こちら織田証券(株)清州営業所

喜多ばぐじ・逆境を笑いに変える道楽作家

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【外伝】ねねと秀吉~暗号資産講座

【ねね秀】暗号資産の基本のキ

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「ねえ、もっと教えてよ。あなたが仕事で取り扱っている仮想通貨っていうものを。
オ・ネ・ガ・イ…」ねねは上目遣いで甘えたような表情をみせた。

「えーと…」妖艶なねねをみて、新婚時代を思い出した秀吉は、言葉が詰まる。秀吉は武士的な男だ。仕事について、妻に話したり相談することは、理想的ではない、と思っていたのだ。

秀吉の葛藤を見透かすかのように、ねねは言葉を続けた。
「仕事は男だけのもの。俺が全て解決する。そんな考え、令和の時代じゃナンセンスよ?私たち、夫婦じゃない?あなたの仕事について、詳しいことを知っておく権利があるはず。嬉しい時も、苦しい時も、一緒よ」

「わかった。女性目線なら、新たな視点からのアドバイスももらえるかもしれないし、ねねにも伝えるよ」

「ありがと!けど、私、難しい内容は事務所NGだから、簡単にね?」

「事務所NGってなんだよ。独立全盛期にまだ事務所に属しているのかよ。
まあこの業界は非常に難しい。なるべくわかりやすく説明するさ」



「それで、その仮想通貨っていうのは何なの?」

「仮想通貨という名称は、旧名称なんだよ。2018年12月14日からの新名称は暗号資産だ」

「`ゴジラ`が、`シンゴジラ`になったみたいなかんじ?」

「ちょっと違うなぁ」

「ちがうかー。じゃあ、`エヴァンゲリオン`が`シンエヴァンゲリオン`になったみたいなかんじ?」

「それも違うなぁ。まあ、金融庁が暗号資産にしたんだから、それが正義さ。政府機関の決定には、誰も逆らえない」

「え?あのオネエ言葉の職員がいる金融庁が名称を変更したの?どうして金融庁が出てくるのさ?」

「金融庁の守備範囲は広いからな」

「広島の赤い忍者、菊池とどっちが広い?」

「菊池、かな?」

「金融庁しょぼいね」

「やめろ…!
金融庁は、金融機能の安定を確保し、預金者、保険契約者、金融商品の投資者等の保護を図るとともに、金融の円滑を図ることが目的だ。仮想通貨が誕生してから約10年。投資商品として影響を強めてきた仮想通貨に対して、規制を行ったり、名称を変更しようとするのは当然のことだ」

「でも、暗号資産って名称はほとんど聞いたことがないよ?」

「そうだなあ。正式名称は暗号資産になったが、いまだに仮想通貨の方が浸透している。だから俺たちも、仮想通貨と呼ぶことの方が多い」

「じゃあ、私も仮想通貨って呼ぶわ。それで、仮想通貨の主な特徴は何なの?」

「不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できることだろうな。ただ、仮想通貨で実際に支払いができるとはいえ、利用できる場所はまだまだ少ない」

「仮想通貨っていいながら、まだ通貨としては機能を発揮できていないってことね?」

「そうだな。
現状では、値上がり目的の投機利用が多いな。俺たちもその目的で利用しているし」

「その点では証券と似ているね?値段が固定されていないから、価格上昇、下落を見込んで、売買を行えば利益を得ることが可能ってことでしょ。値幅で利益を狙えるってことは、そこには投資家が群がる」

秀吉は少し言葉に詰まりながら答えた。
「証券に似ている、か。ねね、君はたまに本質を突くなあ…」
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