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【リーンハルト:11歳】
第460話 ヘットハンティング、再び(後編)
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声を掛けて私が座っている場所までやってきたのは、40代ぐらいの女性で、髪もきっちりとまとめ、有能ですって一目でわかる人だった。
ここは行政局で周囲には他の人たちもいる場所だった。
周りを見るとみんなこちらを見ていたが、私が見たことで顔を背け仕事をし始めていた。
今日は話を聞いて後日、勧誘しようと思っていたのにやってしまったよ。
「たしかにそうでしたね。あまりにも我が領の新街のコンセプトを理解してくれる方だと思ったので、つい勧誘をしてしまいました」
「副局長、申し訳ありません。ですが、私のことを全然変な目で見ないで、しかも私にとっては理想の職場になりそうなところです」
副局長?もしかしてグエンドリーさんの理解者のひとりかも。
心配して声を掛けてくれたのかな?
「ここで話すことではなかったね。グエンドリーさんまた日を改めて、時間を取ってくれるかな?」
「はい、ぜひお願いいたします」
「副局長、騒ぎになってしまい、申し訳なかった。私はこれで失礼するよ」
2日後、仕事が休みだというグエンドリーさんと屋敷で会うことになったが、私の目の前にいるのはなぜか3人。
副局長とグエンドリーさん、そして知らない20代前後と思われる女性だ。
「みなさんでいらしたのは?」
「グエンドリーが騙されているとは思いたくないのですが、彼の趣味を馬鹿にする輩も多く、心配でついて来てしまいました」
私の疑問に副局長ともうひとりの女性が頭を下げる。
「そしてこちらの女性は?」
「私は商業局にいるアメリアと言います。私もレイド伯爵の下で展覧会の開催の仕事をしていました。私はグエンドリーさんがウエストランドのご子息に引き抜かれたと聞いて、私自身を売り込みに来ました」
「なぜ、王城の政務官が辺境に?」
「ウエストランドは様々な新商品を次々と作り出し、会って話を聞いたウエストランド政務官は、私と同年代なのに重要な仕事を任され、生き生きとした姿を見て衝撃を受けました。しかも男女の年齢に関係なく能力重視です」
アメリアさんは今の仕事に不満なんだな。
ダヴィト伯父上が選んだということは有能なのだろう。
採用するかは別にして、雇用条件などを聞いてもらうぐらいはかまわないか。
先に新街のコンセプト、領民の観光地、何度も来たくなる街を目指し、街並みをカラフルに、美味しい料理にお菓子、温泉、アトレたちをあちこち街に飾ることなど説明する。
するとグエンドリーさんと同じように副局長の顔がほころんでいたのがわかった。
もしかして副局長もグエンドリーさんと同じ可愛い物好きか?
私はジョルジュにお土産グッズとレオンが描いた卓上カレンダーを持ってきた貰い、机に並べていく。
今回は我が家の従魔全員そろったバージョンである。
グエンドリーさんもだけど、副局長も食い入るように見ている。
目が語っているよ、副局長さん。アメリアさんは普通だな。
「この街を任せている政務官2人はどちらも若くて、自分たちを指導してくれる立場の人が欲しいと訴えられていてね。行政局のグエンドリーさんは適任だと思ったんだ」
「王城でウエストランドの展覧会について説明してくれた2人ですね」
「そう、優秀な2人だけれど、経験がないから不安がっていてね。今後街が大きくなると采配出来る人が必要なんだ」
「とてもありがたいお話ですが、私では街のトップを務めるのは荷が重いです。もっと経験ある方をトップに据えられた方がよいと思います」
「それは我が家に来るのは嫌ということ?」
「いえ、政務官トップでなくてもいいなら、ぜひお願いしたいです」
「わかった、よろしく頼むよ」
「はい」
私はグエンドリーさんと握手をした。
そしてアメリアさんの方を向く。
「新街の政務官ではなく、私についている政務官も仕事が多すぎて人が欲しいといっている」
「ぜひ、お願いします」
「業務内容話していないのに即答?」
「はい、私の今の仕事は工房や商会との調整をしていますので、リーンハルト様つきの政務官の仕事の方が合いそうな気がします」
アメリアさんはウエストランドに来た時に色々我が家について、いや私について調べたのかもしれない。
「わかった、悪いが君について調べてからの返事になるがいいかい?」
「はい、もちろんです。よろしくお願いいたします」
「副局長、安心してくれたかな?」
「はい」
突然話を振られて驚いたようだが、すぐに返答してくれた。
「副局長、新街に興味があるなら、まぁご家族の関係もあるだろうけれど、新街の政務官トップになる?」
「わ、わたしがですか?」
「王城の行政局の副局長だから、次期局長候補だろうけれど、新しく自分で街を作れる。滅多にないやりがいがある仕事だと思うけれどな」
「・・・・考えさせてください」
「断ったからと言って、副局長が不利になるようなことはないから安心してほしい」
私の話を聞いていた時に、自分ならこうしたいとか思ったことあるのではないかと副局長に尋ねた。
「はい、各通りに番地をつける。街の地図も作りやすいですし、住民名簿の管理もしやすいです。新しい街だからこそ新しいことを試せる、しんどいことも多そうですが、やりがいもあります」
話終わったから3人は帰っていった。
全員ゲット出来たら私の仕事をほとんど任せることができる!
そうしたら私は執務からは解放され、領主の勉強と樹海に行くぐらいで、ゆっくりできる時間が確保できそうだ。
全員きてほしいなぁー。
ここは行政局で周囲には他の人たちもいる場所だった。
周りを見るとみんなこちらを見ていたが、私が見たことで顔を背け仕事をし始めていた。
今日は話を聞いて後日、勧誘しようと思っていたのにやってしまったよ。
「たしかにそうでしたね。あまりにも我が領の新街のコンセプトを理解してくれる方だと思ったので、つい勧誘をしてしまいました」
「副局長、申し訳ありません。ですが、私のことを全然変な目で見ないで、しかも私にとっては理想の職場になりそうなところです」
副局長?もしかしてグエンドリーさんの理解者のひとりかも。
心配して声を掛けてくれたのかな?
「ここで話すことではなかったね。グエンドリーさんまた日を改めて、時間を取ってくれるかな?」
「はい、ぜひお願いいたします」
「副局長、騒ぎになってしまい、申し訳なかった。私はこれで失礼するよ」
2日後、仕事が休みだというグエンドリーさんと屋敷で会うことになったが、私の目の前にいるのはなぜか3人。
副局長とグエンドリーさん、そして知らない20代前後と思われる女性だ。
「みなさんでいらしたのは?」
「グエンドリーが騙されているとは思いたくないのですが、彼の趣味を馬鹿にする輩も多く、心配でついて来てしまいました」
私の疑問に副局長ともうひとりの女性が頭を下げる。
「そしてこちらの女性は?」
「私は商業局にいるアメリアと言います。私もレイド伯爵の下で展覧会の開催の仕事をしていました。私はグエンドリーさんがウエストランドのご子息に引き抜かれたと聞いて、私自身を売り込みに来ました」
「なぜ、王城の政務官が辺境に?」
「ウエストランドは様々な新商品を次々と作り出し、会って話を聞いたウエストランド政務官は、私と同年代なのに重要な仕事を任され、生き生きとした姿を見て衝撃を受けました。しかも男女の年齢に関係なく能力重視です」
アメリアさんは今の仕事に不満なんだな。
ダヴィト伯父上が選んだということは有能なのだろう。
採用するかは別にして、雇用条件などを聞いてもらうぐらいはかまわないか。
先に新街のコンセプト、領民の観光地、何度も来たくなる街を目指し、街並みをカラフルに、美味しい料理にお菓子、温泉、アトレたちをあちこち街に飾ることなど説明する。
するとグエンドリーさんと同じように副局長の顔がほころんでいたのがわかった。
もしかして副局長もグエンドリーさんと同じ可愛い物好きか?
私はジョルジュにお土産グッズとレオンが描いた卓上カレンダーを持ってきた貰い、机に並べていく。
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グエンドリーさんもだけど、副局長も食い入るように見ている。
目が語っているよ、副局長さん。アメリアさんは普通だな。
「この街を任せている政務官2人はどちらも若くて、自分たちを指導してくれる立場の人が欲しいと訴えられていてね。行政局のグエンドリーさんは適任だと思ったんだ」
「王城でウエストランドの展覧会について説明してくれた2人ですね」
「そう、優秀な2人だけれど、経験がないから不安がっていてね。今後街が大きくなると采配出来る人が必要なんだ」
「とてもありがたいお話ですが、私では街のトップを務めるのは荷が重いです。もっと経験ある方をトップに据えられた方がよいと思います」
「それは我が家に来るのは嫌ということ?」
「いえ、政務官トップでなくてもいいなら、ぜひお願いしたいです」
「わかった、よろしく頼むよ」
「はい」
私はグエンドリーさんと握手をした。
そしてアメリアさんの方を向く。
「新街の政務官ではなく、私についている政務官も仕事が多すぎて人が欲しいといっている」
「ぜひ、お願いします」
「業務内容話していないのに即答?」
「はい、私の今の仕事は工房や商会との調整をしていますので、リーンハルト様つきの政務官の仕事の方が合いそうな気がします」
アメリアさんはウエストランドに来た時に色々我が家について、いや私について調べたのかもしれない。
「わかった、悪いが君について調べてからの返事になるがいいかい?」
「はい、もちろんです。よろしくお願いいたします」
「副局長、安心してくれたかな?」
「はい」
突然話を振られて驚いたようだが、すぐに返答してくれた。
「副局長、新街に興味があるなら、まぁご家族の関係もあるだろうけれど、新街の政務官トップになる?」
「わ、わたしがですか?」
「王城の行政局の副局長だから、次期局長候補だろうけれど、新しく自分で街を作れる。滅多にないやりがいがある仕事だと思うけれどな」
「・・・・考えさせてください」
「断ったからと言って、副局長が不利になるようなことはないから安心してほしい」
私の話を聞いていた時に、自分ならこうしたいとか思ったことあるのではないかと副局長に尋ねた。
「はい、各通りに番地をつける。街の地図も作りやすいですし、住民名簿の管理もしやすいです。新しい街だからこそ新しいことを試せる、しんどいことも多そうですが、やりがいもあります」
話終わったから3人は帰っていった。
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