異世界でゆるゆる生活を満喫す

葉月ゆな

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【リーンハルト:9歳】

第287話 アインス町(前編)

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いつもお読みいただきありがとうございます。

次の投稿は明日3月2日午前の予定です。

よろしくお願いいたします。

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今度はアインス町に行く。

領都にも近くココットの養鶏が盛んな町だ。

最近は繁殖もお願いしているがまだ成功したという話は聞いていない。

何がいけないのだろうか?

状況も確認しておきたい。


ここは食堂部門1位のココット揚げとじゃが焼きと2位のココットのチーズ焼き(ココットをチーズで挟んでパン粉をまぶして焼いたもの)とチーズとクルミパンと露店の部の6位と8位の人がいる。

一気に料理を回収できそうだ。

本当は最後に来ようと思っていたけれど、帰りに新街に行くことになったから予定変更になった。

料理が出来上がっていてほしい。


食堂部門2位は家族で食堂をしていたはずなので、14時の今なら行っても大丈夫だろうと先に行くことにした。

お店に行くと行列になっていたため、そのまま通り過ぎた。


「クリス兄様、どういうことでしょうか」

「たぶん展覧会の評判で賑わっているのではないか」

「しかし展覧会から1か月以上たっていますよ」

「この状況だと料理は出来ていないかもな」

「そうですね。先に露店で入賞した食堂に行ってみましょう」

どちらも同じ状況だった。


「商業ギルドに話を聞きにいくか」

「そうですね。状況を聞いた方がよさそうです」

商業ギルドの支部長に話を聞くと展覧会の入賞からずっと行列状態らしい。

「でも、入賞料理は食べられないよね」

「そうなのですが、そのことで苦情をいう人もいるみたいで店の者も困っているようです」

「食堂の近所の店からの苦情はないのか」

「実はそちらも困っていまして、最初はちょっとの間だけだろうと近所の方も我慢していたようですが1か月以上たっても続いていますのでさすがに・・・・」

これは困ったな。


「他の町でも同じようなことが起こっている話はあるのか」

「店を構えているところは同じようです」

領都かエミニーラか町で食堂を営んでいるからか。

「並んでいるのは領民なのか」

「いえ、他所から来た商人か依頼を受けた領民みたいです」

常連さんはあの行列だと行けないだろう。


「持ち帰りはできないだろう」

「実は持ち帰って家族に食べさせたいとかいろいろ理由を言って何人前も頼もうとするらしいです」

ただ、断っていても苦情が増えて時間を取られるだけなので3人前までは持ち帰りを認めたらしい。

3人前というのは商業ギルドで決められたと断り文句にするために、入賞した店の共通にしたそうだ。

「たりない者は毎日並んでいるということか」

あぁ、そういうことですか。

クリス兄様の言葉で理解した。

今の状況だと入賞料理が食べたいと苦情を言う人も多そうだ。


でも入賞料理ではないのに並ぶのか?

入賞料理は領主様が販売を認めていないから手に入らなかったが、入賞した店の他の料理は持ち帰ることができたと商人は依頼主に言い訳するために並んでいるのだろうとのこと。

諦めて帰ればいいのに。

最近、3食堂とも夜は閉めていて夕方には話を聞けると教えてくれた。


食堂をやっていない食堂部門1位の人はどうなのかと聞いたら、入賞料理をこっそり作って欲しいや新しいレシピを考えて売ってくれと依頼に来る人が絶えなくて、中には結構な金額を提示する人もいるとのこと。

今のところすべて断っているけれど辟易しているそうだ。

食堂をしている人たちには、商業ギルドから夕方商業ギルドに来るように話してくれるので、それまでは宿で休むことにした。



「毎日、大変なことになっているようで申し訳ない」

クリス兄様が店主3人に詫びをいれた。

3店主は慌てて「領主様たちのせいではないです」

「しかし、このままでは近所との関係も悪くなるだろう」

3店主は顔を見合わせてから1人が

「実はそのことでお願いがありまして、我々3店舗は新街へ家族ともども移転させてもらえないか、お願いしようと思っていました」

最初は子供を独立させて新街へ行かせる話にどこもなっていたのだが、お宅ばかり儲かっていいねみたいなことを頻繁に言われるようになって、周囲の店との関係が悪化してきているらしい。

それにここに居ても新作料理は出せないから断り続けるのもキツく、早めに引っ越ししたいとも言われる。

「そうなると収入が無くなるぞ」

店主たちは店を売ればしばらくは生活できるだろうという。


それはまずい、新街だってすぐに旅行者がやってくるとは限らない。

「その心配はないと思います」と商業ギルドの職員が断言する。

理由を聞いたら、新街の温泉に浸かった人たちが周囲に自慢していること。

領主様がとても美味しい料理を開発していて自分たちでも買える料金で提供するだろうと噂になっていること。

予選会と展覧会に行ったことで安全に旅行できることが領民もわかり、お金を貯めて新街に遊びに行きたいと話しているそうだ。


「待って、確かに開発しているけれど、なぜ知っているの?」

「他領の者が食べて美味しかったという話を聞いています」


他領から来た商人たちが食べた人たちから、食堂か宿で聞いた話が広まっているのではないかと言う。

ラファエルやディアンヌの所だろうか?

ノーストレイド家もだろうか?

領主と相談するからもうしばらく返事は待って欲しいと伝え、今回は料理の提供はいいと話したら、ほっとした顔をされた。

この忙しさだと材料集めも大変だし、疲れもたまっているだろう。

父上に手紙を送って、領都にいる入賞者たちの状況確認をダミアンたちにしてもらわないといけない。
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