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島を離れる日、たくさんの島民がミリアムとダニエルを見送りに来てくれた。
色とりどりの紙テープが二人と島民を繋ぎ、やがて切れていった。
船が岸壁を離れ遠ざかる島を名残惜しみながらミリアムが呟く。
「ここの人たちは新しい情報からは隔絶されていたけど、生きていくのに必要な知識と知恵はしっかり持って生きているのよね。
いつも流行や噂話に踊らされて人目を気にして生きてきた私にとっては得ることの多い島の生活だったわ」
「あの密造酒は絶品だったな」
「ダニエル様はすっかり島に溶け込んでましたよね。短パンとゴム草履でペッタンペッタン歩いてるの見たときはギョッとしましたよ」
「君だって何あれアッパッパーっていうの?ずぼって頭から被るワンピースみたいなヤツ。『この柄が良か~』『それは私が先に目ばつけとったと!』とか言ってベイビーちゃん達と奪い合ってたじゃない」
「あれ、ものすごく楽なんですよ。
・・・ 皆、良い人たちでしたね」
「校長や村長が『新しいトリックを考えたから聞いてください』ってしょっちゅうやって来るのには参ったけどね」
「ダニエル様の役に立ちたいんですよ・・・フフ」
「またいつか戻って来ようね」
ダニエルはミリアムの手をしっかり握って言った。
二人は本島で一泊してから本土に渡った。
ロザリンとパトリックの結婚式まで二人はロザリンの家に滞在した。
ロザリンはミリアムとダニエルの婚約を知って、驚きながらも心から祝福してくれた。
「シャイニーはおめでたで来られないんですって。
後で手紙見せるけど、すごく残念がってたわ」
「他のエアーズは?」
「みんな来るわよ」
「?エアーズ?って何?」
「居てもいなくても気づかない地味でつまんない女達のことですよ」
ダニエルが遠慮なくハハと笑っているところにパトリックが現れる。
「君のお陰で凄いことになってるよ。
ワインが馬鹿売れだよ」
差し出したワインは細身の瓶にアウレア・ヴィア(黄金の道)と書かれた素敵なラベルが貼ってある。
「俺たちの進む道が輝いているようにこの名前をつけたんだ」
パトリックがロザリンに微笑むとロザリンもとても嬉しそうだ。
「旅行者も増えててね、うちの領地だけでなく周りの地域も潤ってるよ。新しい特産品の開発もしているよ」
それは良かったと喜び合っていると、他のエアーズも到着した。
卒業以来の再会に喜び合う面々。
ダニエルを紹介すると黄色い歓声を上げ、ミリアムはエアーズの希望の星よと喜んでくれた。
その夜は社交に引っ張りだこのダニエルを置いて女子だけで盛り上がった。
挙式は海の見渡せる岬の白亜の教会で執り行われた。
純白のウェディングドレスに身を包んだロザリンは最高に美しかった。
鐘の音が鳴り響き白い鳩が青空を舞った。
見とれるミリアムに
「王都に帰ったら最高にイカすウエディングドレス作ろうな!純白の超ミニとか」
ミリアムが睨むとダニエルはイタズラっぽく笑った。
色とりどりの紙テープが二人と島民を繋ぎ、やがて切れていった。
船が岸壁を離れ遠ざかる島を名残惜しみながらミリアムが呟く。
「ここの人たちは新しい情報からは隔絶されていたけど、生きていくのに必要な知識と知恵はしっかり持って生きているのよね。
いつも流行や噂話に踊らされて人目を気にして生きてきた私にとっては得ることの多い島の生活だったわ」
「あの密造酒は絶品だったな」
「ダニエル様はすっかり島に溶け込んでましたよね。短パンとゴム草履でペッタンペッタン歩いてるの見たときはギョッとしましたよ」
「君だって何あれアッパッパーっていうの?ずぼって頭から被るワンピースみたいなヤツ。『この柄が良か~』『それは私が先に目ばつけとったと!』とか言ってベイビーちゃん達と奪い合ってたじゃない」
「あれ、ものすごく楽なんですよ。
・・・ 皆、良い人たちでしたね」
「校長や村長が『新しいトリックを考えたから聞いてください』ってしょっちゅうやって来るのには参ったけどね」
「ダニエル様の役に立ちたいんですよ・・・フフ」
「またいつか戻って来ようね」
ダニエルはミリアムの手をしっかり握って言った。
二人は本島で一泊してから本土に渡った。
ロザリンとパトリックの結婚式まで二人はロザリンの家に滞在した。
ロザリンはミリアムとダニエルの婚約を知って、驚きながらも心から祝福してくれた。
「シャイニーはおめでたで来られないんですって。
後で手紙見せるけど、すごく残念がってたわ」
「他のエアーズは?」
「みんな来るわよ」
「?エアーズ?って何?」
「居てもいなくても気づかない地味でつまんない女達のことですよ」
ダニエルが遠慮なくハハと笑っているところにパトリックが現れる。
「君のお陰で凄いことになってるよ。
ワインが馬鹿売れだよ」
差し出したワインは細身の瓶にアウレア・ヴィア(黄金の道)と書かれた素敵なラベルが貼ってある。
「俺たちの進む道が輝いているようにこの名前をつけたんだ」
パトリックがロザリンに微笑むとロザリンもとても嬉しそうだ。
「旅行者も増えててね、うちの領地だけでなく周りの地域も潤ってるよ。新しい特産品の開発もしているよ」
それは良かったと喜び合っていると、他のエアーズも到着した。
卒業以来の再会に喜び合う面々。
ダニエルを紹介すると黄色い歓声を上げ、ミリアムはエアーズの希望の星よと喜んでくれた。
その夜は社交に引っ張りだこのダニエルを置いて女子だけで盛り上がった。
挙式は海の見渡せる岬の白亜の教会で執り行われた。
純白のウェディングドレスに身を包んだロザリンは最高に美しかった。
鐘の音が鳴り響き白い鳩が青空を舞った。
見とれるミリアムに
「王都に帰ったら最高にイカすウエディングドレス作ろうな!純白の超ミニとか」
ミリアムが睨むとダニエルはイタズラっぽく笑った。
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