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【リーンハルト:11歳】
第503話 新街散策(3)
「はい、リーンハルト様が言われたように、まとめ売りはみなさんに好評です。この陳列棚も見やすいし、選びやすいと言われます」
このミニフラワーキャンドルの陳列棚も私の案で作成されたものだ。
3個セットになったものを渡されるより、自分で選ぶ方が買う意欲がわくだろう。
私たちの会話が途切れたところで、ラファエルがレーナさんに質問する。
「こちらの棚は3つ買うと1銅貨5鉄貨だが、何が違うのだ」
「こちらはフラワーキャンドルの花と同じ香りがする、アロマキャンドルです」
アロマキャンドルはお1人様3つまでだそうだ。
私もラファエルも上限で両方のキャンドルを購入した。
我が家の従業員はみんな催しに参加しているから、すでに購入しているかもしれないが、消耗品だし、お世話になっている人に渡しても嫌がらないだろうと思うから、みんなに配れる物を購入している。
「店内に新作があるので見ていってください」
レーナさんにさらに勧められて店内へ移動する。
店内の半分は花屋を継続していて、半分は大小のフラワーキャンドルや、おしゃれなガラスのキャンドル入れが棚に並べられている。
視線を左の方に移すと、ドライフラワーが透明なガラスボトルに入って売られているのが目に入った。
私がドライフラワーのボトルを、見ているのに気づいたレーナさんが説明してくれる。
「フラワーキャンドル用のガラス入れが欲しくて、シェリーさんに相談したんです。その際、花もお洒落に長く飾れる物があったらいいねという話になって、作ってもらいました」
「領都のガラス工房のシェリーのこと?」
私が2人に繋がりがあったことに驚いていたら、レーナさんが教えてくれる。
「はい、マリアさんが紹介してくれました」
なるほど、マリアは新街で、温泉の素の製作研究のためにしょっちゅう来ているからな。
顔見知りが増えて、その時に相談でもされたのだろう。
「レーナさん、ボトルにドライフラワーを入れるのは難しくない?」
「はい、最初は苦戦しましたが、ナナリーさんがボトルに入れやすい、つまむ道具を作ってくれたので、できるようになりました」
つまむ物?ピンセットみたいなものを改造したのか?
ナナリーは以前、剣以外作るのは嫌だなんて言っていたのに、オルガやレーナさんのことなど、いつの間にかマリア同様に何でも屋になっていたなんて・・・・変わるもんだな。
「レーナさん、この瓶を逆さにしたら、また変わっていいのでは?」
「逆ですか?」
レーナさんは私の案のイメージがつかないようで首をかしげていた。
私はボトルの栓が、コルクだからコルクを大きくして下にすることで台にできる。
ガラスはドーム型か楕円型なんかよさそうだ。
あと写真立て風も、たしか前世ではあったよな?
だけど写真立てでは通じない。
言葉で話すのは難しいので、レーナさんに紙と羽ペンを借りて絵を描いて説明する。
「なるほど・・・外枠を浅い箱型の木で作って、木箱にドライフラワーを入れて固定し、蓋は透明なガラスということですね」
私の話を聞いたレーナさんは、理解してくれたようで話が続く。
「これは部屋に置ける小物になりますし、ガラス部分が少なくなるから、お値段も安くなります!!」
レーナさんはシェリーさんや、木工工房など皆さんに頼まないとと言いながら、すごく乗り気だった。
ラファエルが壁に近寄って見ているので、私もそばに行く。
前世のクリスマスリーフに似た、でもサイズは半分ぐらいの大きさで葉と赤や黄色の木の実を使い、赤やピンクなどのリボンもついていた。
レーナさんも私と一緒に移動して、そばで説明をしてくれる。
「こちらは生の葉や木の実ですから、1か月ほど持ちますので作ってみました。希望者には別料金で、1日時間をいただければ、リボンに名前を刺繍します」
レーナさん色々考えているな。
たしかにフラワーキャンドルだけなら、お土産店としてはちょっと弱い。
この街のコンセプトを理解して、考え挑戦してくれているようだ。
しかしよく前世に近いことを色々思いついたな。
「レーナさん、これさドライフラワーに適した花だけで作るのも面白いかもしれないよ」
「もしかして、生花で作ってそのまま飾っていれば、ドライフラワーになってしばらく楽しめるということですか?」
レーナさんは私の言いたいことを瞬時に理解したようだ。
「うまくいくかはわからない。もしお土産で難しかったら、この街の軽食店や喫茶店の壁に飾って、定期的に入れ替える前提での売り込みもありかな?」
レーナさんが笑顔になった。
「リーンハルト様、ありがとうございます。お土産で売れないのなら、この街のお店に売り込みなんて、思いつきませんでした!」
レーナさんは、私の案をすべて商品化してみせますとますます意欲的になった。
ラファエルはボトルに入ったドライフラワーを追加購入してお店を出た。
このミニフラワーキャンドルの陳列棚も私の案で作成されたものだ。
3個セットになったものを渡されるより、自分で選ぶ方が買う意欲がわくだろう。
私たちの会話が途切れたところで、ラファエルがレーナさんに質問する。
「こちらの棚は3つ買うと1銅貨5鉄貨だが、何が違うのだ」
「こちらはフラワーキャンドルの花と同じ香りがする、アロマキャンドルです」
アロマキャンドルはお1人様3つまでだそうだ。
私もラファエルも上限で両方のキャンドルを購入した。
我が家の従業員はみんな催しに参加しているから、すでに購入しているかもしれないが、消耗品だし、お世話になっている人に渡しても嫌がらないだろうと思うから、みんなに配れる物を購入している。
「店内に新作があるので見ていってください」
レーナさんにさらに勧められて店内へ移動する。
店内の半分は花屋を継続していて、半分は大小のフラワーキャンドルや、おしゃれなガラスのキャンドル入れが棚に並べられている。
視線を左の方に移すと、ドライフラワーが透明なガラスボトルに入って売られているのが目に入った。
私がドライフラワーのボトルを、見ているのに気づいたレーナさんが説明してくれる。
「フラワーキャンドル用のガラス入れが欲しくて、シェリーさんに相談したんです。その際、花もお洒落に長く飾れる物があったらいいねという話になって、作ってもらいました」
「領都のガラス工房のシェリーのこと?」
私が2人に繋がりがあったことに驚いていたら、レーナさんが教えてくれる。
「はい、マリアさんが紹介してくれました」
なるほど、マリアは新街で、温泉の素の製作研究のためにしょっちゅう来ているからな。
顔見知りが増えて、その時に相談でもされたのだろう。
「レーナさん、ボトルにドライフラワーを入れるのは難しくない?」
「はい、最初は苦戦しましたが、ナナリーさんがボトルに入れやすい、つまむ道具を作ってくれたので、できるようになりました」
つまむ物?ピンセットみたいなものを改造したのか?
ナナリーは以前、剣以外作るのは嫌だなんて言っていたのに、オルガやレーナさんのことなど、いつの間にかマリア同様に何でも屋になっていたなんて・・・・変わるもんだな。
「レーナさん、この瓶を逆さにしたら、また変わっていいのでは?」
「逆ですか?」
レーナさんは私の案のイメージがつかないようで首をかしげていた。
私はボトルの栓が、コルクだからコルクを大きくして下にすることで台にできる。
ガラスはドーム型か楕円型なんかよさそうだ。
あと写真立て風も、たしか前世ではあったよな?
だけど写真立てでは通じない。
言葉で話すのは難しいので、レーナさんに紙と羽ペンを借りて絵を描いて説明する。
「なるほど・・・外枠を浅い箱型の木で作って、木箱にドライフラワーを入れて固定し、蓋は透明なガラスということですね」
私の話を聞いたレーナさんは、理解してくれたようで話が続く。
「これは部屋に置ける小物になりますし、ガラス部分が少なくなるから、お値段も安くなります!!」
レーナさんはシェリーさんや、木工工房など皆さんに頼まないとと言いながら、すごく乗り気だった。
ラファエルが壁に近寄って見ているので、私もそばに行く。
前世のクリスマスリーフに似た、でもサイズは半分ぐらいの大きさで葉と赤や黄色の木の実を使い、赤やピンクなどのリボンもついていた。
レーナさんも私と一緒に移動して、そばで説明をしてくれる。
「こちらは生の葉や木の実ですから、1か月ほど持ちますので作ってみました。希望者には別料金で、1日時間をいただければ、リボンに名前を刺繍します」
レーナさん色々考えているな。
たしかにフラワーキャンドルだけなら、お土産店としてはちょっと弱い。
この街のコンセプトを理解して、考え挑戦してくれているようだ。
しかしよく前世に近いことを色々思いついたな。
「レーナさん、これさドライフラワーに適した花だけで作るのも面白いかもしれないよ」
「もしかして、生花で作ってそのまま飾っていれば、ドライフラワーになってしばらく楽しめるということですか?」
レーナさんは私の言いたいことを瞬時に理解したようだ。
「うまくいくかはわからない。もしお土産で難しかったら、この街の軽食店や喫茶店の壁に飾って、定期的に入れ替える前提での売り込みもありかな?」
レーナさんが笑顔になった。
「リーンハルト様、ありがとうございます。お土産で売れないのなら、この街のお店に売り込みなんて、思いつきませんでした!」
レーナさんは、私の案をすべて商品化してみせますとますます意欲的になった。
ラファエルはボトルに入ったドライフラワーを追加購入してお店を出た。
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