331 / 505
【リーンハルト:10歳】
第400話 帰ろう
いつもお読みいただきありがとうございます。
今回で400話になりました。
皆様からのお気に入り登録、いいね!に励まされて続けてこられました。
本当にありがとうございます。
誤字脱字、話が合わないなどツッコミどころ満載だとは思いますが、毎日の投稿を優先させたいため訂正が間に合っておりません。ご容赦ください。
これからも引き続きよろしくお願いいたします。
.。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○
「伯父様、本当の話なのですか?」
「あぁ、どうやら離婚した夫人が、結婚前から恋人で婚約間近だったのに引き裂かれたと、社交界に流していた噂を知ったらしい。それを応援していたのが、王族だと解ったからみたいだ」
離婚した元グランデ公爵夫人の話を信じたか、利用したか解らないが、側妃が何かしていたということだろうか。
「グランデ公爵を王族派に戻すため、そして皇太子殿下が病気のいま、強力な後見人が欲しい第2王子派は、フローリアをどうしても帝国に連れて帰りたいということですか」
ラファエルも私と同じ意見のようだ。
「なぜ、昨日はその話を我々に伝えなかったのでしょうか」
私は公爵閣下に質問した。
「話すかどうか迷ったのだ。フローリアに責任を感じて貰いたくなかったと思ったのもある」
これ以上フローリアに傷ついて欲しくなかったと公爵閣下が言った。
「でも父上は、リーンハルトとの接点を持ちたいからだと言いましたよね。リーンハルトと婚約間近のフローリアを奪えば、リーンハルトと帝国との関係性は悪くなるのでは?」
ラファエルの問いに、公爵閣下はフローリアと第2王子の婚約話までは掴めていなかったらしい。
だからフローリアにグランデ公爵に王族派に戻るように説得のお願いと、ウエストランドとも親しくなりたかったのではないかと思ったそうだ。
「フローリア、第2王子は側妃の言いなりなのかい?それとも自分の意見を通す人?」
私がフローリアに尋ねると、話したことがないし、あまり話題にはのぼらない人だと言う。
第2王子の姉である王女が、わがままで周りを巻き込んで騒ぎを起こす人だったらしく、第2王子の存在感は薄かったそうだ。
ただ側妃は皇太子殿下の寵愛をいいことに、皇太子妃殿下に張り合おうとして、自分の派閥を作ることに一生懸命な人だったらしい。
「上位貴族の奥方は、相手にしていなかったわ。ほとんど皇太子妃殿下側よ」
上位貴族だと、皇太子の側近の奥方が、しぶしぶ側にいるぐらいかしら。
フローリアの言葉で、さらに私は質問していく。
「でもフローリアの義母は側妃と仲が良かったのだろう」
「それは、義母は上位貴族の奥方様たちに、相手にして貰えなかったからよ」
「元伯爵夫人だったのだよね」
「そうよ。でもお茶会とかで上位貴族の奥方様たちに、側妃と義母には気をつけなさいと、わたくし言われていたの」
結局この日も具体的な解決策はでなかった。
ただ公爵閣下と公爵夫人は、もっと帝国側の情報を集めると言ってくれた。
皇太子殿下の結婚式までに、また解決策を話し合おうと言うことでクロンデール公爵一家は帰って行った。
クロンデール公爵一家を見送った私たちは居間に移動すると、お祖母様、ジェラ兄様、アトレたちが待っていた。
「その顔だと解決策はみつからなかったのかしら」
お祖母様が私たちに聞いてきた。
「はい、ちょっと話が複雑すぎて、今日知った情報もあり、難しいです」
「リーンハルト、ごめんなさい。隠していたわけではないのよ。ただあの話と結果的には同じだと思ったから」
フローリアの言葉にお祖母様たちが怪訝な顔をするので、フローリアは公爵一家に話したこと、公爵から聞いた実家の話をした。
「まだ時間はあるわ。ウエストランドに戻って皆で知恵を出し合いましょう」
お祖母様とジェラ兄様が居間から出ていき、私とフローリア、アトレ、ルーカス、ミニョンだけになった。
「リーンハルト、ごめんなさい。君恋の小説の話は本当のことだし、現実も同じ方向へ進んでいたから・・・・」
「いいよ、フローリアも私と初対面のときに、帝国の内情を詳しく話せないのも解る」
「ありがとう」
フローリアは私の言葉に少しほっとした表情を見せる。
フローリアが知っている小説と現実は違う点はあるけれど、小説内容に沿った展開になっていたそうだ。
まぁ、フローリアの言葉より、義妹の言葉が支持される時点で、フローリアが自分が詰んでいると思ってもおかしくない。
フローリアが早くこの状況から脱したいと思い詰めていたのも理解できるからな。
「リーンハルト、わたくしの方もびっくりしたわ。ギルバート殿下と知り合いなんて」
「よく手紙がギルバート殿下だと解ったね」
「ラファエルがギルバート殿下と話したことを言っていたでしょう」
「そうだったね。向こうが一方的に話してきただけで、知り合いというほどでもないよ。ただアトレとルーカスが、ギルバート殿下に圧をかけて脅していたとを後で知ったぐらいで」
「えぇー、アトレとルーカス、そんなことを殿下にしたの?」
フローリアはアトレとルーカスの方を見た。
アトレはなんでもない風を装っているが、どことなく自慢げに見える。
ルーカスは胸を張ってドヤ顔だ。
ミニョンはフローリアの隣に座っていたのに、フローリアの膝の上に登って、フローリアの服の袖を引っ張って何か訴えているようだ。
『フローリアのことは自分が護るって』
アトレが通訳してくれた。
ミニョンの言葉をフローリアに伝えたら、フローリアはミニョンを抱きしめて言う。
「ミニョンありがとう、心強いわ」
「フローリア、今から悩んでも仕方ないよ。ウエストランドへ帰ろう」
「リーンハルト、そうね。ウエストランドほど安全なところはないもの」
フローリアは嬉しそうな笑顔だった。
今回で400話になりました。
皆様からのお気に入り登録、いいね!に励まされて続けてこられました。
本当にありがとうございます。
誤字脱字、話が合わないなどツッコミどころ満載だとは思いますが、毎日の投稿を優先させたいため訂正が間に合っておりません。ご容赦ください。
これからも引き続きよろしくお願いいたします。
.。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○ .。o○
「伯父様、本当の話なのですか?」
「あぁ、どうやら離婚した夫人が、結婚前から恋人で婚約間近だったのに引き裂かれたと、社交界に流していた噂を知ったらしい。それを応援していたのが、王族だと解ったからみたいだ」
離婚した元グランデ公爵夫人の話を信じたか、利用したか解らないが、側妃が何かしていたということだろうか。
「グランデ公爵を王族派に戻すため、そして皇太子殿下が病気のいま、強力な後見人が欲しい第2王子派は、フローリアをどうしても帝国に連れて帰りたいということですか」
ラファエルも私と同じ意見のようだ。
「なぜ、昨日はその話を我々に伝えなかったのでしょうか」
私は公爵閣下に質問した。
「話すかどうか迷ったのだ。フローリアに責任を感じて貰いたくなかったと思ったのもある」
これ以上フローリアに傷ついて欲しくなかったと公爵閣下が言った。
「でも父上は、リーンハルトとの接点を持ちたいからだと言いましたよね。リーンハルトと婚約間近のフローリアを奪えば、リーンハルトと帝国との関係性は悪くなるのでは?」
ラファエルの問いに、公爵閣下はフローリアと第2王子の婚約話までは掴めていなかったらしい。
だからフローリアにグランデ公爵に王族派に戻るように説得のお願いと、ウエストランドとも親しくなりたかったのではないかと思ったそうだ。
「フローリア、第2王子は側妃の言いなりなのかい?それとも自分の意見を通す人?」
私がフローリアに尋ねると、話したことがないし、あまり話題にはのぼらない人だと言う。
第2王子の姉である王女が、わがままで周りを巻き込んで騒ぎを起こす人だったらしく、第2王子の存在感は薄かったそうだ。
ただ側妃は皇太子殿下の寵愛をいいことに、皇太子妃殿下に張り合おうとして、自分の派閥を作ることに一生懸命な人だったらしい。
「上位貴族の奥方は、相手にしていなかったわ。ほとんど皇太子妃殿下側よ」
上位貴族だと、皇太子の側近の奥方が、しぶしぶ側にいるぐらいかしら。
フローリアの言葉で、さらに私は質問していく。
「でもフローリアの義母は側妃と仲が良かったのだろう」
「それは、義母は上位貴族の奥方様たちに、相手にして貰えなかったからよ」
「元伯爵夫人だったのだよね」
「そうよ。でもお茶会とかで上位貴族の奥方様たちに、側妃と義母には気をつけなさいと、わたくし言われていたの」
結局この日も具体的な解決策はでなかった。
ただ公爵閣下と公爵夫人は、もっと帝国側の情報を集めると言ってくれた。
皇太子殿下の結婚式までに、また解決策を話し合おうと言うことでクロンデール公爵一家は帰って行った。
クロンデール公爵一家を見送った私たちは居間に移動すると、お祖母様、ジェラ兄様、アトレたちが待っていた。
「その顔だと解決策はみつからなかったのかしら」
お祖母様が私たちに聞いてきた。
「はい、ちょっと話が複雑すぎて、今日知った情報もあり、難しいです」
「リーンハルト、ごめんなさい。隠していたわけではないのよ。ただあの話と結果的には同じだと思ったから」
フローリアの言葉にお祖母様たちが怪訝な顔をするので、フローリアは公爵一家に話したこと、公爵から聞いた実家の話をした。
「まだ時間はあるわ。ウエストランドに戻って皆で知恵を出し合いましょう」
お祖母様とジェラ兄様が居間から出ていき、私とフローリア、アトレ、ルーカス、ミニョンだけになった。
「リーンハルト、ごめんなさい。君恋の小説の話は本当のことだし、現実も同じ方向へ進んでいたから・・・・」
「いいよ、フローリアも私と初対面のときに、帝国の内情を詳しく話せないのも解る」
「ありがとう」
フローリアは私の言葉に少しほっとした表情を見せる。
フローリアが知っている小説と現実は違う点はあるけれど、小説内容に沿った展開になっていたそうだ。
まぁ、フローリアの言葉より、義妹の言葉が支持される時点で、フローリアが自分が詰んでいると思ってもおかしくない。
フローリアが早くこの状況から脱したいと思い詰めていたのも理解できるからな。
「リーンハルト、わたくしの方もびっくりしたわ。ギルバート殿下と知り合いなんて」
「よく手紙がギルバート殿下だと解ったね」
「ラファエルがギルバート殿下と話したことを言っていたでしょう」
「そうだったね。向こうが一方的に話してきただけで、知り合いというほどでもないよ。ただアトレとルーカスが、ギルバート殿下に圧をかけて脅していたとを後で知ったぐらいで」
「えぇー、アトレとルーカス、そんなことを殿下にしたの?」
フローリアはアトレとルーカスの方を見た。
アトレはなんでもない風を装っているが、どことなく自慢げに見える。
ルーカスは胸を張ってドヤ顔だ。
ミニョンはフローリアの隣に座っていたのに、フローリアの膝の上に登って、フローリアの服の袖を引っ張って何か訴えているようだ。
『フローリアのことは自分が護るって』
アトレが通訳してくれた。
ミニョンの言葉をフローリアに伝えたら、フローリアはミニョンを抱きしめて言う。
「ミニョンありがとう、心強いわ」
「フローリア、今から悩んでも仕方ないよ。ウエストランドへ帰ろう」
「リーンハルト、そうね。ウエストランドほど安全なところはないもの」
フローリアは嬉しそうな笑顔だった。
あなたにおすすめの小説
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
「お前を愛する事はない」を信じたので
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」
お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
【完結】草食系貴族
シマセイ
ファンタジー
農業大学を卒業し、実家の農家を継いだ青年・誠也。
作業中の事故で命を落とした彼が目を覚ますと、剣と魔法が支配する異世界の公爵家次男・ルークとして転生していた。
名門貴族として将来を約束されていたルークだったが、5歳の儀式で授かったのは、戦闘とは無縁の未知なるスキル【品種改良】
「ゴミスキル」と蔑まれ、家族からも見放されてどん底の生活に送られた彼は、前世で培った農業知識とこのスキルを武器に、ただの雑草を伝説級のアイテムへと変貌させていく。
これは、追放された「草食系」の少年が、植物の力で世界の常識を塗り替えていく下克上ファンタジー。
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。