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第3話 △
しおりを挟むどれくらいキスをしていたんだろう
俺は夢を見ているんだと錯覚する程嬉しかった事で、長く感じたが
2分程度だったと思う
「あのなよっさん。こうなってからでほんまにムードもクソもあらへんのやけど」
「…なんや」
「僕、男の人の抱き方分からん」
まぁ、そやろなぁ…と薄々感じていた事だった
だからといって今更、この歳になってセックスのやり方を一々口に出して説明するのも恥ずかしい
「よっさんは…その…分かる…?」
おずおずと、何かを探るように聞かれ
ほんの少し考えて
「分かるよ」と答えた
驚いた顔をしていたがそれと一緒にほっとしたような表情も浮かべた
「やっぱ男の人としてたん?えっち」
「大体分かるやろ。聞くな、そんなん」
不本意なセックス
俺がしたかったセックスではないけれど
別に木元に申し訳ないと思う関係ではないのに
申し訳なく思いつい顔を背けた。
ベッドサイドの上に置いてある黒いシンプルなデジタル時計は深夜1:00を表していた
「なぁよっさん、今は僕見て?時計やなくて」
いつもの明るく取っ付きやすい声ではなく
生々しい、誰かとベッドに入った時の声だった
「木元、そんなえろい声出せんのな」
悪態ついでに顔を見る
少しだけ何かに急かされているような顔だった
「今そんな悪態ええから。教えて、よっさんの気持ちええ所。な?」
「分かったから。そんながっつくなて」
顔を近づけられ、咄嗟にキスされるのだと目を瞑った
少し間が空いて受け入れる
俺よりもちいさい手のひらで俺の頬を撫でた
今回は短めで離れていく唇を名残惜しく目で追った
「キス好きなんか?」
「今分かったけど、好きみたいやな」
「でもよっさんのメガネ壊しちゃいそうで気になってちゃんとしてやれんわ。外さん?メガネ」
左手で俺のメガネの柄を持って外そうとしたがそれを制した
「外したらなんも見えんくなる」
「なんや見たいんかいな」
面白そうに口角を上げて「ほなやめとくわ」と手を離した
「ほんで、どないしたらええ?穴はひとつしかないしここ女の子と同じようにしたらええか?」
そ、とズボン越しにお尻を撫でられビクついた
「…男はそこから液体は出んから、ローション使って」
サイドテーブルを指さし、中に入ってると伝えると
引き出しを開けた
「…よっさんこういうん好きなん?」
はて?何か入っていたか?とそちらを見やると手には大きめのディルド
「あ!っと…やってもーた」
「すまん、見てはアカンと思いつつローションと一緒に入ってたもんやから」
昨日、1人でしていつものとこに戻せばいいものを億劫になって洗った後そこにしまったんだった。
今日の夜も使うんだろうと思っていたから
「昨日使ってそこに閉まったんや…俺が悪いわすまん」
興味深そうにディルドを眺めてる木元を見て更にいたたまれなくなり顔を手で覆った
「いや大丈夫、なんか俄然やる気出てきたわ。この空いとるゴムもつこうてええん?誰かの忘れ物」
「ほなら良かったです…つこうてください…」
ムードもありゃしない。
自分のせいだから申し訳ない
「僕玩具は気にしとらんよ。それよかこの誰かさんの忘れ物のゴムの方が気になるわ。つこうてええんかこれ。しばかれん?」
新品買って戻しときゃ平気か?と1枚取り出す。
「もう1枚取って」
指の間からそう伝える
「なんで?分かったけど」
「俺が付けんねん。あんまベッド汚した無い、洗うのダルいやろ」
「あーなるほど…?」
納得したような、してないような
そんな表情で手渡された0.01を手の届く範囲に置き直す
「じゃあ気を取り直して、よっさんこっち向いて」
木元の方を向けばいやらしいがお似合いな顔で近づく
「ちゃんと声出して、ええとこ教えてな」
「言われんでもするわ」
2人してニタリと笑い、熱のこもったキスをした
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