アルファの僕が、最強のベータにお尻を狙われている!

おもちDX

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 両腕を背中にまわしてぎゅうぎゅう抱きしめる。
 鍛えられた身体はちゃんと厚みがあって、腰が締まっている。汗とアウローラの甘い香りが混ざったほのかな匂い。すべてが愛おしくて、もうこのままどこかに閉じ込めてしまいたくなった。

「て、テルル! こんなところで盛らないでっ。誰か来たら……あっ」
「そうだなぁ。見られたらどうする?」

 着替えるため中途半端に脱いだ騎士服がエロい。確かにこんな姿……見られたら大変だよなぁ?
 
 焦るアウローラを尻目に、俺はさっと彼の前をくつろげ熱をもった陰茎を取り出した。その場で屈み目の前に持ってくると、体格と二次性に見合ったでかさがある。
 
 これがあの若い女のために勃ったのだと思うと、嫉妬が胸の中に渦巻いた。アウローラの意思じゃないと分かっていても、あの細い腰を支えた姿は一対の番のように似合っていたのが悔しい。

 だから俺は、「うそ……」と小さく呟いたアウローラを見上げながら、彼のペニスを、ゆっくりと……口の中に迎え入れた。

 隙間なく口内で包み込めば、また一段と硬くなる。逃げそうになった腰を左手で引き寄せて、快感を引き出すよう口で扱いた。

「あっ、だめだって……あぁ!」
ひおひいいあおきもちいいだろ?」

 先走りがどんどん出てきて、口の中で唾液と混ざり零れおちていく。それを右手の指に絡め、会陰をクッと押す。左手は仙骨を撫でるように押すと、わかりやすく腰が震えた。

「て、テルル……なんか、それ……」
「んー?」
「んん~~! もうだめっ」

 雁首の段差に舌を当てて扱くと、堪えきれないかのようにアウローラが頭を振る。
 今はあいにく両手が忙しいけど、髪を括る紐を解いて、その髪を乱したい。あの日見たアウローラの姿が、忘れられなかった。

 もう達しそうだな。陰嚢がキュッと上がったのを感じて、そのタイミングで……俺はペニスを口から解放した。

「え……」
「イきたいのか? こんなところで」
「う……」

 見るからに狼狽えるアウローラがかわいい。立ち上がって顔を覗き込むと、室内灯に照らされた顔はトロンと蕩け、ホカホカに出来上がっていた。
 あ~~~~くっそ抱きてぇ。

 目の前の男を焦らしながら、右手をさらに進ませ秘所をくるりと撫でる。赤い果実のような唇が美味しそうで、キスしたくてたまらない。
 でも……俺は自分の欲望をグッと我慢して耳元に顔を寄せ、耳たぶを唇で挟みながら声を吹き込んだ。

「思い出すよなぁ……アウローラ?」
「ひぁぁ……まって、む、むり」

 アウローラの膝から力が抜け、ずるずると壁伝いに座り込んでしまった。こいつ、耳、弱いんだよな……。
 左手で引き寄せていたから、腰を突き出す体勢になっていることに本人は気づいているだろうか。
 
 指を蕾に押し付けると、ひくっと震えてほころびる。ほんの指先だけを引っ掛け、俺は追い打ちをかけた。

「なぁ、イキたいんだろ? 素直に認めろよ」
「あ、ぁぁ……ほしい。おねがい。てるる、いれてぇ……っ」

 ~~~だからこいつは!
 予想していた答えの斜め上を行く回答に思わず自分が暴発しそうになる。痛いくらいに勃った自分から意識を引き剥がし、指先を一度口に含んで唾液でたっぷりとぬめらせた。
 
 濡れたワインレッドの瞳に見つめられている。お互いの視線を絡め合わせながら、今度こそ指をアウローラの中に潜り込ませれば、薄らと開いた口から吐息が漏れた。
 もうここがどこだとか、自分がオメガのヒートに当てられてこうなっていることとか、頭から飛んでいるに違いない。

 いまこの時のアウローラは、俺のことしか考えてない。
 そう思うだけで驚くほど心が満たされて、無意識に口元に笑みがのった。

 ナカは火傷しそうなくらい熱かった。怪我しているあいだ激しい自慰は控えていたのか驚くほど狭くて、誰も、何もここに入っていないのだと実感するだけで気分が良くなる。

「あッ。んんぅ…… あぁっ」

 以前知ったアウローラのいいところを探り当てると、びくびく身体が反応した。抑えきれない嬌声を手の甲で抑えている。
 指一本でここまで乱れるなんて、恐ろしく敏感な身体だよなぁ……
 
 新たに垂れてきた先走りを指に絡め、二本めの指を挿入する。絡みついてくる肉壁を感じて、ぞわぞわと興奮の鳥肌が立った。

 柔軟な媚肉は快感しか感じていないらしい。グチュグチュとかき回すように手を動かせば、アウローラの甘い声が鼻から抜ける。
 女性みたいに高い声じゃないのに、どうしてこんなにも甘く聞こえる?

 こいつはアルファで俺はベータだけど、間違いなくアウローラのフェロモンを……俺だけが、感じている。

 唯一肌を重ねた、あの初めての夜を再現するように。
 乱れた服の中に左手を潜りこませて乳首を摘む。触らずとも硬くなっていたそこは小さいのにひどく敏感で、なんとも虐めたくなる可愛らしさだ。

「て、てるるぅ。もう……!」
「ほら、イケよ」
「~~~ッ……!」
 
 切羽詰まった声を聞きながら、カリ、と耳殻を甘噛みして縁に舌を這わせる。前立腺を二本の指で挟むように刺激してやると、アウローラは全身を震わせて達した。

 蠕動する雄膣に指をキュウキュウ締めつけられ、このまま突っ込みたい気持ちでいっぱいだ。
 だが、さすがにここで最後までしてしまうには……俺がアウローラを好きすぎた。


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