私の日常

林原なぎさ

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過去のお話 -夫婦編-

夏バテか

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季節は夏になり、かんかん照りで暑い近頃は汗を掻く為、他の季節よりも身体がしんどい。

最近は寝起きも悪くて、ずっとゴロゴロ過ごしていたい衝動に駆られる。

夏バテなのか最近はご飯の量も少ない。


そんな中、子供達も夏休みに入った。

秀一さんは今日もお仕事ではあるが、定時に帰宅する予定だと朝伝えられた。



そして私は、今日はママ友さんとお出掛けする日だ。

1年の碧のクラスと一緒になり、親子共々に仲良くさせて頂いている、祈莉ちゃん。

知り合ってから約4年のお付き合いになる咲子さん。

このおふたりとお出掛けする予定だ。


その為、今日はいつもお願いするシッターさんに来て頂き、碧と遼哉のお世話をして頂く。



「じゃあお母さん、気を付けてね。」


「ゆっくりしてきて。」


わざわざお見送りまでしてくれるふたりに、私もなんだか嬉しくなる。


「ありがとう碧、遼哉。でもすぐに帰って来る予定だからね。」


ふたりは素直に頷き、手を振ってくれる。



「すみませんが、よろしくお願いします。」


「はい。では、いってらっしゃいませ。」


この道、15年になるいつも和かな大塚おおつかさんにお願いをする。

お見送りしてくれる3人に手を振り返し、家を出る。




夏だし、うな重で!


咲子さんの提案に賛成だ。


最近食欲が少ないとはいえ、うな重だ。

うな重という響だけで食欲が湧いてくる。



咲子さんのお勧めだというお店に案内された。


店内に入るまで気分はうきうき、食欲倍増だったのに…お店の中は当たり前だが、焼かれたうなぎの匂いが充満していて、なんだか気持ち悪い気がする。


やはり夏バテか。


そんな私の変化に気付いた祈莉ちゃんから、大丈夫?と声を掛けられた。

顔が青白くなっているであろう私に咲子さんも何事かと心配させてしまった。

そして匂いに我慢出来なくなってしまった私は店内のお手洗いを借りた。



少し落ち着いた私に祈莉ちゃんから。


「もしかして…さ。歩ちゃん、妊娠…してるんじゃないかな?」


思ってもみない発言をされた。


「生理って今月きた?」


咲子さんからの問いに考える。


もう月も変わるという日に来ていないことに、はっとなった。


遼哉を生んだ後も避妊せず秀一さんと致していたが、何故か私は妊娠しなかった。

子供ももうひとりくらいは欲しいかなぁ、と考えていたが私は妊娠しなかったのだ。


秀一さんにも妊娠したらいいな、くらいに考えていようと言われた。

それに碧と遼哉がいるのだ。

どうしても欲しい!という理由わけではない為、呑気に構えていた。


そしてここへ来ての妊娠。

最近の怠さや食欲軽減は、つわりだと納得する。


早く受診するように勧められた私は産婦人科へ。


そして担当はにっこり笑って、おめでとうございます、と言ってきた。


秀一さんに一番に知らせようと思い、帰宅後。

碧と遼哉にはまだ内緒にしておこうと思った。



帰宅するなり、秀一さんに抱きついた私を不思議に思ってか私の顔を覗き込んでくる。


私は耳元に口を近付け。


「赤ちゃんがいるみたいです。」


聞き取ったらしい秀一さんは満面の笑みで私を抱き寄せ、ありがとうと囁いた。

そのまま秀一さんからのキスを受け入れた。




翌年の4月。

生まれた女の子に、縁と名付けた。






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