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【リーンハルト:11歳】
第461話 買取金額は・・・
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1週間後、宰相室に呼ばれた。
ワッフルコーンもどきのレシピと魔導具の買取価格の提示だろうと思う。
両親に王城での会話とヘットハンティングの話をしたら、父上の顔が引きつっていた。
母上なんか「王太子殿下や宰相を試したの?」なんて言うし・・・・。
特にソレイユ帝国のギルバート殿下の話は、帝国は我が家に関わらないといったのに、王家は介入してくるのですかと暗に匂わせ、トドメの「金額はそちらのいい値でよろしく」は、我が家の価値をどう思っている?と試しているらしい。
マジで!!金額決められないから、そっちでお願いねだったんだけどな。
母上はさらに、ハルトは取扱注意のレッテル貼られたでしょうねとため息をついていた。
母上、ひどい!!
だから今日は大人しく、余計なことは言わずに、金額を受け入れて帰るつもりだ。
私もちょくちょく王城に来るのは避けたいしね。
宰相室には王城の魔導具師長とラインハルト様がいた。
ラインハルト様は王太子殿下への報告だろうか?
「時間を作って貰ってすまないね」
「いえ、こちらこそ、お忙しい中ありがとうございます」
宰相閣下が早速と契約書みたいな紙を見せてくるので読むと、ワッフルコーンもどきのレシピと魔導具の設計図の買取契約書だった。
金額が1,000白金貨、気前よくないか?
「毎年、アイスクリームを4か月限定で売りに出せば、数年で回収できると試算した。おそらく他国からの引き合いもあるだろう。少ないかもしれないが今こちらが出せる精一杯だ」
私は多いのではと思ったのに、少ない金額を提示してと思われてしまったようだ。
いったいアイスクリームをいくらで売る気だ?
それとも貴族用の豪華版を作って高く売りつけるのと、他国に高く売りつけるつもりなのか?
でも母上の取扱注意人物、当たっているかもしれない。
自分で言ってなんだが嫌な響きだ。
「いえ、展覧会だけで使うにしては、金額が大きすぎると思ったのです」
「そういって貰えてこちらもほっとしたよ。実はお願いなのだが、魔導具師長がウエストランドに行ったときに、アイスクリームの工場見学もさせてほしい」
「かまいませんが、今はアイスクリームではなく、どら焼きの材料を作っています」
「そうなのか?工場の機械が見たいのだ。なんなら工場が休みの日に見学でもいい」
なるほど王都で各貴族のレシピを元にアイスクリームを一括で作るのか。
毎年するならレシピ料と地元の食材提供にした方が貴族も楽だ。
王家は領都の雇用を生み出し、低位貴族には恩を売れるし、領内活性化に真剣な貴族とそうでない貴族の見極めもあるかな。
工場の設計込みの値段なのね、それなら1,000白金貨は妥当なのかも。
「リーンハルト君、できたら工場の機械を作った人物とも話がしたい」
魔導具師長が私にお願いしてきた。
「工場の機械の設計と、ワッフルコーンの魔導具製作者は同じ人物ですよ。あと工場の機械製作を担当したナナリーは、我が領内一の鍛冶職人の娘で、ナナリー本人も女性用の剣を作っています」
「なんだって!工場の機械製作は女性なのかい?」
「はい、本人は剣を作る方が好きなのですが、美味しい物食べたいよねとお願いして作って貰っています」
「あと工場の機械設計とワッフルコーン魔導具の製作者は、アイロンやドライヤーを作った女性魔導具師かね?」
「そうですよ。彼女はもともと王都で働いていたのですが、開発が好きだということで、うちの商会長が見つけてきた人ですね」
魔導具師長はもっと女性の採用を増やすべきかと、ブツブツ独り言を言い出した。
宰相閣下はその様子を見て苦笑いしていたが私に話しかけてくる。
「リーンハルト君、あと我々が君を頼り過ぎていることは認めるが、報復に王城からとても有能な4人を引き抜くのはひどくないかい?」
えっとー、もうバレているのか、しかも4人ってどういうことだろう?
「王城内で勧誘したのは1人です」
「でも4人だろう」
「本人からの売り込みと、勧誘した人間を心配して付き添いに来た人3人で、4人ではないです」
私は正直に話したが、宰相閣下は4人という意味を教えてくれなかった。
「実はリーンハルト君が勧誘した3人に、アイスクリームの工場や展覧会出品料理の上位入賞者とのやり取りをする新部署への異動を打診したら、ウエストランドに誘われていると言われたのだ」
うわぁー、こんな偶然あるの。
2人はダヴィト伯父上が展覧会の運営政務官として選んだ人たちだし、もう一人は行政局の副局長だから新部署の内容を考えると、人選的に選ばれやすいわ。
「それは申し訳なかったです」
「おかげで人選が難航しているよ」
「まだ正式に返事を貰っていませんから、我が家のほうを断るということもあるのでは?」
宰相閣下は首を振る。
「全員ウエストランドに行く気だったね。こちらを断られたよ」
マジでみんなうちに来てくれるのー。
やったぁー、私は仕事から解放されるぞー。
「リーンハルト君、嬉しいのはわかるが、4人も優秀な人材をこちらは引き抜かれたのだ。今後はやめてくれたまえ。本当に大変なのだ」
宰相閣下が困った顔をしていた。
ワッフルコーンもどきのレシピと魔導具の買取価格の提示だろうと思う。
両親に王城での会話とヘットハンティングの話をしたら、父上の顔が引きつっていた。
母上なんか「王太子殿下や宰相を試したの?」なんて言うし・・・・。
特にソレイユ帝国のギルバート殿下の話は、帝国は我が家に関わらないといったのに、王家は介入してくるのですかと暗に匂わせ、トドメの「金額はそちらのいい値でよろしく」は、我が家の価値をどう思っている?と試しているらしい。
マジで!!金額決められないから、そっちでお願いねだったんだけどな。
母上はさらに、ハルトは取扱注意のレッテル貼られたでしょうねとため息をついていた。
母上、ひどい!!
だから今日は大人しく、余計なことは言わずに、金額を受け入れて帰るつもりだ。
私もちょくちょく王城に来るのは避けたいしね。
宰相室には王城の魔導具師長とラインハルト様がいた。
ラインハルト様は王太子殿下への報告だろうか?
「時間を作って貰ってすまないね」
「いえ、こちらこそ、お忙しい中ありがとうございます」
宰相閣下が早速と契約書みたいな紙を見せてくるので読むと、ワッフルコーンもどきのレシピと魔導具の設計図の買取契約書だった。
金額が1,000白金貨、気前よくないか?
「毎年、アイスクリームを4か月限定で売りに出せば、数年で回収できると試算した。おそらく他国からの引き合いもあるだろう。少ないかもしれないが今こちらが出せる精一杯だ」
私は多いのではと思ったのに、少ない金額を提示してと思われてしまったようだ。
いったいアイスクリームをいくらで売る気だ?
それとも貴族用の豪華版を作って高く売りつけるのと、他国に高く売りつけるつもりなのか?
でも母上の取扱注意人物、当たっているかもしれない。
自分で言ってなんだが嫌な響きだ。
「いえ、展覧会だけで使うにしては、金額が大きすぎると思ったのです」
「そういって貰えてこちらもほっとしたよ。実はお願いなのだが、魔導具師長がウエストランドに行ったときに、アイスクリームの工場見学もさせてほしい」
「かまいませんが、今はアイスクリームではなく、どら焼きの材料を作っています」
「そうなのか?工場の機械が見たいのだ。なんなら工場が休みの日に見学でもいい」
なるほど王都で各貴族のレシピを元にアイスクリームを一括で作るのか。
毎年するならレシピ料と地元の食材提供にした方が貴族も楽だ。
王家は領都の雇用を生み出し、低位貴族には恩を売れるし、領内活性化に真剣な貴族とそうでない貴族の見極めもあるかな。
工場の設計込みの値段なのね、それなら1,000白金貨は妥当なのかも。
「リーンハルト君、できたら工場の機械を作った人物とも話がしたい」
魔導具師長が私にお願いしてきた。
「工場の機械の設計と、ワッフルコーンの魔導具製作者は同じ人物ですよ。あと工場の機械製作を担当したナナリーは、我が領内一の鍛冶職人の娘で、ナナリー本人も女性用の剣を作っています」
「なんだって!工場の機械製作は女性なのかい?」
「はい、本人は剣を作る方が好きなのですが、美味しい物食べたいよねとお願いして作って貰っています」
「あと工場の機械設計とワッフルコーン魔導具の製作者は、アイロンやドライヤーを作った女性魔導具師かね?」
「そうですよ。彼女はもともと王都で働いていたのですが、開発が好きだということで、うちの商会長が見つけてきた人ですね」
魔導具師長はもっと女性の採用を増やすべきかと、ブツブツ独り言を言い出した。
宰相閣下はその様子を見て苦笑いしていたが私に話しかけてくる。
「リーンハルト君、あと我々が君を頼り過ぎていることは認めるが、報復に王城からとても有能な4人を引き抜くのはひどくないかい?」
えっとー、もうバレているのか、しかも4人ってどういうことだろう?
「王城内で勧誘したのは1人です」
「でも4人だろう」
「本人からの売り込みと、勧誘した人間を心配して付き添いに来た人3人で、4人ではないです」
私は正直に話したが、宰相閣下は4人という意味を教えてくれなかった。
「実はリーンハルト君が勧誘した3人に、アイスクリームの工場や展覧会出品料理の上位入賞者とのやり取りをする新部署への異動を打診したら、ウエストランドに誘われていると言われたのだ」
うわぁー、こんな偶然あるの。
2人はダヴィト伯父上が展覧会の運営政務官として選んだ人たちだし、もう一人は行政局の副局長だから新部署の内容を考えると、人選的に選ばれやすいわ。
「それは申し訳なかったです」
「おかげで人選が難航しているよ」
「まだ正式に返事を貰っていませんから、我が家のほうを断るということもあるのでは?」
宰相閣下は首を振る。
「全員ウエストランドに行く気だったね。こちらを断られたよ」
マジでみんなうちに来てくれるのー。
やったぁー、私は仕事から解放されるぞー。
「リーンハルト君、嬉しいのはわかるが、4人も優秀な人材をこちらは引き抜かれたのだ。今後はやめてくれたまえ。本当に大変なのだ」
宰相閣下が困った顔をしていた。
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