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満腹、いやだね
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「桜が丘遊園、桜ケ丘遊園です」
ゆったりとしたアナウンスとともに扉が開かれるや否や、俺はホームへ飛び出した。
階段を駆け上がりながら、腕時計に視線を落とすと、授業開始の5分前。
ここから講堂まで、どんなに急いだって15分はかかる。
あたりには、同じ方向へ向かう学生がちらほらいる。
でも、みんなその足取りは緩やかで、急いでいる様子はない。
みんなが遅刻を受け入れている中、俺だけが走っている。
駅向かいのコンビニを曲がり、学生が往来する通りの一本裏へ入る。
住宅と市営の自然公園を隔てるフェンスが丘の上まで連なっていて、30メートルほど登ったところにある関係者用の出入り口が、唯一無二の近道だ。
俺は高さ2メートルのフェンスをひと飛びで超える。
落ち葉や枯草を巻き上げながら、緑の中を駆け上がる。
十分な加速を感じて、俺は木の幹を蹴り飛ばし、空中へ飛び出す。
そのまま、木から木へ、枝から枝へと飛び移る。
ものの3分で、キャンパス敷地内の雑木林に到着し、誰にも見られないように細心の注意を払いながら、講堂へ駆け込む学生の群れに紛れ込んだ。
体を鍛えたことなんかない。スポーツやパルクールの心得だってない。
筋力や磨かれた体捌きなんかじゃない、全く別の動力が体を運んでくれる。
そしらぬふりして講堂に滑り込み、最後列のまばらな空席に体をねじ込んだ。
ふぅ、とわざとらしく息をつく。
視線を感じて辺りを見渡すと、教壇に立つ教授がこちらを刺すように一瞥しているだけ。
他の学生は少しもこちらを気にかける様子はない。
ほどなく、講義の始まりを告げる音楽が流れて、ざわめきが止む。
ノートを開く音とともに、学生たちの視線は黒板に注がれる。
隣や前方の学生のノートを盗み見ながら、教授の口癖の「であるから~」の回数を数えているうちに、90分の講義が終わった。
書き洩らしはなかった。
講義の内容は、ちゃんと頭に入ってる。
それでも、ボールペンを走らせた手の間隔よりも、丘を駆け上がって木々を蹴った3分間の感覚が強く残っていた。
*
「あい、Cランチ大盛りね」
勢いよく置かれたお盆を手に取って、ありがとうという。
今日みたいな日には、専らこのメニューを頼む。
人並外れたあの力を使うと、恐ろしくエネルギーを消費しているらしい。
一口食べたらもう止まらない。
5分もしないで平らげて、手を合わせる。
「よく食べるね。美味しそうじゃないけど」
ごちそうさま、という呟きは突然の声に重なって自分でも聞き取れなかった。
顔を上げると、向かいに知らない女子が座っていた。
「何ですか」
「ほとんど毎日それ頼んでるけど、飽きない? 好きなの?」
「まあ…日替わりだし、ボリュームあるし…」
「好きなメニュー、一つくらいあるでしょ。頼まないんだ」
「それで満たされるなら頼んでるよ」
「今も満たされてるようには見えないけど」
「あの、もう一回聞くんですけど、何ですか」
「これ、君だよね」
そういってスマホの画面を見せてくる。
そこに表示されているのは、さっきの講堂の窓から見える雑木林の一角だ。
画面の中央、木の上に人型のシルエットがブレて写っている。
「この丘、猿出るんだ、気を付けよう」
「私も最初はそう思ったんだ、それでね、ほら」
彼女が画面をスクロールすると似たような写真がいくつも表示されていく。
日の当たり方や背景から、それらが別日に撮られたものであることはすぐに分かった。
彼女がスクロールする度、人型のシルエットが少しずつ鮮明になっていく。
「で、これ」
彼女が指を止めると、シルエットの服装がはっきりとわかる写真が表示される。
そしてそれは、俺のものと全く同じだった。
「君だよね」
「……?」
「確信したから続けるよ」
なんだこいつ。
「なんだこいつ」
「私はトオル。とーちゃんでいい」
声に出てた。そしてスルーされた。
とーちゃんはないだろ。
「なんだこいつ」
「動画も撮ってるけど、明らかに人の動きじゃないよね。どんなアスリートだって真似できないよ」
動画もあるんだ。
「アスリート舐めるなよ」
「これ何、どうやってるの」
「分からない。初めて電チャリ乗った時みたいな感覚がある」
「いつからできるようになったの? 生まれつき…は今の口ぶりからしてないか」
「2…?3…?か月前」
「そうなんだ。他に何ができる? 何かした?」
「他?」
「そう、アクロバチック通学以外に。色々使い道ありそうだけど」
「特には……」
「そう」
ここまで質問一辺倒だったトオルが途端に黙って、何か考えこむそぶりを見せる。
顎に手を当てて、視線を上下左右に一回転させている。
「よく分かんないけど、もういいすか。じゃ」
食器をカウンターに置いて、ごちそうさまでした、と厨房に向かって声をかける。
あいよー、というおばちゃんの声を背に食堂を出る。
「ちょっと待って」
「…まだ何かある?」
「それ、使わないから、私が使ってもいい?」
「……は?」
「ついてきて」
「意味がわから…」
「着いたら説明する」
半ば無理やり、手を引かれて食堂の裏に回り込む。
「あそこの枝の上、猫が下りられなくなってるっぽいからさ、頼むよ」
トオルが指し示す先に、確かに白い毛並みの猫が一匹いるのが見える。
建物の2階と3階の中間くらいの高さだ。
首輪がついているのも分かった。
「飼い猫かよ」
「ま、キャンパスの裏は普通に住宅地だし。ほら、好奇心が仕事する前にさ」
「やらなきゃ放してくれなさそうだな」
「それは君の自由だよ」
「なんだこいつ」
「だって私は使ってもいい? って聞いて、頼んでるだけだからね」
「あのさぁ、」
「やるも、やらないも、君が決めるんだって」
「無責任だな」
「君がね」
「……」
トオルの表情は変わらない。
10秒くらいして、俺は逃げるように地面を蹴って、猫と同じ高さまで飛び上がる。
「ほっ」
「ニャッ」
「いでぇッ」
*
「本当にありがとうございました」
40代くらいのおばちゃんが、猫を抱いたまま頭を下げる。
「いえ、そんな。無事でよかったです」
「お顔も傷つけてしまって、申し訳ないです…!」
「いや、これ、葉っぱでひっかいただけなんで、お気になさらず。それじゃ」
「あの、本当にありがとうございました!」
もう一度深々と頭を下げてから、おばちゃんたちは帰っていった。
「やるんじゃん」
隣のトオルがニヤケ面でいう。
「やらないこともやることかもしれないって思った」
「そうなんだ」
なんだこいつ。
「で、これからも私に使わせてくれるかな」
「ごめんだね」
「どうして?」
「俺は別に良いことをした気はないし、これの正しい使い方なんてピンと来てない」
「そうなんだ」
「ただ、なんというか。こう……スッキリした」
「それはよかった」
「スッキリしたから、帰る」
「また明日」
「さようなら」
*
C定食が売り切れている。
「お肉しまい忘れて半分腐らせちゃったらしいよ」
隣の券売機に並ぶ女子二人の会話で答え合わせが済む。
およそ数か月ぶりに、券売機の数々のボタンを見渡す。
後ろの男子数人が「遅くね?」とひそひそ話し始めるまで悩んでから、ボタンを押した。
すると、横からひょいと手が伸びてきて、食券をかすめ取られてしまう。
「君の好きなメニューは……もつ煮定食。しぶいね」
「返せ」
「お酒好き?」
「下戸だよ」
「とーちゃんは好きだよ」
「返せ」
「おばちゃん、人参多めで」
「勝手に渡すな」
「大根派?」
「両方だよ」
「超好きじゃん」
「あいよ、人参大根多めサービス」
昨日と同じおばちゃんが、優しい笑顔で配膳してくれる。
「...ありがとう」
「よかったね」
イタズラを仕掛けた子どものように笑うトオルを無視して席に着く。
「いただきます」
一口食べたらもう止まらない。
もつの触感。
進む白米。
染み染みの大根。
ほろりと崩れる人参。
刻み葱とごぼうのアクセント。
今日は一味の気分。
最後は汁まで飲み干すのが礼儀だ。
「ごちそうさまでした」
「美味しそうに食べるね」
「まあ、腹減ってたし……」
「よかったね。じゃ、ついてきて」
そういってトオルがせっせと食器を片付けてしまう。
「今日も使わせてほしいんだ」
トオルは今日もマイペースにいう。
「いやだね」
口をついて出た言葉に自分でも驚いていると、トオルはけろっとた顔で「どうして?」と訊いてくる。
「……お腹がいっぱいだから」
嘘でも、本当でもない理由をいう。
それでも、昨日みたいに手を引かれるままの自分じゃいられないと思った。
間抜けな答えに、トオルはやっぱり何でもないような顔をして、
「そっか。じゃ、また明日声かけるね」
おわり
ゆったりとしたアナウンスとともに扉が開かれるや否や、俺はホームへ飛び出した。
階段を駆け上がりながら、腕時計に視線を落とすと、授業開始の5分前。
ここから講堂まで、どんなに急いだって15分はかかる。
あたりには、同じ方向へ向かう学生がちらほらいる。
でも、みんなその足取りは緩やかで、急いでいる様子はない。
みんなが遅刻を受け入れている中、俺だけが走っている。
駅向かいのコンビニを曲がり、学生が往来する通りの一本裏へ入る。
住宅と市営の自然公園を隔てるフェンスが丘の上まで連なっていて、30メートルほど登ったところにある関係者用の出入り口が、唯一無二の近道だ。
俺は高さ2メートルのフェンスをひと飛びで超える。
落ち葉や枯草を巻き上げながら、緑の中を駆け上がる。
十分な加速を感じて、俺は木の幹を蹴り飛ばし、空中へ飛び出す。
そのまま、木から木へ、枝から枝へと飛び移る。
ものの3分で、キャンパス敷地内の雑木林に到着し、誰にも見られないように細心の注意を払いながら、講堂へ駆け込む学生の群れに紛れ込んだ。
体を鍛えたことなんかない。スポーツやパルクールの心得だってない。
筋力や磨かれた体捌きなんかじゃない、全く別の動力が体を運んでくれる。
そしらぬふりして講堂に滑り込み、最後列のまばらな空席に体をねじ込んだ。
ふぅ、とわざとらしく息をつく。
視線を感じて辺りを見渡すと、教壇に立つ教授がこちらを刺すように一瞥しているだけ。
他の学生は少しもこちらを気にかける様子はない。
ほどなく、講義の始まりを告げる音楽が流れて、ざわめきが止む。
ノートを開く音とともに、学生たちの視線は黒板に注がれる。
隣や前方の学生のノートを盗み見ながら、教授の口癖の「であるから~」の回数を数えているうちに、90分の講義が終わった。
書き洩らしはなかった。
講義の内容は、ちゃんと頭に入ってる。
それでも、ボールペンを走らせた手の間隔よりも、丘を駆け上がって木々を蹴った3分間の感覚が強く残っていた。
*
「あい、Cランチ大盛りね」
勢いよく置かれたお盆を手に取って、ありがとうという。
今日みたいな日には、専らこのメニューを頼む。
人並外れたあの力を使うと、恐ろしくエネルギーを消費しているらしい。
一口食べたらもう止まらない。
5分もしないで平らげて、手を合わせる。
「よく食べるね。美味しそうじゃないけど」
ごちそうさま、という呟きは突然の声に重なって自分でも聞き取れなかった。
顔を上げると、向かいに知らない女子が座っていた。
「何ですか」
「ほとんど毎日それ頼んでるけど、飽きない? 好きなの?」
「まあ…日替わりだし、ボリュームあるし…」
「好きなメニュー、一つくらいあるでしょ。頼まないんだ」
「それで満たされるなら頼んでるよ」
「今も満たされてるようには見えないけど」
「あの、もう一回聞くんですけど、何ですか」
「これ、君だよね」
そういってスマホの画面を見せてくる。
そこに表示されているのは、さっきの講堂の窓から見える雑木林の一角だ。
画面の中央、木の上に人型のシルエットがブレて写っている。
「この丘、猿出るんだ、気を付けよう」
「私も最初はそう思ったんだ、それでね、ほら」
彼女が画面をスクロールすると似たような写真がいくつも表示されていく。
日の当たり方や背景から、それらが別日に撮られたものであることはすぐに分かった。
彼女がスクロールする度、人型のシルエットが少しずつ鮮明になっていく。
「で、これ」
彼女が指を止めると、シルエットの服装がはっきりとわかる写真が表示される。
そしてそれは、俺のものと全く同じだった。
「君だよね」
「……?」
「確信したから続けるよ」
なんだこいつ。
「なんだこいつ」
「私はトオル。とーちゃんでいい」
声に出てた。そしてスルーされた。
とーちゃんはないだろ。
「なんだこいつ」
「動画も撮ってるけど、明らかに人の動きじゃないよね。どんなアスリートだって真似できないよ」
動画もあるんだ。
「アスリート舐めるなよ」
「これ何、どうやってるの」
「分からない。初めて電チャリ乗った時みたいな感覚がある」
「いつからできるようになったの? 生まれつき…は今の口ぶりからしてないか」
「2…?3…?か月前」
「そうなんだ。他に何ができる? 何かした?」
「他?」
「そう、アクロバチック通学以外に。色々使い道ありそうだけど」
「特には……」
「そう」
ここまで質問一辺倒だったトオルが途端に黙って、何か考えこむそぶりを見せる。
顎に手を当てて、視線を上下左右に一回転させている。
「よく分かんないけど、もういいすか。じゃ」
食器をカウンターに置いて、ごちそうさまでした、と厨房に向かって声をかける。
あいよー、というおばちゃんの声を背に食堂を出る。
「ちょっと待って」
「…まだ何かある?」
「それ、使わないから、私が使ってもいい?」
「……は?」
「ついてきて」
「意味がわから…」
「着いたら説明する」
半ば無理やり、手を引かれて食堂の裏に回り込む。
「あそこの枝の上、猫が下りられなくなってるっぽいからさ、頼むよ」
トオルが指し示す先に、確かに白い毛並みの猫が一匹いるのが見える。
建物の2階と3階の中間くらいの高さだ。
首輪がついているのも分かった。
「飼い猫かよ」
「ま、キャンパスの裏は普通に住宅地だし。ほら、好奇心が仕事する前にさ」
「やらなきゃ放してくれなさそうだな」
「それは君の自由だよ」
「なんだこいつ」
「だって私は使ってもいい? って聞いて、頼んでるだけだからね」
「あのさぁ、」
「やるも、やらないも、君が決めるんだって」
「無責任だな」
「君がね」
「……」
トオルの表情は変わらない。
10秒くらいして、俺は逃げるように地面を蹴って、猫と同じ高さまで飛び上がる。
「ほっ」
「ニャッ」
「いでぇッ」
*
「本当にありがとうございました」
40代くらいのおばちゃんが、猫を抱いたまま頭を下げる。
「いえ、そんな。無事でよかったです」
「お顔も傷つけてしまって、申し訳ないです…!」
「いや、これ、葉っぱでひっかいただけなんで、お気になさらず。それじゃ」
「あの、本当にありがとうございました!」
もう一度深々と頭を下げてから、おばちゃんたちは帰っていった。
「やるんじゃん」
隣のトオルがニヤケ面でいう。
「やらないこともやることかもしれないって思った」
「そうなんだ」
なんだこいつ。
「で、これからも私に使わせてくれるかな」
「ごめんだね」
「どうして?」
「俺は別に良いことをした気はないし、これの正しい使い方なんてピンと来てない」
「そうなんだ」
「ただ、なんというか。こう……スッキリした」
「それはよかった」
「スッキリしたから、帰る」
「また明日」
「さようなら」
*
C定食が売り切れている。
「お肉しまい忘れて半分腐らせちゃったらしいよ」
隣の券売機に並ぶ女子二人の会話で答え合わせが済む。
およそ数か月ぶりに、券売機の数々のボタンを見渡す。
後ろの男子数人が「遅くね?」とひそひそ話し始めるまで悩んでから、ボタンを押した。
すると、横からひょいと手が伸びてきて、食券をかすめ取られてしまう。
「君の好きなメニューは……もつ煮定食。しぶいね」
「返せ」
「お酒好き?」
「下戸だよ」
「とーちゃんは好きだよ」
「返せ」
「おばちゃん、人参多めで」
「勝手に渡すな」
「大根派?」
「両方だよ」
「超好きじゃん」
「あいよ、人参大根多めサービス」
昨日と同じおばちゃんが、優しい笑顔で配膳してくれる。
「...ありがとう」
「よかったね」
イタズラを仕掛けた子どものように笑うトオルを無視して席に着く。
「いただきます」
一口食べたらもう止まらない。
もつの触感。
進む白米。
染み染みの大根。
ほろりと崩れる人参。
刻み葱とごぼうのアクセント。
今日は一味の気分。
最後は汁まで飲み干すのが礼儀だ。
「ごちそうさまでした」
「美味しそうに食べるね」
「まあ、腹減ってたし……」
「よかったね。じゃ、ついてきて」
そういってトオルがせっせと食器を片付けてしまう。
「今日も使わせてほしいんだ」
トオルは今日もマイペースにいう。
「いやだね」
口をついて出た言葉に自分でも驚いていると、トオルはけろっとた顔で「どうして?」と訊いてくる。
「……お腹がいっぱいだから」
嘘でも、本当でもない理由をいう。
それでも、昨日みたいに手を引かれるままの自分じゃいられないと思った。
間抜けな答えに、トオルはやっぱり何でもないような顔をして、
「そっか。じゃ、また明日声かけるね」
おわり
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