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【リーンハルト:9歳】
第283話 バンブス村(前編)
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いつもお読みいただきありがとうございます。
次の投稿は明日2月28日午前の予定です。
よろしくお願いいたします。
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昨日、私がオイドの木に成長促進の水魔法で水やりをしている間、ハミルトンとカムエラがペレの小屋の周りを高さ3mほどの土壁で囲う作業をしてくれた。
シナーナ村の塀は木で出来ているが、他所の村と比べてもすぐ壊れそうなくらい貧弱だった。
だからペレを預けているのでシナーナ村を2mほどの土壁で囲いたいと提案したら断られた。
「私たちも藁半紙やお米栽培、ペレの飼育で少しですが余裕が出来ました。冬になればもっと頑丈な塀を作る予定なので大丈夫です」
それでも冬まで手つかずになるのでペレの小屋周辺だけお願いしますと言われたためだった。
心配ではあるが、村長がいうので強くは言わずに引き下がり、ペレの小屋周辺だけになったのだ
ペレの糸を回収してシナーナ村を後にして、南下してバンブス村へ行く。
茶筅をお願いしていた人が住んでいる村だ。
展覧会が終わってから1か月程度で連絡が来た。
小さいものだし見本もないからもっと時間がかかると思っていたので連絡が来た時は驚いた。
出来上がりは楽しみである。
バンブス村につくと、塀が竹で出来ていた。
竹だとすぐに倒れてしまうのではないかと思ったら、村の内側は土壁になっていた。
竹と土壁の2重構造だった。
村の西側は竹林になっているから竹を使った塀にしているようだ。
塀も村によってさまざまだ。
住んでいる土地のものを利用して各村々で工夫しているので勉強になる。
村に着くと村長とディーノさんが待っていた茶筅を頼んだのがディーノさんだ。
挨拶をして村の集会所の会議室に案内される。
ここからはディーノさんだけだ。
「ディーノさん、こんなに早く連絡をくれるとは思わなかったよ。無理していない」
「大丈夫です。農作業をしながらですので無理していません」
私が頼むと無理する人が多いから心配なのだけれど、顔を見る限り、隈ややつれてはいないようなので信じることにしよう。
「ご依頼の品がこちらです」と
茶筅をテーブルに出してきた。
「手に取って見ていい」
「おかしな部分があれば改良しますからどうぞ確認してください」
茶筅の1本1本の細いし外側ふわっとしていて、内側の細い竹もツリーの木みたいに奇麗にまとめているし、穂先も丁寧に内側に曲がっていて高さも均一だ。
私のうる覚えの絵でここまで完成度が高いとは、職人さんでもないのにすごいなディーノさん。
「使ってみてもいいかな?」
「はい、できたら使い方を見せてもらえますか」
「いいよ」
私は机に抹茶の缶とヴァーシュのホットミルクが入ったポットと前世で抹茶を飲むときに使う茶碗に近い陶器のボウルを取り出した。
クリス兄様も興味津々で前のめりになっている。
まずは陶器のボウルに抹茶の粉を入れて、ホットミルクを少しだけ注ぐ。
そして茶筅で軽く抹茶の粉を溶かしてから、さらにミルクを入れ茶筅でシャカシャカすると泡立ってきた。
おぉーすごいぞ、一回で理想通りとは、ディーノさん凄すぎです。
そろそろいいかと器の中で茶筅をくるりと回して器から取り出す。
では、味見をと思ったら横からすっと手が出てきて抹茶ミルクが入った器を取られてしまった。
「クリス兄様、まずは私が味見してからお出ししますよ」
「いや、いい。先に私が味見をしよう」
もうクリス兄様が手に持っているから「どうぞ」と譲る。
ディーノさんも飲みたそうにしているから
「ディーノさん、この器に似たようなものあるかな」
「あります」
「なら何個か持ってきてもらえない?ディーノさんも飲んでみたいでしょ」
「いいのですか」
「飲まないと今後の茶筅の出来あがりの参考にできるよね」
「ありがとうございます。すぐ持ってきます」と部屋を出ていった。
クリス兄様を見るとすでに飲み干していた。
「ハルト、これはいいね。抹茶ミルクがよりまろやかになっているよ」
私も自分用の抹茶ミルクを作って飲む。
「クリス兄様、茶筅で立てた抹茶ミルクの方が美味しいですね」
「あぁ、茶筅?を見た時は何に使うのかと思ったが、味がここまで変わるとはすごいな」と言って茶筅を手に取り色々な角度から見ている。
和やかに話しながら待っていると、ディーノさんともう一人男性が入ってきた。
ディーノさんからこの村で陶器を作っているベイリーさんだと紹介された。
どうやらベイリーさんが作った器を持ってきたみたいだ。
早速、借りて抹茶ミルクを茶筅で泡立て、ディーノさんとベイリーさんにそれぞれ渡す。
「初めて飲みましたが美味しいです。茶筅で泡立てるのと泡立てる前だと味が違うのでしょうか」
そうか、ディーノさんは泡立てる前の抹茶ミルクを飲んだことがないからな。
茶筅を使わずスプーンで混ぜた抹茶ミルクを渡す。
「茶筅で泡立てたものを飲んでなければ、これも美味しいと思ったとはずです。しかし全然違いますね」
「あのー、発言してもいいですか」
次の投稿は明日2月28日午前の予定です。
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昨日、私がオイドの木に成長促進の水魔法で水やりをしている間、ハミルトンとカムエラがペレの小屋の周りを高さ3mほどの土壁で囲う作業をしてくれた。
シナーナ村の塀は木で出来ているが、他所の村と比べてもすぐ壊れそうなくらい貧弱だった。
だからペレを預けているのでシナーナ村を2mほどの土壁で囲いたいと提案したら断られた。
「私たちも藁半紙やお米栽培、ペレの飼育で少しですが余裕が出来ました。冬になればもっと頑丈な塀を作る予定なので大丈夫です」
それでも冬まで手つかずになるのでペレの小屋周辺だけお願いしますと言われたためだった。
心配ではあるが、村長がいうので強くは言わずに引き下がり、ペレの小屋周辺だけになったのだ
ペレの糸を回収してシナーナ村を後にして、南下してバンブス村へ行く。
茶筅をお願いしていた人が住んでいる村だ。
展覧会が終わってから1か月程度で連絡が来た。
小さいものだし見本もないからもっと時間がかかると思っていたので連絡が来た時は驚いた。
出来上がりは楽しみである。
バンブス村につくと、塀が竹で出来ていた。
竹だとすぐに倒れてしまうのではないかと思ったら、村の内側は土壁になっていた。
竹と土壁の2重構造だった。
村の西側は竹林になっているから竹を使った塀にしているようだ。
塀も村によってさまざまだ。
住んでいる土地のものを利用して各村々で工夫しているので勉強になる。
村に着くと村長とディーノさんが待っていた茶筅を頼んだのがディーノさんだ。
挨拶をして村の集会所の会議室に案内される。
ここからはディーノさんだけだ。
「ディーノさん、こんなに早く連絡をくれるとは思わなかったよ。無理していない」
「大丈夫です。農作業をしながらですので無理していません」
私が頼むと無理する人が多いから心配なのだけれど、顔を見る限り、隈ややつれてはいないようなので信じることにしよう。
「ご依頼の品がこちらです」と
茶筅をテーブルに出してきた。
「手に取って見ていい」
「おかしな部分があれば改良しますからどうぞ確認してください」
茶筅の1本1本の細いし外側ふわっとしていて、内側の細い竹もツリーの木みたいに奇麗にまとめているし、穂先も丁寧に内側に曲がっていて高さも均一だ。
私のうる覚えの絵でここまで完成度が高いとは、職人さんでもないのにすごいなディーノさん。
「使ってみてもいいかな?」
「はい、できたら使い方を見せてもらえますか」
「いいよ」
私は机に抹茶の缶とヴァーシュのホットミルクが入ったポットと前世で抹茶を飲むときに使う茶碗に近い陶器のボウルを取り出した。
クリス兄様も興味津々で前のめりになっている。
まずは陶器のボウルに抹茶の粉を入れて、ホットミルクを少しだけ注ぐ。
そして茶筅で軽く抹茶の粉を溶かしてから、さらにミルクを入れ茶筅でシャカシャカすると泡立ってきた。
おぉーすごいぞ、一回で理想通りとは、ディーノさん凄すぎです。
そろそろいいかと器の中で茶筅をくるりと回して器から取り出す。
では、味見をと思ったら横からすっと手が出てきて抹茶ミルクが入った器を取られてしまった。
「クリス兄様、まずは私が味見してからお出ししますよ」
「いや、いい。先に私が味見をしよう」
もうクリス兄様が手に持っているから「どうぞ」と譲る。
ディーノさんも飲みたそうにしているから
「ディーノさん、この器に似たようなものあるかな」
「あります」
「なら何個か持ってきてもらえない?ディーノさんも飲んでみたいでしょ」
「いいのですか」
「飲まないと今後の茶筅の出来あがりの参考にできるよね」
「ありがとうございます。すぐ持ってきます」と部屋を出ていった。
クリス兄様を見るとすでに飲み干していた。
「ハルト、これはいいね。抹茶ミルクがよりまろやかになっているよ」
私も自分用の抹茶ミルクを作って飲む。
「クリス兄様、茶筅で立てた抹茶ミルクの方が美味しいですね」
「あぁ、茶筅?を見た時は何に使うのかと思ったが、味がここまで変わるとはすごいな」と言って茶筅を手に取り色々な角度から見ている。
和やかに話しながら待っていると、ディーノさんともう一人男性が入ってきた。
ディーノさんからこの村で陶器を作っているベイリーさんだと紹介された。
どうやらベイリーさんが作った器を持ってきたみたいだ。
早速、借りて抹茶ミルクを茶筅で泡立て、ディーノさんとベイリーさんにそれぞれ渡す。
「初めて飲みましたが美味しいです。茶筅で泡立てるのと泡立てる前だと味が違うのでしょうか」
そうか、ディーノさんは泡立てる前の抹茶ミルクを飲んだことがないからな。
茶筅を使わずスプーンで混ぜた抹茶ミルクを渡す。
「茶筅で泡立てたものを飲んでなければ、これも美味しいと思ったとはずです。しかし全然違いますね」
「あのー、発言してもいいですか」
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