、嫌だ、嫌だぁああああ! 耳の鼓膜破ってでも聞くもんかぁあッ!!!」

 
 こんなに必死に大声を張り上げた経験などない。
 人らしき者に対し、こんなにも。
 両耳に手を当て、一気に塞ぐ。耳は貸さない、譲らない。

 しかし見たくないものが目に入ってくるぅ。まぶたも閉じればいいのか迷う。
 何者かが居るのだ。好きにされたくはない。
 得体の知れないやつに、この身の自由を無条件で明け渡せない。

 こ、これは……。

 いったい何の祟りなの? おじさん助けてぇ──っ!!!
 それとも呪いなのか。皆に呪われた木を讃えたための、呪いなのかよ!?

「イッツァ、アンデッド?」

 呪いの木の精霊じゃないって言った……のか。

「エペクス、レジェンド?」

 BANG! BANG!
 撃ち合い怖いよう。



 うああ。



 今──なんかヤバイ知識か、景色だかが脳内に刷り込まれてきたんだが。
 そして意味不明の発言をしてしまった。
 これは洗脳っていうやつじゃないのか……。

 まじで怖いよう。

 天下無敵のやんちゃ坊主の俺ショーグンの耳に余計なものを入れさせない。
 無抵抗だと思うなよ。木のくせに人を呪うなんて許せない……怖いよう。


「変人なめんなよぉ!
 あんたも水飴舐めろよ、そして甘い夢を見なよ。そして一夜に燃え落ちろよ!」


 口では必死の抵抗をしている。
 内心は見えない恐怖に覆われていた。

 おごってやるから……な、そうしろよ。
 に、二十円ぐらいなら出してあげるから。
 水飴……いや、カタヌキがいいかな。頭の体操できるぞ。
 いやいや、マシュマロ唐揚げ? ぱちぱちドーナツ? チョコまんソーダ?
 は、八十円じゃ足りないかな。どれか一つにしてくれ。


「そ、そうしてください! それで手を打とうよ」


 俺は。
 俺はいま……とてつもない焦りの中で。

 嫌な予感に包まれている。孤独な悲しみに心を揉まれている。
 吹きさらしの風に晒されていて、身体がすっごく冷たいんだ。

 
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