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第一章「地底の魔女」
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夜の闇にまぎれて、二人は地上へ出た。
魔女はローブについたフードを深くかぶり、そのローブの中にルシーダを隠した。
二人一緒に杖に跨って空を駆ける。
魔女にはもう一切の迷いがなかった。
杖の先で、クリスタルは彼女の魔力を受けて、燦々と輝いている。
「私はベルダナくんのことはわからない。だから、キミが教えてくれ」
「ウン!」
モンスターたちの暮らす森の残骸、その真上をくるくると旋回しながら魔女は言った。
「それから、モンスターたちもだ。見つけ次第、保護して、私の住処にひとまずは送ろう」
「そんなことできるの?」
「できるとも。だが、私はヒトに近い姿をしているから『説得』まではできない。警戒されるからね。……そこで、キミだ」
「そっか! 僕が説得すればいいんだね!」
「物分りがよくて大変よろしい! さあ、いくぞ!」
ぐんと高度を下げて、魔女は森の中を自由自在に飛び回る。
ルシーダがまず見つけたのは、草わらに隠れて震える小さなモンスターだった。
「リリイ!」
「るーちゃん!」
彼が声をかけると、ウサギの耳を持ったモンスターは身体をぶるぶると震わせて飛び出してきた。
どうやら知り合いのようだ。
怪我こそないようだが、そのつぶらな瞳には涙がたまっている。
しかし、彼女はすぐに立ち止まった。
ルシーダの側に、魔女がいるのが目に留まったのだ。
「ひゃ! るーちゃん、どうして、ニンゲンといるの!?」
「違うよリリイ! このひとは地底の魔女さまだ! 僕らを助けてくれるって!」
「ほ、ほんとうに?」
怯えた視線が、魔女の身体を這った。
魔女はニコリと微笑み返す。
「約束しよう。キミたちのことは、この私が保護する」
「僕もあの大穴に落ちたけど、助かったんだ! へへ、魔女さまが助けてくれたんだぞ!」
自慢げに笑うルシーダに、彼女はおそるおそる近づいてきた。
それを待っていた二人だったが、すぐに、魔女のほうが駆け出した。
「危ない!」
「えっ!」
魔女の手が、彼女のふわふわした身体を抱きしめる。
先ほどまで彼女がいた場所には、紫色の液体にまみれた矢が突き刺さっていた。
確認するまでもなく、毒矢だろう。
(こんな小さな子に、こんなものを)
魔女は矢の放たれた方角を確認すると、腕の中の彼女、リリイをルシーダへと放った。
「ルシーダ!」
「ウン! 魔女さま!」
放たれたリリイを、ルシーダは見事にキャッチした。
それを確認してから、魔女は、杖でトントン、と地面をたたく。
「──『お返し』するよ、それ。我々には必要ない、危険なものだからね」
一瞬。
ピカッとクリスタルが強く光を放つ。
途端に、地面に突き刺さっていた矢は、ふわふわと宙に浮かんだ。
それから、向きをくるりと変える。
矢は飛んできた方向へと、空気を切って飛んでいった。
遠くのほうで、醜い悲鳴が聞こえてくる。
「ふむ、向こうか。……どれ」
まるで目印でもつけるかのように、魔女は杖から青白い光を一つ出すと、それを矢のとんだ方向へと飛ばした。
「ね、魔女さま、すごいでしょ!」
得意げにルシーダがいうと、リリイは、「うん、うん」と涙ながらにうなずいた。
「ねえリリイ。にーちゃんをみなかった?」
「ベルダナ? 見てないわ。一緒じゃないの?」
「……ウン。たぶんニンゲンたちに捕まったんだ」
「あのニンゲンたちなら、いくつかに別れたわ。何人かは町の方にいったと思う」
「町の方……」
ルシーダは、ニンゲンの町を見たことがなかった。
ごくり。
喉を鳴らす。
「ルシーダ、さっき矢を飛ばしてきた連中の居場所は特定できた。向かいがてら、モンスターたちを保護していこう」
「う、うん! 魔女さま!」
声をかけられて、ルシーダはびくりと震えて立ち上がった。
傍らにいるリリイも、それに連動するかのように小さく震えた。
「ああ、そうだった」
魔女は、二人の側まで歩くと、それから視線をあわせるように肩膝を地面についた。
それから、やわらかく微笑んだ。
「私の住処は絶対に安全だ。しばしの間、地底で待っていてくれるかな」
「……ええ。るーちゃんと、あなたを信じるわ」
「ふふ、イイコだね」
魔女の手が、優しく、優しく、彼女に触れた。
彼女はそれに脱力して応えた。
「すぐに仲間も増えると思う。その時は、みんなで仲良くお願いするよ」
クリスタルから、淡い光が漏れ出した。
それはリリイの身体を優しく包み込むと、ぽんっと消えてしまった。
「よし、それじゃ、いこう」
魔女は立ち上がると、杖にまたがった。
「すごいなあ。もうリリイはあそこにいるの?」
その少し手前に、ルシーダもまたがった。
彼の腰を抱きとめるようにして、魔女は手を回す。
それから彼ごとローブをかぶせると、ふわり、と浮き上がった。
「いるよ。さ、手早くいこう。救える命は、みんな救わなければ」
「ウン!」
あの毒矢を放ったニンゲンの兵士たちは、すぐに見つかった。
魔女のつけた目印を不気味がって騒いでいたからだ。
青白く光を放つ球体が、彼らの居場所を知らせるように燦々と輝いていた。
放った毒矢が戻ってきて突き刺さったことと、この意味のわからない光は、彼らの心をかき乱した。
魔女はルシーダを草わらにかくし、さらにローブをかぶせると、一人で兵士たちのほうに歩いていった。
「やあ、こんばんは」
町娘のように、魔女は気さくに話しかけた。
「なんだお前。こんな夜更けに、どこから……」
「静かな夜だね。星が瞬いて、美しい月が我々を見守っていて。けれど、こんなにもこの森は静かだ。まるで、死んでしまったようにね。──こんな夜にはさ」
魔女は、一度言葉をきって、それから、ニコリと冷たく微笑んだ。
「キミたちのような『けだもの』は、地獄の門に食われるべきだ」
ルシーダは、その笑顔が怖いと思った。
思わず草わらから飛び上がって、「魔女さま! だめだ!」と叫んでしまうほどに。
その突然の叫び声は、良くも悪くも魔女の視線を奪い、兵士の関心も奪った。
わずかな沈黙のあと、言葉を発したのは魔女だった。
「ふふ、殺したりしないよ」
魔女の持つ杖、そのクリスタルはきらきらと淡く光を放つ。
その光に寄せられるように、どこからともなく、光で出来た蝶が集ってきた。
幻想的な光景だった。
彼女の魔力そのものなのか、ルシーダは蝶の中に『魔女』を感じた。
魔女は、蝶の集った杖を、大きく振るう。
「ただ少し、眠っていてもらうだけさ!」
──振り落とされるように、蝶たちは兵士らへ向かっていった。
ただ、呆然としていた彼らは、剣を手に取ることも、弓に矢をつがうこともなく、蝶の襲来を受け入れた。
「す、すごい!」
「森、月、星。三つも元素があったから、大盤振る舞いしただけさ」
ルシーダは兵士らの顔を、まじまじと見つめた。
眉間のしわを伸ばし、彼らはくうくうと寝息を立てている。
こんなに近くにいても起きないのだ、しばらくは起き上がりはしないのだろう。
「これでまあ、少しは安心して探せるね」
「うん! うん! ありがとう、魔女さま!」
ルシーダは元気よく両腕を天へと突き上げた。
「よし! じゃあ、急いでさがそう!」
魔女は微笑みだけを返して、それから、ちらりと地面に倒れた兵士たちを一瞥した。
(ああ、殺したりはしないとも。キミがそれを望まなかったから)
杖に集っていた蝶は、もう跡形もなく消えている。
(けど許すことも決してない。私は『奪えない』というだけだ)
先を歩き出したルシーダが、振り返って魔女を呼ぶ。
両手をぶんぶんと大きく振って、「はやく」といっているようだ。
魔女は微笑んでから、足早に歩き出した。
視線はもう、彼らになど向いてもいなかった。
「──『その時』までお休み、ニンゲンたち」
それから二人は、物陰に隠れて震えていた小さなモンスターから、瀕死の重傷を負った大型のモンスターまで、二人はみつけた順番に声をかけて回った。
ニンゲンの兵士もやはりそこらをうろついていたので、それは魔女が魔法で片付けた。
その際何か彼らは叫んでいたが、魔女もルシーダも、言葉は無視をした。
二人とも、ニンゲンとの話し合いが『不可能』であることを知っていた。
モンスターはともかく、彼らは言語だけは通じるものの、それはまやかしのようなものだ。
心まで通じ合えるわけじゃあないのだ。
その隙にルシーダはモンスターを説得し、あの瓶に詰まっていた薬を塗ってやる。
あとは魔女がモンスターを魔法で地底へと転送してやった。
そんなことを何度か繰り返すと、森の中は誰もいなくなった。
森はしんと静まり返っている。
地に伏しているのは、物言わぬ兵士の死体だけだ。
「にーちゃん、やっぱりいなかったね」
誰もいなくなった森の中で、ルシーダはぽつりとつぶやいた。
寂しそうにつぶやく彼の背を、魔女はポン、と支えてやった。
「向こうの、町の方へ行ってみよう。何、ニンゲンと違って私たちにはこの杖がある。空を飛んでいけば、今夜中にはあの都にだってたどりつくさ」
魔女はそういうと、ルシーダの手をひいて杖にまたがった。
二人は、ゆっくりと空へ上がっていった。
魔女はローブについたフードを深くかぶり、そのローブの中にルシーダを隠した。
二人一緒に杖に跨って空を駆ける。
魔女にはもう一切の迷いがなかった。
杖の先で、クリスタルは彼女の魔力を受けて、燦々と輝いている。
「私はベルダナくんのことはわからない。だから、キミが教えてくれ」
「ウン!」
モンスターたちの暮らす森の残骸、その真上をくるくると旋回しながら魔女は言った。
「それから、モンスターたちもだ。見つけ次第、保護して、私の住処にひとまずは送ろう」
「そんなことできるの?」
「できるとも。だが、私はヒトに近い姿をしているから『説得』まではできない。警戒されるからね。……そこで、キミだ」
「そっか! 僕が説得すればいいんだね!」
「物分りがよくて大変よろしい! さあ、いくぞ!」
ぐんと高度を下げて、魔女は森の中を自由自在に飛び回る。
ルシーダがまず見つけたのは、草わらに隠れて震える小さなモンスターだった。
「リリイ!」
「るーちゃん!」
彼が声をかけると、ウサギの耳を持ったモンスターは身体をぶるぶると震わせて飛び出してきた。
どうやら知り合いのようだ。
怪我こそないようだが、そのつぶらな瞳には涙がたまっている。
しかし、彼女はすぐに立ち止まった。
ルシーダの側に、魔女がいるのが目に留まったのだ。
「ひゃ! るーちゃん、どうして、ニンゲンといるの!?」
「違うよリリイ! このひとは地底の魔女さまだ! 僕らを助けてくれるって!」
「ほ、ほんとうに?」
怯えた視線が、魔女の身体を這った。
魔女はニコリと微笑み返す。
「約束しよう。キミたちのことは、この私が保護する」
「僕もあの大穴に落ちたけど、助かったんだ! へへ、魔女さまが助けてくれたんだぞ!」
自慢げに笑うルシーダに、彼女はおそるおそる近づいてきた。
それを待っていた二人だったが、すぐに、魔女のほうが駆け出した。
「危ない!」
「えっ!」
魔女の手が、彼女のふわふわした身体を抱きしめる。
先ほどまで彼女がいた場所には、紫色の液体にまみれた矢が突き刺さっていた。
確認するまでもなく、毒矢だろう。
(こんな小さな子に、こんなものを)
魔女は矢の放たれた方角を確認すると、腕の中の彼女、リリイをルシーダへと放った。
「ルシーダ!」
「ウン! 魔女さま!」
放たれたリリイを、ルシーダは見事にキャッチした。
それを確認してから、魔女は、杖でトントン、と地面をたたく。
「──『お返し』するよ、それ。我々には必要ない、危険なものだからね」
一瞬。
ピカッとクリスタルが強く光を放つ。
途端に、地面に突き刺さっていた矢は、ふわふわと宙に浮かんだ。
それから、向きをくるりと変える。
矢は飛んできた方向へと、空気を切って飛んでいった。
遠くのほうで、醜い悲鳴が聞こえてくる。
「ふむ、向こうか。……どれ」
まるで目印でもつけるかのように、魔女は杖から青白い光を一つ出すと、それを矢のとんだ方向へと飛ばした。
「ね、魔女さま、すごいでしょ!」
得意げにルシーダがいうと、リリイは、「うん、うん」と涙ながらにうなずいた。
「ねえリリイ。にーちゃんをみなかった?」
「ベルダナ? 見てないわ。一緒じゃないの?」
「……ウン。たぶんニンゲンたちに捕まったんだ」
「あのニンゲンたちなら、いくつかに別れたわ。何人かは町の方にいったと思う」
「町の方……」
ルシーダは、ニンゲンの町を見たことがなかった。
ごくり。
喉を鳴らす。
「ルシーダ、さっき矢を飛ばしてきた連中の居場所は特定できた。向かいがてら、モンスターたちを保護していこう」
「う、うん! 魔女さま!」
声をかけられて、ルシーダはびくりと震えて立ち上がった。
傍らにいるリリイも、それに連動するかのように小さく震えた。
「ああ、そうだった」
魔女は、二人の側まで歩くと、それから視線をあわせるように肩膝を地面についた。
それから、やわらかく微笑んだ。
「私の住処は絶対に安全だ。しばしの間、地底で待っていてくれるかな」
「……ええ。るーちゃんと、あなたを信じるわ」
「ふふ、イイコだね」
魔女の手が、優しく、優しく、彼女に触れた。
彼女はそれに脱力して応えた。
「すぐに仲間も増えると思う。その時は、みんなで仲良くお願いするよ」
クリスタルから、淡い光が漏れ出した。
それはリリイの身体を優しく包み込むと、ぽんっと消えてしまった。
「よし、それじゃ、いこう」
魔女は立ち上がると、杖にまたがった。
「すごいなあ。もうリリイはあそこにいるの?」
その少し手前に、ルシーダもまたがった。
彼の腰を抱きとめるようにして、魔女は手を回す。
それから彼ごとローブをかぶせると、ふわり、と浮き上がった。
「いるよ。さ、手早くいこう。救える命は、みんな救わなければ」
「ウン!」
あの毒矢を放ったニンゲンの兵士たちは、すぐに見つかった。
魔女のつけた目印を不気味がって騒いでいたからだ。
青白く光を放つ球体が、彼らの居場所を知らせるように燦々と輝いていた。
放った毒矢が戻ってきて突き刺さったことと、この意味のわからない光は、彼らの心をかき乱した。
魔女はルシーダを草わらにかくし、さらにローブをかぶせると、一人で兵士たちのほうに歩いていった。
「やあ、こんばんは」
町娘のように、魔女は気さくに話しかけた。
「なんだお前。こんな夜更けに、どこから……」
「静かな夜だね。星が瞬いて、美しい月が我々を見守っていて。けれど、こんなにもこの森は静かだ。まるで、死んでしまったようにね。──こんな夜にはさ」
魔女は、一度言葉をきって、それから、ニコリと冷たく微笑んだ。
「キミたちのような『けだもの』は、地獄の門に食われるべきだ」
ルシーダは、その笑顔が怖いと思った。
思わず草わらから飛び上がって、「魔女さま! だめだ!」と叫んでしまうほどに。
その突然の叫び声は、良くも悪くも魔女の視線を奪い、兵士の関心も奪った。
わずかな沈黙のあと、言葉を発したのは魔女だった。
「ふふ、殺したりしないよ」
魔女の持つ杖、そのクリスタルはきらきらと淡く光を放つ。
その光に寄せられるように、どこからともなく、光で出来た蝶が集ってきた。
幻想的な光景だった。
彼女の魔力そのものなのか、ルシーダは蝶の中に『魔女』を感じた。
魔女は、蝶の集った杖を、大きく振るう。
「ただ少し、眠っていてもらうだけさ!」
──振り落とされるように、蝶たちは兵士らへ向かっていった。
ただ、呆然としていた彼らは、剣を手に取ることも、弓に矢をつがうこともなく、蝶の襲来を受け入れた。
「す、すごい!」
「森、月、星。三つも元素があったから、大盤振る舞いしただけさ」
ルシーダは兵士らの顔を、まじまじと見つめた。
眉間のしわを伸ばし、彼らはくうくうと寝息を立てている。
こんなに近くにいても起きないのだ、しばらくは起き上がりはしないのだろう。
「これでまあ、少しは安心して探せるね」
「うん! うん! ありがとう、魔女さま!」
ルシーダは元気よく両腕を天へと突き上げた。
「よし! じゃあ、急いでさがそう!」
魔女は微笑みだけを返して、それから、ちらりと地面に倒れた兵士たちを一瞥した。
(ああ、殺したりはしないとも。キミがそれを望まなかったから)
杖に集っていた蝶は、もう跡形もなく消えている。
(けど許すことも決してない。私は『奪えない』というだけだ)
先を歩き出したルシーダが、振り返って魔女を呼ぶ。
両手をぶんぶんと大きく振って、「はやく」といっているようだ。
魔女は微笑んでから、足早に歩き出した。
視線はもう、彼らになど向いてもいなかった。
「──『その時』までお休み、ニンゲンたち」
それから二人は、物陰に隠れて震えていた小さなモンスターから、瀕死の重傷を負った大型のモンスターまで、二人はみつけた順番に声をかけて回った。
ニンゲンの兵士もやはりそこらをうろついていたので、それは魔女が魔法で片付けた。
その際何か彼らは叫んでいたが、魔女もルシーダも、言葉は無視をした。
二人とも、ニンゲンとの話し合いが『不可能』であることを知っていた。
モンスターはともかく、彼らは言語だけは通じるものの、それはまやかしのようなものだ。
心まで通じ合えるわけじゃあないのだ。
その隙にルシーダはモンスターを説得し、あの瓶に詰まっていた薬を塗ってやる。
あとは魔女がモンスターを魔法で地底へと転送してやった。
そんなことを何度か繰り返すと、森の中は誰もいなくなった。
森はしんと静まり返っている。
地に伏しているのは、物言わぬ兵士の死体だけだ。
「にーちゃん、やっぱりいなかったね」
誰もいなくなった森の中で、ルシーダはぽつりとつぶやいた。
寂しそうにつぶやく彼の背を、魔女はポン、と支えてやった。
「向こうの、町の方へ行ってみよう。何、ニンゲンと違って私たちにはこの杖がある。空を飛んでいけば、今夜中にはあの都にだってたどりつくさ」
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