異世界でゆるゆる生活を満喫す

葉月ゆな

文字の大きさ
263 / 466
【リーンハルト:10歳】

第333話 緊急連絡

しおりを挟む
「それでも休みは1週間だから、あと3日?2日?あったよね」

「「ないです」」


今度はダミアンたちが王都にいることを知ったセントアーサー学園に呼ばれたそうだ。

学園から入社1年目で展覧会の采配を大抜擢され成功に収めた先輩に話を聞こうという会を開催するから話してほしいと依頼され、1日だけならとダミアンが行ったそうだ。

だけど結局2日になったらしい。


「1日で終わらなかったの?」

1日目は3年生だけで、後から1、2年生も聞きたいと嘆願があったこと。

ロゼッタが参加していなかったからロゼッタからも話を聞きたいと請われて次の日も学園に行くことになったらしい。


「最終日は?」

「「寝ていました」」

精神的に疲れ果てて部屋でダウンしていたそうだ。


クリス兄様から2日ほど実家に戻ったらと言ってくれたらしいけれど、呼び出しが怖くて帰ってきたみたいだ。

「王都に温泉があれば、疲労回復できたと思うのです」

「温泉とお菓子が恋しかったです」

「お菓子?」

領都の屋敷でも食べられるよね。


「どら焼き、大判焼き、あんパンは食べられません」

疲れた時は甘いもの。

ロゼッタは餡子のお菓子が食べたかったのね。

「わかった。頑張った2人が食べたい料理を教えて。料理長に頼むからさ」

「カレーライスを」「大判焼き3種類全部」


仕事は溜まっているから、温泉と料理とお菓子で疲れを癒して頑張ってくれたまえ。




ベイルさんからココットが砦に出没しだして砦に体当たりしてくる。

このままでは砦の一部が壊れてしまうかもしれないと緊急連絡が入った。

ヴァーシュの砦にココットが来る?

急にどうして?

急いでヴァーシュの砦に駆けつける。


「ここがヴァーシュの砦ですか」

スライムを連れたジョルジュが言う。

「ヴァーシュを紹介するよ。と言っても屋敷で会っているか」

「会ってはいますが正式に挨拶はしていないのでしたいです」


ベイルさんが門で待っていてすぐに砦の樹海側の問題の壁に案内してくれた。

強固な土壁の一部にヒビが入っていた。

すぐにハミルトンに壁の修復をお願いする。


「ここってココットの雛の小屋がある塀だよね」

「そうです。いつもここにココットが体当たりするのです」

毎日数回体当たりして壁が壊れないと解ると諦めるらしいが、翌日また繰り返されるらしい。


「今日はもう体当たりしたあと?」

「1回目は終わりました」

「1回目?」

最初は1匹だけだったらしいが、昨日から数匹来だしたそうだ。


「何が原因?」

「ドドリンの実だと思います」ベイルさんは申し訳なさそうに言う。

「砦の外に植えたのが原因?」

「はっきりとは言えないですが、ドドリンの実を食べているので」


ドドリンの木を植えてあるところへ行くと卵が転がっていた。

「あれ?卵があるよ」

「本当ですね。昨日まではなかったので今日来たココットが産んだのだと思います」

全部で卵が5つあった、これはベイルさんたち一家にあげよう。


ココットが来ないと壁に体当たりする原因解明ができない。

一旦砦に入ってココットを待つか。


砦の中に入りジョルジュをヴァーシュたちに紹介して回る。

それが終わったらココットの雛を見に行く。

「へぇー、しばらく見ないうちに成長したね」

ヴァーシュの砦に来た頃は、片手の掌に乗る大きさだったが、今は両掌で持つぐらいの大きさだ。


「そろそろ、隣の広い場所に移動させようかと思っています」

「そうだね。動き回るようになったのなら、広い場所のほうがいいだろう」

話していると、壁にドーンと体当たりする音がした。

結構響くな、これを毎回聞いていたら、ベイルさんの家族は怖いだろう。


小屋から出てココットがドーンと壁に体当たりしている音がする内側の壁に近づくと、またドーンと体当たりした音がする。

しかしココットは何がしたいのか。

体当たりしたら、ココットも痛いだろうに・・・・。


ドドリンの木の実なら砦の外のほうがたくさん実っているのにと、木を見上げたらバレーボールの大きさの実がなっていた。

もしかしてこれが食べたいとか?


マイヤーにバレーボールの大きさの実を2個ほど取ってもらって、外に出てココットに近づく。

ココットは我々が来たことに気づいたようだが、無視してまた壁に体当たりをする。

そして跳ね返されて立ち上がった時に私たちの方を見たと思ったら、急に私たちに向かってくる。


「リーンハルト様を目がけていませんか」

私は持っているバレーボールの大きさの実をココットめがけて投げると、ココットを超えて砦の塀にぶつかって割れた。

ココットは方向転換してバレーボールの大きさの実を追いかけて、割れた実を美味しそうに食べだした。


「原因はこれかぁー」

マイヤーが持っているもう一つのバレーボールの大きさの実を見る。

仕方ない、こうなったらこの実を砦の外にも植えよう。


ココットは食べて満足したのか、私たちのところへは来ずに樹海に帰って行った。

ココットが食べたバレーボールぐらいの大きさの実の残骸から種を取り出し、マイヤーが持っているものからも種を取り出してヴァーシュ側の壁に植えて

「大きくなーれ」と私の水魔法で水を撒く。


「これの名前を言わないのですか?」

「ジョルジュ、誰も知らないから」

「加護の図書館で調べたらよかったのでは?」

「調べ物をする時間がなくてね」

こんな時、スマホで写真撮ると撮った物の名前教えてくれるようなものが、この世界にもあったら楽なのだけれどなぁー。
しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

救世の結界師マールちゃん~無能だと廃棄されましたが、敵国で傭兵のおっさん達に餌付けされてるので、今さら必要と言われても戻りません~

ぽんぽこ@3/28新作発売!!
ファンタジー
「ウチの子、可愛いうえに最強すぎるんだが――!?」 魔の森の隣、辺境伯家。 そこで八歳のメイド・マールは、食事も与えられず“要らない人間”として扱われていた。 ――そしてある日ついに、毒と魔獣の禁忌領域《魔の森》へ捨てられてしまう。 「ここ……どこ?」 現れた魔獣に襲われかけたその瞬間。 救いに現れたのは――敵国の”イケオジ”傭兵隊だった。 「ほら、食え」 「……いいの?」 焚き火のそばで差し出された“温かいお粥”は、マールに初めての「安心」と「ごはん」を教えてくれた。 行き場を失った幼女は、強面のおじさん傭兵たちに餌付けされ、守られ、少しずつ笑えるようになる―― そんなシナリオだったはずなのに。 旅の途中、マールは無意識に結界を張り、猛毒の果実を「安全な食べ物」に変えてしまう。 「これもおいしいよ、おじさん!食べて食べて!」 「ウチの子は天才か!?」 ただ食べたいだけ。 だけどその力は、国境も常識もくつがえす。 これは、捨てられた欠食幼女が、敵国でお腹いっぱい幸せになりながら、秘められた力で世界を巻き込んでいく物語。 ※若干の百合風味を含みます。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

転生皇女セラフィナ

秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。 目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。 赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。 皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。 前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。 しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。 一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。 「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」 そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。 言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。 それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。 転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。 ※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。