レインボーダイヤモンド

かるぼ

文字の大きさ
1 / 6

プロローグ

しおりを挟む
昔世界は魔法で溢れていた。

魔法を使った争いも多く、戦争も絶えなかった。

「そろそろか…」
カナリン王国の奥深く、洞窟で1人の魔導士が呟いた。
「これで、この世界から魔法が消える、全ての魔法は俺だけの物になる。」

そう言うと、魔導士は魔法陣の上にそれぞれ魔石を並べた。
「これで最後か…」
魔導士はダイヤモンドの様に透き通った一際大きい魔石を持って魔法陣の中心に立った。

「この星の影が月を覆い隠す時、魔物が月をくらう時、この星は魔力で溢れる。その瞬間全世界の魔法を封印する」

魔導士は呪文を唱え始めた。
100年に一度の皆既月食、この日のために魔導士は準備してきたのだ。

魔法を封印することができる魔石、それを世界中から集め、儀式のために各地に魔法陣を書き、ようやくその時が訪れた。

月が完全に隠れた瞬間、全世界の魔法が消えた。

全ての魔法陣から光が伸び、世界を覆った。
それぞれの魔法陣から魔石が浮かび上がり、そして魔導士の元へ集まった。

世界中から集まった魔石は全て魔導士の魔石に吸収されていく、魔石は七色に輝き、段々と輝きを増していく。

「成功だ、全ての魔力はここに集まった。魔法はこの石を持ってる俺だけの物だ。」

魔導士の持ってる魔石はさらに輝きを増していく。

「まずい、想像以上だ…」

ピシ…

「抑えきれない…」

ピシ…ピシ…

魔石にヒビが入っていく。

「ダメだ!!!」

次の瞬間、魔石は爆発した。


カナリン王国の半分が吹き飛んだ。


七色に輝く魔石は世界中に飛び散ってしまった。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

処理中です...