異世界でゆるゆる生活を満喫す

葉月ゆな

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【リーンハルト:9歳】

第222話 立会人を務めます(後編)

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いつもお読みいただき本当にありがとうございます。

次の投稿は1月28日午前の予定です。

よろしくお願いいたします。

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シルヴィア様とエリザ様、ミシェル様とは誰だ。
一人はケヴィン様の姉上のようだが・・・・。

キャロライン様が、シルヴィア様はケヴィン様の姉君、ミシェル様はブライト侯爵の実母、エリザ様はミシェル様の母親らしい。

元凶ってケヴィン様の姉上とブライト侯爵の実母の実家か?

要は、エミリア様はブライアン様にも恨まれているからサウスコートに戻ってはいけないと思ってしまい、領内の立て直しと新事業で使った援助金の返済のため頑張っていたが、ブライト侯爵の実母の実家が利益を出し始めた新事業を奪いダメにしてしまったということですか。

「今となっては言い訳でしかありません。わたくしが弱かったのです。たとえ離縁を言われてもダイアナに会いに来るべきでした。ごめんなさい」とダイアナ様の顔を見て謝っていた。

「正直、あなたのことを母とは呼べません。わたくしを産んだことを後悔しているとずっと思っていましたから。本当は好きな方が別にいて王命で逆らえず結婚して、実家の立て直しを理由に帰らないだけだと思っていました」

「ちがうわ。あなたを産んだ頃が一番幸せだったのよ」と否定している。

「でもサウスコートに一度も戻ってこなかったのは事実です」

「そうね。今そんなことをいっても言い訳でしかないわね」と悲しそうな顔で両手も膝で握りしめた状態で言う。

「エミリア、貴方の事情はわかった。しかも我が家の身内もかかわっているようだから。でもねブライト家とは縁をきっぱりと切りたいの、わかるわよね」

「はい、今までのご恩を台無しにしてしまったことはわかっていますから、離縁は受け入れます」とキャロライン様を見てきっぱりという。

ブライアン様は一瞬目をつぶったが表情を隠していて読めない。


「エミリア、シルヴィア姉上がそなたにまで出鱈目な話をしていたとはすまなかった。姉上には責任をとらす。ところで今後どうするのか」

「ブライト侯爵家は無くなると思います。事業売却だけでは資金の返却をまかないきれません」

事業はエミリア様が采配していたころは収益が出るまでになったが、サウスコートが選んだ人材とエミリア様を追い出した後は業績が悪化の一途をたどり売却してもたいした資金にはならないらしい。

土地を王家に返却して資金を得たら事業売却金と一緒にサウスコートに返金するそうだが、それでもサウスコートからの援助金全額はまかなえないらしい。

だからさっき、多大な損失とエミリア様は言ったのか。
サウスコートはそれ以上の返済は求めないということのようだ。

ブライト侯爵はというと、今回の競売に参加するために来ていた他国の貴族に婿入りすることが決まったらしく、相手は8歳年上の実業家令嬢らしい。

元婚約者とは白紙になり、結婚持参金が期待できる令嬢たちにアタックしていたらしいが、侯爵家の実情を知っているので敬遠されているところを、実業家令嬢の目にとまり、持参金ゼロで婿入りしたらいいと言ってくれたため決めたそうだ。


「お父様、離縁するなら手切れ金をお渡しなさるのよね」

ダイアナ様からの唐突な質問に驚いたようだがブライアン様は
「そのつもりだ。今回ブライト侯爵家からの回収資金の半分を渡したい」

えっ、結構な額になるのでは?

いい妻、いい母親ではなかったかもしれないけれど、サウスコートの援助金を返そうと必死で働いていたみたいだしな。

あとサウスコートの関係者の嫌がらせで複雑になってしまったようにも思うからかな。

「それは・・・・今までご迷惑をお掛けしているのにいただけません」

「あなたのプライドもあるかもしれないけれど、あなたについている使用人たちにことを考えたら受け取りなさいな」とキャロライン様も優しく諭している。

キャロライン様、エミリア様を嫌っているのではなかったのか?

「お父様、エミリア様が采配していた時の事業は評価を伺ってもよいですか」

「あぁ、彼女もあちこちへ頭を下げて立ち上げには苦労していたみたいだが、順調に利益を伸ばしていたよ」

この言葉を聞いたエミリア様が驚いていた。

私も驚いたよ。
エミリア様の行動を誰かに報告させていたのか?


「今度、サウスコートで新事業を立ち上げますが、わたくしは春から学園で采配する者がおりません。サウスコートと共同事業をしませんか。一緒に仕事をしながらお互いを知っていけたらと思います」

この言葉をダイアナ様からかけられたエミリア様は泣き出してしまった。

キャロライン様はエミリア様のそばに行きハンカチを渡す。

「ダイアナから貰ったチャンスですよ。今度こそ間違えないで頂戴」

「はい、皆様が許して下さるのならこのお話を受けたいです」
涙は止まらないようだが、はっきりとした口調でエミリア様は言う。

「私もダイアナの提案に賛成します。私も夫婦、親子関係がダメになる前にブライト侯爵家に介入すればよかったと後悔しています」

「ブライアンも誰からか吹き込まれていたのかしら」
「それは・・・・」

何か吹き込まれていたようですね。


「・・・・今回ここまで家族がバラバラになったのは私の姉が原因だ。ダイアナの提案に賛成だ。姉上にはしっかりと償ってもらう本当に悪かった」とケヴィン様はみんなに頭を下げた。

「エミリア、わたくし名義の領都にある屋敷を貸すわ。あなたについてくる者たちと一緒に住めばいい」

「そこまで甘えるわけには・・・・」

「あなたが手にする資金は事業資金とついてくる者たちへの給金に使いなさい。あと事業に使える人材もサウスコートに移住するなら家を探しましょう。新事業の詳しいことはブライアンとダイアナに聞きなさい」

「はい、ありがとうございます。今度こそ間違えないようにいたします」と頭を下げてブライアン様と出て行った。
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